1952年4月サンフランシスコ講和条約の前に、1月韓国の李承晩大統領が竹島と隠岐との間に境界線（李承晩ライン）を引き、竹島を韓国領とした。
同じく講和条約の前に、韓国は米国に帰属問題を問い合わせた。ラスク文書によると「1905年以降島根県隠岐島の所管にある」と書簡で正式に回答した。
1952年4月講和条約で、李承晩ラインは廃止された。
その後、孫崎さんご指摘のように、地名では、韓国名が採用されたようであるが、米国国家安全保障会議（ＮＳＣ）のワイルダーアジア上級部長は記者団に対し、「変更についてわれわれの政策が変わったと韓国民に受け取られたことを遺憾に思う」と語った。「領土問題についてどちらを支持するか我々の立場は示さない。韓国と日本が外交的に解決すべきと信じる」という中立の米政府の立場を強調した。

領土問題は、決着がついていないとみるのが、素直な見方ではないか。確かに実効支配が60年以上続いていることは考慮しなければならないが、あくまでも日韓両国の外交的解決がなければ、解決にならないとみた方が妥当のように思う。韓国に有利な面だけを強調するのはフェアーではない。