りゃん のコメント

「ダークナイト」と「ジョーカー」は別々の映画として楽しむこともできるけれど、やはり一括して語りたくなってしまう。この二作によって、非常に心揺さぶられる悪が描かれることになった。

そしてこれによって、2020年代のいつか、次につくられるバットマン映画のなかで、バットマンのほうがどのように描かれるのか、とても楽しみになった。バットマンは単純な正義の人ではないが、しかし究極的に悪であってはならない。この縛りの中で、どのような正義が描かれるだろうか。

正義と悪というテーマはキリスト教国である米国が、それこそゾロアスター教以来の伝統をとりこみながら、何度も問うている内容だ。問えば問うほど正義も悪も捉え難くなる。善悪を単純にしかとらえない老人もいるが、そういう人のアタマでは、映画のテーマにかすりもしないだろうとおもう。

たとえばトランプがシリアから兵をひきあげようとしている。米国内でも日本でもある種のヒトビトは歓迎するだろう。撤退はある意味正義なのかもしれない。しかし、クルドの運命をおもうときわたしなどは悄然とする。米国がクルドを裏切るのはこれがはじめてではない。それでも米国に協力せざるをえないクルドの運命は、もちろんひとごとではない。

No.3 62ヶ月前

このコメントは以下の記事についています

継続入会すると1ヶ月分が無料です。 条件を読む

孫崎享チャンネル

孫崎享チャンネル

月額
¥110  (税込)
このチャンネルの詳細