tako2008 のコメント

Gotoキャンペーン推進への反論を投稿します。

1.観光産業の現状とキャンペーン推進理由

政府は、新型コロナによる観光産業の消費を喚起するめに国内旅行
の支援事業を進めようとしている。

推進理由の要点を整理すると、下記の3点が問題となっている。

① 観光産業の現状は厳しい(宿泊費は9割減少、飲食業は7割減少)
② 観光産業は政府が支え続けるには巨大過ぎる(産業規模27兆円)
③ 観光産業を支える事業者の多くは中小事業者。内部留保が少ない。

【参考】観光産業の現状、Gotoトラベルをどう考えればいいのか:
https://news.yahoo.co.jp/byline/nakatadaigo/20200714-00188107/

2.観光産業の休業補償に必要な国家予算

確かに不景気に赤字が続く中で従業員を雇用していれば、経営が破綻
してしまう。しかし、経営が成り立たない企業には、休業届を出して
事業を停止してもらえば良い。あとは個人への休業補償だけになる。
産業全体を支える必要はないのである。

産業別就業者数の統計によれば、宿泊業、飲食サービス業の就業者数
の割合は6.2%で、420万人である。

【参考】労働政策研究所 産業別就業者数:
https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/chart/html/g0004.html

宿泊業・飲食サービス業の全就業者に対し、1カ月30万円の休業補償
をするのに必要な予算は、

  420万人×30万円≒1.3兆円

Gotoキャンペーンの期間は7/22~2021年、8月からとして約5カ月間。
宿泊業・飲食サービス業の全就業者に対しキャンペーンと同じ5月間
休業補償するのに必要な予算は、

  1.3兆円×5カ月≒6.5兆円

単純計算で行くと、休業補償だけでは本来6.5兆円必要なところを、
景気刺激策によって1.3兆円に削減しようというのが目論見である。

3.キャンペーン推進派への反論

非常時である。休業補償の差額5兆円程度なら捻出できるはずだ。
乗数効果で小売業や物流にまで景気向上の波及効果が期待できるかも
しれないが、それは何もGotoキャンペーンである必要があるのか。

また、国内の経済状況は厳しいが、致命的な落ち込み傾向があるのは、
観光産業くらいであり、裏を返せば、宿泊業・飲食業の就業者を一時
救済できれば、しばらく経済的には耐えられると思われる。

【参考】新型コロナ感染症の中小・小規模企業影響調査:
https://special-edition.xenobrain.jp/

製造業、サービス業等の大企業は内部留保がある為しばらく問題ない。
中小企業に関しては、国と地方で補助金にて対策を行っている。

国が観光産業の休業保障が可能な数か月の間に、徹底的したウィルス
抑制戦略を行うべきである。いつまでも引きずることで経済の全開が
より遅れてしまう。

No.4 53ヶ月前

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