米国の貿易戦争の主目的は、中国の経済システムの構造改革であり、90日の一時休戦は米国というより中国の特殊な生産実態構造を変えられるかどうかという問題である。 中国は、国有企業が経済を大きく引っ張っているが、米国、日本など先進国の強制的技術移転によって確保されている。一方零細企業は民間に多いが、先進国商品を勝手に模倣し、商売を行っている。知的財産の侵害に対して厳しくしていくことは、中国の零細中小企業を破滅に追い込むことでもある。知的侵害という「アヘン」が絶たれることであり、中国経済が禁断症状を引き起こすことにつながる。米国が仕掛ければ、日本も追随生せざるを得ないし、他の先進国も追随するのを否定できない。 ロシア同様に米国の脅威と判断されてきた中国の経済基盤構造問題が投げかけられているわけであり、90日間の猶予で対応できるかどうか。国有企業の横暴があり、その国有企業が「技術移転問題」で縛りをかけられ、多国籍企業との市場競争に後れを取っていくこともあるが、民間企業が破滅に追い込まれれば、暴動が起きてもおかしくないといえる。
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孫崎享チャンネル
(ID:18367902)
米国の貿易戦争の主目的は、中国の経済システムの構造改革であり、90日の一時休戦は米国というより中国の特殊な生産実態構造を変えられるかどうかという問題である。
中国は、国有企業が経済を大きく引っ張っているが、米国、日本など先進国の強制的技術移転によって確保されている。一方零細企業は民間に多いが、先進国商品を勝手に模倣し、商売を行っている。知的財産の侵害に対して厳しくしていくことは、中国の零細中小企業を破滅に追い込むことでもある。知的侵害という「アヘン」が絶たれることであり、中国経済が禁断症状を引き起こすことにつながる。米国が仕掛ければ、日本も追随生せざるを得ないし、他の先進国も追随するのを否定できない。
ロシア同様に米国の脅威と判断されてきた中国の経済基盤構造問題が投げかけられているわけであり、90日間の猶予で対応できるかどうか。国有企業の横暴があり、その国有企業が「技術移転問題」で縛りをかけられ、多国籍企業との市場競争に後れを取っていくこともあるが、民間企業が破滅に追い込まれれば、暴動が起きてもおかしくないといえる。