組織と人という論点からみれば、相澤冬樹氏は、なにがニュースであるかを自分で決めることのできる地位にいて、しかもある一定の期間、実際に自分の報道したいニュースを積極的に報道し続けたのに、その結果はといえば、NHK的な客観評価にたえる具体的な成果（たとえば典型的には「報道を通じて安倍政権を退陣に追い込んだ」といったもの）をあげることのできなかったのですから、左遷されるのは当然だとおもいます。

NHKはこの記者のものではないのですから、ここで信賞必罰の姿勢がNHK上層部になければ、それこそNHKは腐っているという批判が避けられないでしょう。

これは仕事に失敗した人は左遷されるという話であり、なにもNHKにかぎりませんし、政治信条のはなしとも直接は関係ありません。一定以上の大組織に所属した経験があれば、常識として理解できるはなしだろうとおもいます。孫崎さんも、外務省という大組織にいたからには、そういうことがあること自体は理解されていらっしゃるとおもいます。



NHKの報道姿勢という論点ですが、関西生コンの武建一氏が8月28逮捕されました。これについてはNHKは報道しましたが、その後あつかいが大きいとはいえない。
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20180828/0006140.html

3月には、衆議院議員足立康史氏の次のようなツイッターがありました。
https://twitter.com/adachiyasushi/status/976367654733672449

ここで詳述しはじめると長くなるのでしませんが、関西生コンの武建一氏は、孫崎さん引用の牧氏の記事にも出てくる木村真・豊中市議はじめ、国会議員を含む野党政治家と深い親交があるといわれ、辺野古問題にも関与し、森友問題とも関係があるとも噂がある人です。さらに外国勢力ともね。

疑惑といえば、この人のまわりには大変な疑惑があるのですが、NHKが取り組むことは、今のところないと思われます。