フレデイ タン のコメント

今上映中の映画「新聞記者」に内閣府に設置された対メデイア工作を主務とする組織が詳細に描かれている。その組織のヘッドが「新聞記事の内容に干渉し工作するのは国民の為だ」と納得いかない組織員を説得する場面が出て来る。

東条体制の臭いを知っている我々世代には「国民の為」というフレーズが戦前の軍部が多用した「天皇の為」と符合し、一億の国民を奴隷化した結果をもたらした大悲劇にオーバーラップする。日本がファッショ体制に突入していることは否定出来ない。

そういう状況であるから、市民連合の要求を高々と掲げて日本国民に報じることはテレビも新聞も怖くて出来ない。国民は内閣府によって人質に取られている。下手すると自分らが食えなくなる。特にメデイアの良識人はそういう切羽詰まった状況に追い込まれている、そういことは無頓着で無力な羊同然の多くの日本人には分からない。

とは言え、たまにレジスタンスが垣間見えるから、メデイアの正義はまだ死に絶えてはいないとも言える。今日の朝日新聞の第一面に公明党議員の大半が9条に変更を加えることに不協和音を鳴らしていることを報じている。これはその証拠の一つ。内閣府の工作組織は今朝日新聞の編集部に対して恫喝の電話を入れていることだろう。

No.1 65ヶ月前

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