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7月11日小沢代表千葉・新鎌ヶ谷街宣(前編)小沢代表は45分40秒辺りから
7月11日小沢代表千葉・新鎌ヶ谷街宣(後編)
小沢一郎代表 千葉選挙区街頭演説(2013年7月11日)
生活の党の代表をさせていただいております小沢一郎でございます。大変お暑い中、お忙しい中、このように大勢の皆様が街頭にお出でくださり、ご声援くださり本当にありがたく心から感謝を申し上げます。本当に皆さんありがとうございます。
すでに太田候補、また、何人かの同志からも話があったかと思いますので、重複はできるだけ避けたいと思います。今日の安倍政権を見ていて、これからの国民の暮らしを、いのちを、日本をどういう国にしていきたいのか、私は本当に危うい感じを持っております。その一点に絞って今日は申し上げたいと思います。
今、アベノミクスとマスコミがもてはやしております。何か国民の皆さんにとって良いことが起きるかのような期待感を抱かしておりますけれども、アベノミクスによる超金融緩和で株が上がり、円が安くなった。そんなことで一体、誰が得をしているのでしょうか。一部のマネーゲームに参加した方、また為替で円が安くなったことで一部の輸出大企業が非常に大きな利益を上げているだけであります。一般の国民にとっては円が安くなればなるほど油、食料、医療も高くなり、色々な物価はどんどん上がる一方でございます。皆さんの生活の実感からしてもお分かりと思います。なんら国民皆さんの生活の足しにはなっておりません。
今日おいでの方にお勤めの方もあると思います。安倍さんは昨晩のテレビにおきまして雇用が増えたと自慢しておりますけれども、正規社員は減っております。非正規社員を増やしているだけでございまして、正規社員は減少の一途をたどっております。それを限定正社員とかいう名前を付けて、正規社員数をどんどん減らし非正規の枠をもっと広げ、人件費を安くし都合が悪くなれば解雇にできる雇用制度にしようとしております。
それからまた、TPPが問題になっていますけれども、TPPは農業や漁業の話だけではないのです。大きな問題の一つが国民皆さんの健康に関する医療・健康保険の問題であります。これがアメリカの大きな医療企業の目的なのです。そうしたアメリカの意図がある中で、(日本は)TPPに頭を下げて参加させてもらっているわけです。
しかしそれ以前に(日本)政府は、混合診療、自由診療の枠を広げる方針を打ち出しています。どういうことかと言いますと、アメリカでは5000万近い人たちが医療保険に入れない。医療サービスを受けられない実態があります。日本は皆保険なので色々な問題を抱えていても、誰でも保険を利用して医療サービスを受けられます。この皆保険制度は自由診療の枠が拡大するに従って制度を維持できなくなるおそれが多分にあります。
この件について私は、安倍さんに何回か短時間お話しいたしました。「混合診療、自由診療とは言え高度な技術、医薬品の分野においてのみ認めるのだからたいしたことはない」というお答えでした。しかし、新しい技術、医療、医薬の分野に徐々に広がっていけば、結局自由診療を受けられる人は、それなりの所得があり、高額な医療費を払える人だけになります。残った一般の人たちは旧来と同様に保険適用を受けようとしても、新しい医療のサービスは受けられない。新薬の提供を受けられないことになってしまいます。最終的には医療保険の制度も皆保険の制度も維持できなくなる恐れがある。こういうことでございます。
いろいろまだ例がありますけれども、要するに安倍さんは景気を良くする。経済を立て直す。そのために競争力のある大企業をどんどん大きくしていっぱい儲けてもらえばいいのだ。それを国民の皆さんに配分すれば皆さんの生活も楽になる。こういう議論でありますけれども、10年前に小泉さんもそう言った。確かに大企業はうんと儲けました。260兆円という想像もつかないお金が大企業の懐に入っている。しかし国民の皆さんの収入はそれ以来10パーセント以上減っております。配分されるはずのお金が配分されず、逆に(国民の)所得が減っています。先ほど申し上げましたように、この間に非正規のようにいつでも企業の都合によって解雇できる、そういう雇用の制度をどんどん取り入れてきたということであります。
安倍さんもこれと同じ考え方をしております。このまま自民党政権、安倍さんの政権運営の考え方によって政治を行っていきますと、日本はますます格差の大きいいびつな社会になってしまいます。10数年前は先進国の中で日本は2番目か3番目の公平な平等な社会でありました。今や小泉政権以来、20数番目になりました。OECD先進国の中で20番も順位を落とすくらい非常に格差の大きい社会になり、それは今なおずっと続いている。安倍政権はさらにこれを助長しようとしている。
安倍さんの政治は、大企業の論理、強者の論理、強い者の側に立った政治なのです。競争して強い者が勝って生き残ればいい。弱い者は仕方がないのだと。こういう政治の考え方であります。これだけは断じて許してはいけない。自由気ままに競争させて政治が傍観していたのでは、これはもはや動物の世界であり、政治ではありません。自由競争はもちろん大事だけれども、弱い立場の人たちも、多くの国民の皆さんも一定のレベルのきちんとした生活を何とかして守っていける政治、行政の仕組みにすることが政治の仕事であります。ただ好きなように弱肉強食の世界のままだったらもうめちゃくちゃな社会になってしまいます。
今、内政のことに関して話しましたけれども、外国との問題も同じでしょう。皆さんもご承知の通り、中国とも話ができない。韓国とも話ができない。ついには今、アメリカと本当に腹を割って話ができない状況に日本はなりつつある。先日のサミットで安倍さんはオバマ大統領に会談を申し込んだ。「都合がつかなかった」と言っていますけれども事実上は断られた。いいですか皆さん。同じリゾートホテルの中にいてですよ、5分か10分の都合がつかないなんて馬鹿なことがありますか。そうでしょう。
安倍政権の非常に極端な危うい考え方、憲法の問題、それに伴う自衛隊、国防軍の問題、また基本的人権を片隅に追いやって給料の問題だけを取り上げると、そういう非常に回顧主義的な右寄りの偏った考え方、政治のやり方に一番危惧の念を抱いているのが実はアメリカなのです。アメリカは一番こういう日本の政権を嫌っているのです。(安倍総理は)「日米同盟」、「日米同盟」と言いますが、その日米同盟が一番危うくなっている。やはり現政権の政治に対する姿勢、体質が(米国に)危惧を抱かせているわけであります。
私どもはどうしても、多くの国民の立場に立った弱者も一緒にお互いに良い人生を、良い社会生活を送っていけるような政治を行うこと、また近隣の国々とも特にアメリカともしっかりと信頼関係のある二国間関係を作らなければならない。
そのために参議院選挙が大事なのです。いろんなマスコミによりますと、多くの方々は「当然自民党が勝つだろう」と。「私たちが投票に行っても変わりはない」という感じを持っていると伝えられていますけれども、それは本当に大きな錯覚であります。大きな過ちであります。
参議院まで自民党が過半数をとってしまったならば、今言った自民党の政治姿勢を、強者の論理の内政を、一人よがりの外交を、これを止める手段がなくなってしまうのです。どうか皆さん、この参議院選挙はそういう意味でも本来の参議院のチェック機能を果たすために、どうしても私どもが参議院において一定の基盤を、勢力を築いていかなければなりません。どうかその意味におきましても参議院選挙の重要さを皆様にお考えいただきまして、何卒皆様のご支援を頂きたい。それが今日の私のお願いでございます。
特に、太田君は千葉県で唯一の女性候補であります。彼女は隣の柏で生まれ育ちました。私ごとを言えば私自身の母親も隣の昭南町の出身であります。そういう個人的な心情も含みまして、なんとしてもここで安倍政権の暴走を食い止めるための役割を私たちに与えていただきたいと思います。どうか皆さん、この参議院選、折り返し地点に差し掛かりました。後半のレースが残っております。何卒最後の最後まで生活の党公認、太田和美を宜しくお願い致します。
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