小沢一郎代表青森記者会見(2013年4月22日)
4月22日、小沢一郎代表が青森県に入り、平山幸司参議院議員とともに、夏の参議院選挙への立候補を表明している工藤信氏、JAつがる弘前の西澤組合長と会談しました。その後行われた記者会見での、小沢代表の冒頭挨拶の要旨、質疑の要旨は以下の通りです。
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【冒頭挨拶要旨】
先ほど工藤(信)さんと、弘前の西澤組合長(JAつがる弘前)、お二人とお会いし、懇談をしてまいりました。と言いますのは、私従来から、参議院選挙を戦うにあたって、ぜひ工藤さんとお話をさせてもらいたい、そういう中で今日時間を取ってもらいました。弘前の西澤組合長は、工藤さんの後援会長でもあるということでしたので、お二人に、こちらも平山(幸司)議員と一緒にお会いいたしました。そして私からご挨拶とお願いを先にいたしたわけであります。平山議員、そして私たち生活の党は、数ある政党の中で唯一、今日TPPに今参加すべきではない、ということを明確にしている政党であります。そしてまた、同時に工藤さんの方も、従来からずっと農業関係の道を歩んできた方でありまして、そういう背景の中から、TPP絶対反対と、今交渉に入るべきでない、という考え方をしていると聞いておりました。従いまして、自分としては、「同じ主張、同じ政策目的を持つものが、争うのは意味がない、むしろお互いに力を合わせて共通の目的を達成する、ということに知恵を出した方がいいと思います」「そしてぜひともお互いの目的、目標を達成するようにする方策を考えていった方がいいのではないでしょうか」「ぜひその意味において、工藤さんご本人、そして後援会長の弘前の組合長とぜひ皆さんとご協議のうえで、なんとか二人で力を合わせて参議院選挙に臨む、という方策を考えていただけないか」ということを申し上げました。お二人からは、「自分たちの目標、政治を志す者の目標として、TPPに今参加すべきではない。これは農業あるいは漁業の一次産業だけの問題ではない。一般の市民の皆様にも、国民の皆様にも、例えば健康保険の制度、国民皆保険、これが結果としてなし崩しに壊れてしまう可能性が非常に強い」「また郵貯や簡保の問題もそうですし、その他にもいろいろな日本の固有の制度が、これ(TPP)によって崩壊してしまう。すなわち国民の生活が崩壊してしまう大きな影響を持つ結果になるので、なんとしてもこれを阻止しなければならない」というような思いを話していただきました。お互いにそれでは今後どういう風な形で、どういう方法で力を合わせ、協力していけるか、ということを、「あまり時間もないことですので、早急に相談して、またその考えがまとまり次第、あるいはその過程においても話し合いをいたしましょう」ということになりました。そういうお返事もいただきました。私どもとしては、「現職の平山君もおりますので、なんとかよろしくお願いします」と、こういうことで会談を終えました。その後お聞きしますと、農協、農業団体として、平山議員も夏の参議院選挙で青森県では推薦していただくという決定がなされたやに伺っております。このことをしっかり受け止めて、今後またぜひとも、二人の協力体制が出来上がるように、お互いに努力してまいりたい、そのように考えているところであります。以上です。
【質疑要旨】
参院選について
Q. | 選挙協力となると、どちらかが比例にまわる、もしくはどちらかが選挙区を降りるということになるが、小沢代表としてはどう思っているか。 |
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A. | 具体的に今日、選挙区がどっち、比例がどっち、という類の話をしたわけでは全くない。それは今後お互い知恵を出し合いながら、その中でいい方法を考えるということで、私自身としてはそれは二人で、話を十分詰めてもらいたいと思っている。私自身がどうこう思っているということはない。 |
Q. | 今の二人でというのは、平山議員と工藤氏ということでいいか。 |
A. | もちろん。当事者で。もちろん平山君と工藤さんそれぞれに、また支援者の人もあるだろうけれども、それはお互い、みんなと相談しながら、最終的には二人で話し合って決めればいいことではないかと思っている。 |
Q. | だいぶ参院選が近づいているが、時間がないのではないか。 |
A. | ない。時間がないから、今日お二人も速やかに相談して、またこちらと話し合いをしましょうということだった。いつまでということは言っていない。お互いに時間がないことはわかりきっているので、そこは当然、自ずと判断があるのだろうと思う。 |
Q. | 一部報道では、昨日のうちに比例で工藤さんという方向で頼みたい、と出ていたが。 |
A. | それは私は一切関知していないし、多分皆さんの報道が先行したのではないか。今日は選挙区だ比例だという話は一切ない。とにかく、同じ政策目的を持っているのだから、二人力を合わせて有意義な結果を出せるように、お互い知恵を出し合いましょうということだ。 |
Q. | 今日工藤さんの方から、生活の党に入るといったことはあったか。 |
A. | そういう類の事は今日は一切していない。 |
Q. | 青森県は原発立地県でもあるが、その辺の政策の一致は何かあるか。 |
A. | それは今後、どういう協力体制を作っていくかということを、お互い知恵を出して考えながら、そして最終的に、二人で当然、政策的な合意もすることになってくるだろうから、そこは今日の時点でお互いにどうこうということは触れていない。 |
Q. | 選挙区か比例区かということは二人で決めるとのことだったが、工藤信さんは農協の中央会の会長をやっていたということで、全国的な知名度、影響力を考えると、(工藤さんは)比例の方が適任かと客観的に見て思うのだが、そのあたりはどうか。 |
A. | そういう類の話は今日は一切ない。ただ、今の話も一理あるが、逆に言うと青森県内でも全部(工藤氏を)知っているわけだから、それがどっちこっちということを一概に言える話ではないと思う。なので今後、繰り返しになるが、両方の陣営の中でよく相談しあい、最終的に二人で協議して決めてもらったら、僕は何の異論もない。 |
Q. | 青森県の農協のトップをしていた方が生活の党と組むことになれば、全国的にも相当インパクトのある話だと思うが。 |
A. | どういう結論になるかまだわからないので、今ここで言うわけにはいかないが、私は今日の会談ではなくて、全然別に、中央の農業団体の人と会った時も、TPP絶対反対だと、TPP推進の国会議員は許さないと一生懸命尻を叩いておいて、農業団体が自民党を推薦するということで、どうなっているのか、ということを言っている。筋論としておかしいのではないかと。これは医師会もそうだ。医療の問題があるのだから。医師会も自民党推薦でしょ。そんな筋道の通らないバカな話はない。そのことも医師会に言っている。だから当たり前の、自然の考え方としては、やはり政策、主張を同じくする者が選挙戦で力を合わせるということは、これまた当たり前のことだと思う。やはり筋が通らないという社会は、無理を通せば道理が引っ込む、の話になってしまうし、僕はおかしいと思う。正直者がバカを見る、という社会もおかしいと思う。だからやはり国民の皆さんも、同じような気持ちじゃないかと思っている。いずれにしろ、農業団体も医師会も郵政も大きな影響力を持っている団体だから、ぜひ、願わくば筋道の通った行動をしてもらいたいと思う。 |
Q. | 今日工藤氏と話した感触は好感触と言えるか。 |
A. | それはあなた方の判断だな。とにかく我々としては、お互いに周りの者とも相談し、協議して速やかに、また両者でいい知恵があるかどうか話し合いしましょうという結論なので、どうなるにしろ後ろ向きの結論ではないと思う。 |
「不起訴不当」判決について
Q. | 今日虚偽の捜査報告書を裁判所に提出した田代元検事が、検察審査会で「不起訴不当」の判決をうけたが、所感は。 |
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A. | 検察官、厳正な法の執行をする役目を持った検察官自身が、公文書を偽造して、意図的に検察審査会を欺いて、起訴させるというような、大変な、民主主義国家にはあり得ないことをしでかしているわけである。市民の皆さん、国民の皆さんからこういう訴えがあって、審査会でそのような結論が出されたということは、ごく自然なことだと思っている。こういうことは官僚機構そのものが自浄作用を自律的に、みんなから何か言われる前に、きちんとしたけじめをつけるべきだったと私は思っている。 |
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