初めて行った都会の公園で、娘が初めてジャングルジムに挑んでいた。次はどこに足を掛け、どこを掴んで這い上がるか。一工程終えるたびに「ふう」と息をついて休みながら思考を巡らせている。年上の子どもたちが俊敏な猿のような身のこなしで背後から次々に娘を追い越して昇っていく。ひとまわり体の小さい娘の姿など全く目に入っていないようだ。鉄棒を握り締めた娘の手を足で踏みつけそうになる子もいる。まるで混雑した人波で他人にぶつかることもいとわず歩いていく大人のようだ。人の多い都会では子どもとて
「都会のジャングルジム」
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