よく考えてみれば、論理的に矛盾を含んだ現象が起きている新しい経済論理展開であるが、政治的であり予測が極めて困難である。 言論の自由、資本主義を標榜する米国が、米国民の生活保護主義的共生資本主義の形態をとれば、言論の自由のない共産主義を標榜する中国が海外に市場を求め共生を実現しようとする拡大主義的資本主義の形態をあくまでも実現しようとしている。 米中とも同じ視点は、自国民の共生を実現しようとしていることである。共生を実現するためには、米国は衰退した産業をよみがえらせ、雇用を広げることであり、米国の景気は極めてよく、戦いを仕掛ける時期としては好ましい時期といえるのでしょう。一方、中国は、自国民の生活水準を地方にまでいきわたらせていくためには、米国の巨大な消費なくしては実現できない。双方の依存度、深刻さでは、マスコミに上がってきていないが、中国の方が深刻である。 貿易戦争は、双方が輸入品に全額関税を上乗せすることになるが、中国の方が金額的に大きいし、8割にも及ぶ人民の格差を是正するためには、米国なしでは実現できないでしょう。確かに、中国からの輸入品が入らなければ米国民の購入品価格が上昇するが、減税など様々な保護政策が幅広く対応が取れる米国の方が有利でしょう。中国は耐える力でしのいでいくことになるが、現在の格差がさらに拡大し、都市と地方の格差で、人民の不満が噴出してくる可能性の方が大きい。
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孫崎享チャンネル
(ID:18367902)
よく考えてみれば、論理的に矛盾を含んだ現象が起きている新しい経済論理展開であるが、政治的であり予測が極めて困難である。
言論の自由、資本主義を標榜する米国が、米国民の生活保護主義的共生資本主義の形態をとれば、言論の自由のない共産主義を標榜する中国が海外に市場を求め共生を実現しようとする拡大主義的資本主義の形態をあくまでも実現しようとしている。
米中とも同じ視点は、自国民の共生を実現しようとしていることである。共生を実現するためには、米国は衰退した産業をよみがえらせ、雇用を広げることであり、米国の景気は極めてよく、戦いを仕掛ける時期としては好ましい時期といえるのでしょう。一方、中国は、自国民の生活水準を地方にまでいきわたらせていくためには、米国の巨大な消費なくしては実現できない。双方の依存度、深刻さでは、マスコミに上がってきていないが、中国の方が深刻である。
貿易戦争は、双方が輸入品に全額関税を上乗せすることになるが、中国の方が金額的に大きいし、8割にも及ぶ人民の格差を是正するためには、米国なしでは実現できないでしょう。確かに、中国からの輸入品が入らなければ米国民の購入品価格が上昇するが、減税など様々な保護政策が幅広く対応が取れる米国の方が有利でしょう。中国は耐える力でしのいでいくことになるが、現在の格差がさらに拡大し、都市と地方の格差で、人民の不満が噴出してくる可能性の方が大きい。