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【第201号】藤子不二雄Ⓐと映画と童貞 その13 『まんが道』その1

2018/12/26 07:00 投稿

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  • Dr.マクガイヤー
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  • 漫画
  • 童貞
  • 藤子不二雄Ⓐ
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マクガイヤーチャンネル 第201号 2018/12/26
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メリー・クリ●リス&ヤリー・マンチェスター・ユナイテッド、マクガイヤーです。

同日公開だった『シュガー・ラッシュ:オンライン』『アリー/ スター誕生』を続けてみたのですが、どう考えても同じ話――おっさんの美少女に対する妄執を描いていて、なんだか暗い気分になってきました。『~オンライン』の方が、(すごく周囲に気を使ったパロディや皮肉をやっている上に)映画の上ではハッピーエンドになっているんですが、でも現実はこんな感じにならないことがはっきりしているだけになおさらです。




マクガイヤーチャンネルの今後の放送予定は以下のようになっております。



○12月29日(土)20時~「Dr.マクガイヤーのオタ忘年会2018」

例年お楽しみ頂いている「オタ忘年会」。2018年に語り残したオタク的トピックスやアイテムについて独断と偏見で語りまくります。

アシスタントとして御代しおりさん(https://twitter.com/watagashiori)に出演して頂く予定です。


ちなみに過去の忘年会動画はこちらになります。

2017年

2016年

2015年

2014年 

2013年




○1月6日(日)19時~「ぼくらを退屈から救いに来た『SSSS.GRIDMAN』と『電光超人グリッドマン』」

(いつもより放送時間が1時間早まりますのでご注意下さい)

10月からアニメ『SSSS.GRIDMAN』が放送されています。

原作となる特撮ドラマ『電光超人グリッドマン』は1993~94年にかけて放送されていましたが、約15年間の特撮・アニメ・玩具・ネット環境・サブカルチャーなどの進化や深化を踏まえた演出・ドラマ・ネタの数々に、毎回ハァハァと興奮しながら視聴しています。これでやっと『電光超人グリッドマン』のことが好きになれそうです。

そこで、『電光超人グリッドマン』が平成特撮に与えた影響を踏まえつつ、『SSSS.GRIDMAN』のどこがどのように素晴らしいのかを解説するニコ生をお送りします。

アシスタントとして御代しおりさん(https://twitter.com/watagashiori)に出演して頂く予定です。



○1月27日(日)19時~「最近のマクガイヤー 2018年12月号」

『シュガー・ラッシュ:オンライン』

『アリー/ スター誕生』

『パッドマン 5億人の女性を救った男』

その他、いつも通り最近面白かった映画や漫画について、まったりとひとり喋りでお送りします。




さて、今回のブロマガですが、藤子不二雄Ⓐの『まんが道』について書かせて下さい。




●『まんが道』とは

「童貞」と「映画」を共通点として藤子不二雄Ⓐの作品について語る本シリーズですが、いよいよ『まんが道』について語る回になりました。

いわゆる「漫画家漫画」というジャンルがあります。漫画家を目指す過程や道程をテーマとした漫画のことです。『かくかくしかじか』『そしてボクは外道マンになる』『激マン!』のようなフィクションが多分に混じったノンフィクション、『燃えよペン』『Rin』『バクマン。』のような明らかにフィクションですが漫画家の「真実」が含まれている作品まで、多岐にわたります。

そして、どの作品もヒットすると「女性版『まんが道』」とか「21世紀の『まんが道』?」とかいったコピーが電車内広告や単行本の帯に踊ることとなります。『まんが道』以前にも、永島慎二の『漫画家残酷物語』や川崎のぼるの『男の条件』といった「漫画家漫画」が存在していたにも関わらず、です。

つまり現在、『まんが道』は「漫画家漫画」のマスターピースであり、ジャンルの原点であり、名作として評価されているのです。



●「藤子不二雄」にとっての長編・大河ドラマ

Ⓐにとっての『まんが道』は、様々な意味で特別な作品です。


まず、シリーズの連載が43年に渡り、単行本も20~30巻(版によって数え方が異なります)を越える長編であることが挙げられます。

藤子不二雄は、FもⒶも、決して長編が得意な漫画家ではありませんでした。『オバQ』『ドラえもん』『怪物くん』も、数年から数十年にわたって連載が続きましたが、基本的には一話完結の集合体であり、長編ではありませんでした。Fが描いた『大長編ドラえもん』は単行本1巻の分量で「大長編」を銘打っていました。

二人が薫陶を受けた手塚治虫は『新宝島』『来るべき世界』『ジャングル大帝』……と、キャリアの初期から長編や大河ドラマ的作品を描いていました。しかし、FやⒶが得意としていたのは、前述したような一話完結の居候キャラ漫画や、SF短編やブラックユーモア短編などの、16~32ページで綺麗にフリとオチが決まったり、全くの異世界をみせたり、同じ世界観での連作だったりする漫画です。キャラクターが成長しない『海の王子』『モジャ公』『シルバークロス』は、実質的に中編の連作といって良いでしょう。FとⒶの心の中には、自分たちも手塚先生が描いてるような長編漫画に挑戦したいという気持ちがあったはずです。

Fのこの思いは、亡くなる5年前にまるで遺作のような作品『未来の想い出』を描くまで果たされませんでした。

一方で、Ⓐは70年代から大河ドラマ的な長編作品を描いています。それが『少年時代』であり、『まんが道』であるわけです(主人公がじっくりと成長する『プロゴルファー猿』シリーズも長編に入れていいかもしれません)。



●シリーズの概要

『まんが道』はまず1970~72年に「週刊少年チャンピオン」で連載されました。Ⓐをモデルにした主人公 満賀道雄とFをモデルにした才野茂が、富山県高岡市の小学校で出会い、漫画家を志望する二人が様々な「作品」を描いていくさまが描かれます。マンガ入門講座でありつつコラム風連載である『チャンピオンマンガ科』の枠内で毎週わずか2ページずつ掲載されていたものであり、一話完結の趣きが比較的濃く、劇画家志望の激河大介や小説家志望の桐井文男が登場したりと、フィクション性も高いです。これは現在「あすなろ編」と呼ばれています。最後には宝塚の手塚治虫を訪問するさまが描かれ、シリーズとして一番まとまっています。



 

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