そういえば、日本は中国の市場をあてにすべきだという議論がいまだにメディアに出ます。経団連などもそういう考えでしょう。しかし、そんな市場が本当にあるのなら、中国自身が、米国をあてにせず、米国と屈辱的な交渉などしないで、自国内に売ればいいのです。そかし、そんな市場などない。ないから米国に売るしかないということです。 別の言い方をすれば、今の状態が続くなら、中国は中期的には、貧富の差を解消し、中産階層を育て、中産階層がいまの何十倍も消費できるようにするしかありません。そうなれば、中産階層も、公正な貿易システムによって輸入した米国や日本の知財を楽しめるようになり、日本も原材料の輸出よりははるかに付加価値の高い知財の輸出を中国にすることができるようになり、日本もようやく中国市場を真にあてにできるようになるわけです。その意味で、中国市場をあてにすべきだという論者は、トランプを支持すべきでしょうね。ただし、そうなったときに、共産党独裁が続くとはおもえませんが。金正恩が結局のところ米国の誘いにのれないのも同じ理由でしょう。
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孫崎享チャンネル
(ID:13458971)
そういえば、日本は中国の市場をあてにすべきだという議論がいまだにメディアに出ます。経団連などもそういう考えでしょう。しかし、そんな市場が本当にあるのなら、中国自身が、米国をあてにせず、米国と屈辱的な交渉などしないで、自国内に売ればいいのです。そかし、そんな市場などない。ないから米国に売るしかないということです。
別の言い方をすれば、今の状態が続くなら、中国は中期的には、貧富の差を解消し、中産階層を育て、中産階層がいまの何十倍も消費できるようにするしかありません。そうなれば、中産階層も、公正な貿易システムによって輸入した米国や日本の知財を楽しめるようになり、日本も原材料の輸出よりははるかに付加価値の高い知財の輸出を中国にすることができるようになり、日本もようやく中国市場を真にあてにできるようになるわけです。その意味で、中国市場をあてにすべきだという論者は、トランプを支持すべきでしょうね。ただし、そうなったときに、共産党独裁が続くとはおもえませんが。金正恩が結局のところ米国の誘いにのれないのも同じ理由でしょう。