p_f のコメント

ジャン・ユンカーマン監督の<ノーム・チョムスキー氏/ジョン・ダワー氏 最新インタビュー映像>+トークイベントの覚書です。(正確でないかもしれませんが)

監督-
米国はイラク戦争を何故反省しないのか?

チョムスキー氏-
国家はこうした戦争を「失敗」と認めることはあっても、決して「犯罪」と認めることはない。しかし、イラク戦争は大犯罪であり、完全に失敗した。米国はこの戦争で ①イラクに永続的な軍事基地を置くこと ②豊富な石油を米企業が独占できる協定を結ぶこと を目論んだが、イラクの民族主義的勢力が強靭で、いずれも遂げられなかった。

監督-
米国はベトナム戦争の失敗から学ばないのか?

チョムスキー氏-
米国にとってベトナム戦争は必ずしも失敗ではなかった。インドシナを破壊し混乱に陥れ、彼の地に周辺諸国のモデルとなるような理想的な独立国家が誕生する芽を摘むことができたから。もしそのようなモデル国家が出現した日には、やがてそれは日本にも波及し、米国から「独立」しかねない。そして日本等が中心となって東アジアが結束し、米国の支配が及ばなくなったらWWⅡは何の意味も無かったことにる。それでキッシンジャーは「ウイルスが広がって感染する者が出ないよう予防接種が必要だ」などと言った。

監督-
何故あなたはいつも楽観主義でいられるのか?

チョムスキー氏-
それは気持ちの問題だから大したことではない。事は「よおし、こいつを上手くものにして前へ進むぞ!」か、「もう最悪の結果を座して待つしかない」かの選択ではない。

ダワー氏-
戦後 日本は米国の圧力があっても軍事的冒険主義は採らないことを貫いてきた。それは さながら ゆらゆら灯る蝋燭の炎のようだったが、今や一息で吹き消されようとしている。米国戦略に組込まれ、RMA(軍事革命)の道を突き進もうとしている。悲哀を感じざるを得ない。

監督&シールズ(3名)のトークイベント-
それぞれバックグラウンドは違えど、監督も言われた通り3人とも非常にしっかした考えの持ち主で、この選挙の結果がどうであれ、これからも一般の人の日常に「ごく当たり前のこと」として政治的な言動も表れてくるよう、できることをやっていきたい旨語っていたのが印象的でした。
一方、監督のコメントでは、「米国は今でも毎日イラクを爆撃しているが、米国民は全く意に介していない」、そして先日の生放送でも言われていた「大統領選でイラク戦争の反省が争点になっていない」がありました。

No.3 101ヶ月前

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