matusiro のコメント

難しい理屈は分からないが、今、若者は非常につらい生き方を強いられている。身の回りを見ても、あまりいい話は聞かない。娘が離婚して帰って来たとか、職場で倒れて鬱になり引きこもっているとか、夢をもって就職したが全く休みが取れず過労死寸前とか、この数年、周りの話は悪くなるばかりだ。親の収入も余裕がなくなって大半の学生が、学資ローンを借りている。就職と同時に、500万円以上の借金を抱え、月々の返済が始まる若者も多い。とにかく、先行きの不安と当面の生活の不安定さに戸惑っている若者が多い。これは、やはり格差の広がり(分配の不公平)が大きく影響している。若者に、”ヘル・コリア”ならぬ”ヘル・ジパング”と言われる日も近いかも。”まず飯にありつかねば!”と言う意識は、身に危険の及ぶことは、”見ざる聞かざる言わざる”を旨とすべし、と言う処世訓を身に着ける傾向となる。また、
親兄弟、世間も、若者の自立=経済的自立、と言う不文律で、若者を包囲しているのが日本。
しかし、「若者の自立=経済的自立」と言うドグマは、本当はもうとっくに崩れている。
これから、さらに有名無実化するだろう!
 かつて、私の叔父が、甥っ子(叔父の息子)が結婚したとき、『これからは俺たちの時代とは違う。息子の生活を親が支えるの当たり前』とびっくりすることを言った。
今思えば先見の明があった。ただ、最近の親は、支えられなくなって、親子共倒れの時代が到来しつつある。
 横道に逸れたが、今、若者がわき目も降らず、「何とか自立して一人で食っていけるようにせねば」と思うのは健全な話である。
しかし、もっと突き詰めれば、今の世の中、ホントにいつまでも「一人で食っていける」のだろうかと自問し、考えることがさらに大事である。
また、”生きる”って?自問自答する余裕(煩悶)も必要。世間と没交渉の”引きこもり”の方には、自問自答の方も多いが。
さて、世論調査で、若者に政権支持が多くなっている傾向についてだが、世間の風潮(若者の自立=経済的自立)が強力に支配的であるから、特に、職場環境や世間の暮らしを見て、厳しさを肌で感じている。
テレビや新聞、週刊誌での情報など、破天荒な生き方や、ハチャメチャな人生を称賛するものは殆どない。
まして、経済的自立と関係なく、個性だけを称賛するものもない。以前に比べてとても少なくなっている感じがする。
経験の浅い若者であればあるほど、自らで獲得した「知」は少ない。周りの情報だけで獲得した「知」が多数を占める。
今若者が「見ざる聞かざる言わざる」の風潮は、実は世間が半強制に、教育とメデイアで作り上げたものの反映であると思う。
無理な嘘はいずれメッキが剥がれる。それを防ごうとすれば、さらなる大嘘が吹聴される。今はその危険な兆候が見える。
嘘を重ねて吹聴する流れと、多くの経験と自問自答から”何かおかしい”と気づく流れがある。今若者は嘘を吹聴する流れに取り込まれていると考えるのが妥当ではないか。
これから、若者が痛い目に遭ったとき、自問自答の手助けをどう行えるか、がカギではないか?

No.15 90ヶ月前

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