おはようございます。
コロナシネマワールドで映画を観た後コロナの湯に入り、コロナ・マークIIで送迎してもらってコロナホテルに泊まり、コロナビールで乾杯したい今日この頃です。
マクガイヤーチャンネルの今後の放送予定は以下のようになっております。
○3月8日(日)19時~「最近のマクガイヤー 2020年3月号」
・最近のコロナウイルスその2
・『仮面ライダージオウ NEXT TIME ゲイツ、マジェスティ』
・『初恋』
・『T-34 レジェンド・オブ・ウォー ダイナミック完全版』
・『劇場版 騎士竜戦隊リュウソウジャーVSルパンレンジャーVSパトレンジャー』
その他、いつも通り最近面白かった映画や漫画について、まったりとひとり喋りでお送りします。
○3月22日(日)19時~「PCエンジンmini発売記念 おれたちのPCエンジン」
3月19日にPCエンジンminiが発売されます。ファミコンミニやメガドライブミニ、プレイステーション クラシックといった流れのトリを飾る大物復刻版ミニハードです。
PCエンジン用のソフトだけでなく、本来ならば初代PCエンジンやPCエンジン単体では動作しないはずのスーパーグラフィックスやスーパーCD-ROM2用ソフト、更には北米版PCエンジンであるTurboGrafx-16ソフト、計58本のゲームタイトルが収められており、他の復刻版ミニハードに比べて全く見劣りしない内容となっています。
しかし、ファミコンに比べて知名度が低かったこと、メガドライブに比べて熱狂的あるいはカルト的なファンが少なかったことから、あまり話題になっておりません。『しくじり先生』や『アメトーーク』でPCエンジンがテーマとなることも無いでしょう……
そこで、PCエンジンの歴史や有名タイトルについて紹介すると共に、PCエンジンの魅力に迫るような放送を行います。
ゲストとして、お互いに実はメガドライブよりもPCエンジンの方がプレイ時間が多かったことが判明した、お友達のナオトさん(https://twitter.com/Triumph_march)に出演して頂く予定です。
○藤子不二雄Ⓐ、藤子・F・不二雄の作品評論・解説本の通販をしています
当ブロマガの連載をまとめた藤子不二雄Ⓐ作品評論・解説本『本当はFより面白い藤子不二雄Ⓐの話~~童貞と変身と文学青年~~』の通販をしております。
https://macgyer.base.shop/items/19751109
また、売り切れになっていた『大長編ドラえもん』解説本『大長編ドラえもん徹底解説〜科学と冒険小説と創世記からよむ藤子・F・不二雄〜』ですが、この度電子書籍としてpdfファイルを販売することになりました。
https://macgyer.base.shop/items/25929849
合わせてお楽しみ下さい。
○『やれたかも委員会』に取材協力しました。
『やれたかも委員会』(https://note.mu/yoshidatakashi3/n/na63c34ee5adc)の「童貞からの長い手紙」に取材協力しました。単行本1巻分のエピソードになるそうです。
ちなみに基になったお話はこちら
https://ch.nicovideo.jp/macgyer/blomaga/ar1011063
さて、今回のブロマガですが、映画の妄想話をさせて下さい。
新型コロナウイルスで様々な映画の公開が延期になっている昨今ですが、先週観た『スキャンダル』は面白かったですね。
2016年にFOXニュース社で明るみになったセクハラ告発事件を描いているのですが、セクハラ被害者である女性社員や、加害者である社長含めたFOXニュース上層部、そして関係者を、本人たちの許可をとらずにほぼ全員モデルとなった人物の実名そのままで描くというキモの座りっぷりです。
「ほぼ」というのは、シャーリーズ・セロンとニコール・キッドマンがそれぞれメーガン・ケリーにグレッチェン・カールソンというFOXニュースの有名看板キャスターを演じていて、ジョン・リスゴーが社長であるロジャー・エイルズを演じているのですが、一方でマーゴット・ロビーやケイト・マッキノンが演じるのは架空のキャラクターであるからです。しかし彼女たちは虚構の存在というわけではなく、実在のFOXニュース女性社員を組み合わせたり、敷衍したりした、FOXニュース社で虐げられた女性たちの象徴であるという点で、一つの「真実」を映しだすためのキャラクターであるわけですね。
去年公開された『バイス』も、主人公というかフィーチャーする対象であるディック・チェイニーをはじめとする政治家たちの許可をとらずに全員モデルとなった人物の実名そのままで描いているわけですが、語り手となるカートに虚構と真実の仕掛けがありました(カートという人物は確かにいたそうですが、あのように考えていたかどうかは別問題でしょう)。
このような作品において、実名キャラの中に「真実」を象徴する虚構のキャラや仕掛けを入れるというのは、一つの作法なのかもしれません。
●実録映画とは
一方で、かつて日本には「実録映画」とか「実録路線」とか呼ばれた一連の映画作品群がありました。はじまりはヤクザ映画で、それまで「正義のヤクザが悪のヤクザを倒す」という時代劇のころから続く単純なストーリーだった「任侠映画」が、1973年の『仁義なき戦い』をきっかけに、ヤクザ業界に取材したりヤクザが書いた手記を原作にしたりして、実際に起こった抗争事件を基にしたどちらが正義とも悪ともつかない世界を舞台に、より複雑なストーリーやテーマを描く「実録映画」に変化したのでした。
複雑なストーリーやテーマを描くということは、観客である大衆にはそれらが分かりにくいということでもありますが、「実話を基にした」というスキャンダル性が観客を呼び込みます。また、時代をえぐるような批判力――時代性を持つということでもあります。だからこそ実録ヤクザ映画を量産していた東映は暴力団との付き合いや犯罪者を一種のヒーローとして描くことをを警察や時の権力から問題視されたわけですが、深作欣二や中島貞夫が実録映画で描こうとしたテーマの一つは、明らかに「戦後」でした。
それゆえに、実録映画は政界や警察内部を舞台にしたり、殺人事件や猟奇犯罪をモチーフにしたりと、発展を遂げていきました。実現しませんでしたが、深作欣ニと笠原和夫が『実録・共産党』を作ろうとしていたことは有名です。
●こんな実録路線映画がみたい
そう考えると、今こそ現代に通じる新しい実録映画が観たいです。
『冷たい熱帯魚』『凶悪』などの映画は、実録犯罪映画の血脈をしっかり受け継いでいます。『孤狼の血』は現代における数少ない実録ヤクザ映画の正統子孫でしょう。また『新聞記者』は政界を舞台にした実録ものでしょう。
ただ、自分が観たいのは、『スキャンダル』や『バイス』のようにモデルとなる人物に許可をとらず、実名そのままで描くような政界ものです。
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