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「海を殺しているボクたち」

2016/02/29 07:00 投稿

コメント:4

  • タグ:
  • 里山アナーキズム

「今年は不作かもしれないらしいね」

 浜で顔を合わせる近所のおばあさんや精肉店のご主人までもが時候の挨拶のように口にするのは、ワカメのことだ。ヒジキなどとともに2月から春にかけて解禁となる海草なのだけれど、今シーズンは不作かもしれないという情報が町一帯に口コミで駆け巡っていたのだ。原因は秋から冬にかけて海水温が思うように下がらなかったことだという。去年の夏、熊本の海草屋さんを取材させて頂いたときにももう45年、海草が採れていないと伺った。沖縄にしかいないような熱帯魚がうようよ泳いでいると言っていた。いよいよ来たか、と思った。地球温暖化によって上がり続けている大気中の熱を海が吸収している為、秋になっても海水温が下がらないのだ。結果、秋に根付いて成長するワカメは根付くことができず、不作となってしまう。神奈川だけでなく、千葉県などでも今年は天然、養殖ともに不作だそうだ。

 

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コメント

userPhoto 小原信治
(著者)

>>1
突然市場から消えたのなら誰もが大騒ぎするんでしょうけど、毎年だんだん減って行っているから目の前で見ていない人は危機感を覚えないんでしょうね。まあ、何に関してもそうですが。何よりも「目の前の今の自分の暮らしが大事!」というのもわからないではないですが、そういう姿が同じ人間として時に浅ましく見えてしまうこともあります。まあ、人の振り見て我が振り直せ、なんですが・・・。

No.2 105ヶ月前

昔、何々っていう食べ物があったよねとよく両親が言っています。時代と共に需要が減りなくなったのか環境の変化によりなくなったのか、わからないですが。
ワカメを始めとする海草類、確かに採れなくなっているようですね。私は伊勢方面によく行くのですが、昔より伊勢で採れたヒジキやワカメが少ないなと思い漁師さんが経営しているお店で聴いたら、海水温の上昇などの気象状況の影響で減っているとおっしゃっていました。
「人間が住みよくなると海や海に住むもんは住みにくくなるんやろかね。」とおっしゃっていたのが印象に残ってあおます。
自然と共に生きること、簡単なようで難しいことなのかもしれません。一人一人の小さな心がけなのでしょうけれども。

No.3 105ヶ月前
userPhoto 小原信治
(著者)

>>3
身近なワカメに限らず、他の絶滅危惧種の問題にしても、わかるけど自分だけが今の暮らしを捨てるのは損だ、だからって自分ひとりの力でどうにかなる問題じゃないでしょ、というのが人間であり企業であり国家の本音ですよね。ましてや言葉の通じる日本人だけでなく地球全体の問題なんでしょうし。それでもできることを実践しつつ、少しでも良い方向に進んでいかないかなと祈るばかりです。せっかく海の近くに住んでるんだから採れたての生ワカメやひじきをいつまでも食べていたいですしね。

No.4 105ヶ月前
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