今でもはっきりと思い出すことができる。長い冬の終わり、うたた寝してしまいそうな、のろまな陽射しの午後だった。高校の合格通知を手に家に戻った僕が真っ先にやったのは小学生の頃から使っていた学習机を粗大ゴミ置き場に捨てにいくことだった。事後報告でそのことを知った両親は唖然としていた。しかし当時、校内暴力とか家庭内暴力なんかか社会問題になっていたせいだろう。息子が受験勉強のストレスから衝動的にそんな行動を起こしたのだと判断した両親は「まあ、あんたがいいならいいよ」と理由すら聞かなかった。でも、そうじゃない。僕が勉強机を処分したのは「もう勉強しないのだから必要ないだろう」という目的合理性に則った、とても冷静な行動だった。
そんなことを久し振りに思い出させてくれたのは、
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コメント
無駄な物に囲まれている私は反省。これから少しでも大事な物だけを取っておける人になれるだろうか。大きなチャレンジとなりそうです。
ひとつ、中崎さんの本の中に「本のページを読み終わったそばから破り捨てていく」とあるようですが本を破り捨てる?と思っている私の息子は只今大学受験生。参考書の目次は無駄だと以前から捨てていた。こういう考えがあることを知り成る程と思う(^o^;)
(著者)
>>5
何が「無駄なもの」かは人それぞれなのであんまり神経質にならなくてもいいと思いますよ。たくさんモノに囲まれていてもひとつも無駄じゃない人もいるし、ほとんど何も持っていなくても「まだ無駄なものが」と思う人もいるんじゃないかと。人それぞれです。
>>6
素直にはい(*^^*)人それぞれですね。但し、もう少し、部屋をさっぱりとさせる必要は…ありますので無理しない程度で減らしていきます(^-^)
(ID:48949659)
いつも、心が豊かになる文章をありがとうございます。削ぎ落とす暮らしを続けていくことで、「トランクに何を入れるか」が、わかるのかも知れませんね。