おはようございます。マクガイヤーです。
先日の放送「最近のマクガイヤー 2020年11月号」は如何だったでしょうか?
久しぶりの放送でしたが、最近のアニメとノワールについて語れて満足しています。
マクガイヤーチャンネルの今後の放送予定は以下のようになっております。
〇11月30日(月)19時~「ドキュメンタリーは嘘をつく――推しドキュメンタリー特集――」(日程が変更になりました。ご注意下さい)
『れいわ一揆』『はりぼて』『なぜ君は総理大臣になれないのか』……ドキュメンタリー映画の力作が相次いで映画館で公開されています。
『ザ・ノンフィクション』『ドキュメント72時間』『NNNドキュメント』といったテレビのドキュメンタリー番組も長い間人気です。
そこで(というわけでもありませんが)、ドキュメンタリー番組とはなにかについて総括しつつ、「推しドキュメンタリー作品」について紹介しあうようなニコ生を行います。
ゲストとしてお友達の編集者のしまさん(https://twitter.com/shimashima90pun)をお迎えしてお送り致します。
〇12月20日(日)19時~「理想のウルトラマンと『ウルトラマンZ』」
6月より放送開始された『ウルトラマンZ』、いわゆるニュージェネレーションシリーズの最新作ですが、過去のシリーズでは『X』と『オーブ』でメイン監督を務めてきた田口清隆が本作ではシリーズ構成を務め、映像面でも文芸面でも見どころの多い話題作です。来年夏に庵野秀明企画・脚本、樋口真嗣監督による『シン・ウルトラマン』が公開されますが、10年・20年後にテレビ番組としての「ウルトラマン」を本当に変えたと評価されるのは本作かもしれません。
そこで、映像作品としての「ウルトラマン」を振り返りつつ、『ウルトラマンZ』について解説する番組を行います。
ゲストとしてお友達のナオト(https://twitter.com/Triumph_march)さんをお迎えしてお送り致します。
〇12月28日(月)19時~「Dr.マクガイヤーのオタ忘年会スターウォーズ2020」
例年お楽しみ頂いている「オタ忘年会」。
2020年に語り残したオタク的トピックスやアイテムについて独断と偏見で語りまくる予定ですが、今年もほとんどの時間を割いて『スター・ウォーズ』……というか、『クローン・ウォーズ』と『マンダロリアン』について語ることになると思います。
ゲストとして編集者のしまさん(https://twitter.com/shimashima90pun)をお迎えしてお送り致します。
ちなみに過去の忘年会動画はこちらになります。
2019年
2018年
2017年
2016年
2015年
2014年
2013年
〇藤子不二雄Ⓐ、藤子・F・不二雄の作品評論・解説本の通販をしています
当ブロマガの連載をまとめた藤子不二雄Ⓐ作品評論・解説本『本当はFより面白い藤子不二雄Ⓐの話~~童貞と変身と文学青年~~』の通販をしております。
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また、売り切れになっていた『大長編ドラえもん』解説本『大長編ドラえもん徹底解説〜科学と冒険小説と創世記からよむ藤子・F・不二雄〜』ですが、この度電子書籍としてpdfファイルを販売することになりました。
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合わせてお楽しみ下さい。
さて、今回のブロマガですが、ニコ生でお話した『〈敵〉と呼ばれても』について、きちんと文章で紹介させて下さい。
●『〈敵〉と呼ばれても』とは
『〈敵〉と呼ばれても』は、『スター・トレック』のヒカル・スールー役でお馴染みジョージ・タケイが幼少期に体験した日系人収容所での三年間を描いたグラフィック・ノベル――漫画です。原著は昨年アメリカで発売されたのですが、あちこちで話題になり、先月とうとう邦訳が発売されました。「いま」というタイミングで読まれるべき作品だと思います。
元々ジョージ・タケイは『星に向かって』という自伝を書いていました。この本のうち、半分は『スター・トレック』について書かれているそうですが、もう半分――前半は日系人収容所について書かれているそうです。「そうです」なんて言葉を使うのは、アマゾンでアホみたいなプレミアがついていて未読だからです。
また、ジョージ・タケイの経験は日系人収容所と第442連隊戦闘団を題材にしたミュージカル『アリージャンス』の基となり、さらに主演することにもなりました。
で、『〈敵〉と呼ばれても』は、『星に向かって』から『スター・トレック』の思い出話やウィリアム・シャトナーの変人話を除き、テーマを絞り、誰でも読みやすいようグラフィック・ノベル形式とした本になります。近代アメリカ史における歴史的出来事をグラフィック・ノベル化した例としては『MARCH』がありますが、公民権運動を通じて「民主主義とはなにか?」にテーマが至る点では共通しています。
●なぜいま「強制収容所」なのか
日系アメリカ人の強制収容は1942年から1946年にかけて実施されました。財産を没収され、砂漠や荒野に建てられた収容所に強制的に「移住」させられたのです。
ここで重要なのは、アメリカは第二次大戦に参戦し、連合軍の一員として枢軸国と戦う理由の一つに、ナチスドイツに差別され絶滅されようとしているユダヤ人の解放を正義として掲げていたことです。ユダヤ人強制収容所の実態が広く知れ渡ったのは戦後のことですが、そこには「悪の枢軸国」に対して戦いを挑む「正義」の正統性がありました。
しかし一方で、自国では日系の自国民を「敵性市民」とみなし、強制収容したのです。ここには明らかに矛盾がありますが、真珠湾攻撃にショックを受け、ミッドウェイ海戦まで敗退の一途を辿った戦況に怯え、日本によるアメリカ本土攻撃に恐怖した社会情勢が、この矛盾を矛盾と思わなかったのです。アメリカ政府が日系人強制収容に対し公式に謝罪し、賠償を行うのは、40年以上経ってからでした。
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