フレデイ タン のコメント

メキシコとの国境は壁で閉鎖するというのは中国の万里の長城を連想させ、今時、一体何を考えているのか?という時代錯誤の印象を米人のみならず世界の民にも与え、奇異に映るのは否めない。

世界を資本によって支配し管理したいと考えるウオール街の国境なき巨大資本の抱く夢は、資本が利回りを求めて国境を越えて自由に移転できる体制を構築することなんです。勿論、それにともなって、労働の自由な移転も不可欠な要素なんです。その結果、国家権力の影が薄くなっていくことなんです。

トランプの壁はウオール街のそのような夢に背反するものです。ところが、ウオール街に尾っぽを最も盛んに振っていると見られる共和党とその党支持者が壁に賛意を示し、働く者寄りとみられる民主党とその支持者たちが米国の労働市場を安定化させるとも見られる壁にネガテイブだということは、一体どう解釈すべきか?万里の長城を連想して恥ずかしいと思っているのか?

米国が、いや、ダレス兄弟、ロックフェラーたちが第二次大戦後追及して来た「パックスアメリカーナ」が失敗に終わったことをトランプのこの壁の企画が暗示していると私は観ています。

米国は可及的速やかに国連に復帰し、世界の民が理解出来る道義を標榜すべきだ。さもないと、東アジアで米国の戦争屋とそれにつるんだ日本の戦争屋が危ない賭けに転ずるかもしれない。

No.1 69ヶ月前

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