トーストを食べるたびに思う。小麦を捏ねて焼いたパンを焼いてみようと最初に思いついた人の発想力は凄いなと。月並みだが「常識を疑うこと」が始まりだったのだろうか。頭痛が痛いに代表される重言のような違和感はなかったのだろうか。焼き窯から出した一斤のパンをスライスしてまた焼こうとした瞬間「いやいや、焼いてあるよそれ」と一斉に指摘されたんじゃないだろうか。炊いたごはんを焼いてみようというならまだわかる。誰が焼き魚や焼き肉を焼いてみようと考えるだろう。焼きが足りないのならまだしも、パンは焼き窯から出した時点で完成しているのだ。あるいはパンが焼いたものであると知らなかった人の発想だったのだろうか。
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