民主党政権下では日本経済にとっては、輸出依存型の産業構造上、ずっと円高という逆風が吹いていた。それが安倍さんのインフレ容認発言で風向きが変わった。順風満帆追い風が吹いてきた。輸出に頼るという経済構造は変えないまま、円安という流れ。株価は上がるし、日本人のほとんど誰も期待してなかった、またすぐに辞めるだろうとぐらいにしか思ってなかった安倍政権が、高い支持率を得て政権を安定させている。安倍政権下では中国、韓国、ロシアとの関係は改善しないだろう。政治的にはますます孤立化すると思われるが、安倍政権は政治的にはNOでも、世界経済的にはYESなのだ。安倍政権の安定は外圧によるものだ。その外圧が政治と経済では違った方向にあるというのが訳が分からない。再び以前のような円高になれば安倍政権は吹っ飛ぶ。政治と経済両面から日本を揺さぶる矛盾する外圧について孫崎さんの分析を期待します。