多摩丘陵を上ったところにある霊園を訪れたのは二年振りだった。平成の終わりに他界した父の七回忌と昨年亡くなった叔母の三回忌だった。同じ霊園に母方の曾祖父や祖父母、叔父と叔母たちも眠っている。父には故郷である熊本の墓地という選択肢もあったのかもしれないが、三男であることと、自分の親兄弟より長く人生を共に過ごしたことから母方の親族と同じこの場所を選んだのかもしれない。いずれにせよ父と母が二人だけで話して決めたことだった。

「いつから集まるのに理由がいるようになったのだろう」
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