change のコメント

日本の防衛を、どのように主体的に考えていくかを始めて議論した1994年から1995年の防衛問題のことである。

印象的に強く心に残っているのは、テレビで国連主導の活動を小沢一郎氏が田原氏に話しかけていたこと、「日米同盟より国連中心のPKO主体の防衛活動」が話の主題であり、社会党との合意形成もあり、野党内の足並みをそろえ始めていたことである。この時危惧したのは、「日米安保」が基本でなければならないが、国連を基軸とした「東アジア圏構想」の危うさが、記憶に残っている。

細川元首相の時、中核は渡辺昭夫氏であるが、多角的安全保障を提示した懇談会の座長が、元アサヒビール会長の樋口広太郎であり、防衛計画大綱見直し「樋口レポート」報告書を作成した。細川氏は辞職し、1994年村山元首相に提出された。95年防衛大綱になっていったように記憶している。

「日米同盟」より「東アジア集団安全保障体制」の構築を優先しており、米国抜きのアジア集団体制構築は、米国の世界の警察官の地位をないがしろにするもので、米国は是認できなかったのでしょう。

ナイレポートとそれを具現化した「日米同盟再定義」が出てきて、日米軍事一体化の方針が明確化されてきている。

中国を中心に集団保障体制を構築しようとしたのは、米国の虎の尾を踏みつけたようなものである。
米国の虎の尾は、①基地問題、②中国問題、③米国債売却問題であり、ことごとく政権がつぶされる。

今までの経験から、大切なことは、民意で物事を決める方式を求めていくべきであり、お仕着せ軍事兵器を高額で買わされることを避けたいのであれば、憲法を改正するしか道はない。憲法改正をしたくなければ、米国のお仕着せ高額無用な軍事兵器を買っていくしかない。他の道は残念ながら、出ていない。

No.1 70ヶ月前

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