今年1年も良作ゲームとして挙げられるタイトルは色々あったかと思います。ではゲーム・ミュージックだけで2015年のベストを選出したら、どうなるのでしょうか?
さっそくヘッドホンを耳に当て、米Kotakuが選んだベスト10をチェックしてみてください。
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●『アサシン クリード シンジケート』
作曲者:オースティン・ウィントリー
最近の『アサシンクリード』シリーズに使われる楽曲は、雄大な雰囲気の行進曲や哀歌や、エレクトリカルな音風景、それに禁欲的な聖歌が多用される傾向にありました。
しかし、新しく起用された作曲家のウィントリー氏はそれらに縛られること無く、弦楽器の合奏や挑戦的な編曲かつ大量のソロ奏者と人間らしいパフォーマンスを演奏させる大胆な手法をとっているそうです。
●『Bloodborne(ブラッドボーン)』
作曲者: 齋藤司、北村友香、鈴木伸嘉
『Demon's Souls』と『DARK SOULS』に続く、フロム・ソフトウェアが手掛けたダークな雰囲気のアクションRPG。壮大かつ恐怖が迫る雰囲気がゲームとよくマッチしており、(前2作とはまったく別物ですが)間違いなく系譜が受け継がれていることを認識できることでしょう。
●『スーパーマリオメーカー』
作曲者:近藤浩治、久保直人、早崎あすか
これはメニュー画面のBGMですが、オリジナルの『スーパーマリオブラザーズ』音楽を現代風にアレンジしつつ、控えめにまとめているような印象を受けます。
米Kotakuは「もし現実世界のすべてが『スーパーマリオメーカー』のように創造性豊かな音楽を伴っていたら、もっと良い場所になるだろう」と言っています。さすがの任天堂クオリティーです。
●『アンダーテール』
作曲者:トビー・フォックス
クラウド・ファンディングで出資金が希望額の10倍集まったという、ドット絵のRPG作品。製作者自身が『東方』と『MOTHER3』から影響を受けていると公言しているだけあり、音楽からもそんなテイストが感じられるのではないでしょうか。
ちょっとほのぼのしているようで、ホロリと涙させるような音作りが素敵です。
●『Everybody's Gone to the Rapture -幸福な消失-』
作曲者:ジェシカ・カレー
イギリスの田舎町で住人全員が謎の失踪を遂げ、残留思念に耳を傾けながらその真実を突き止めるゲームです。とはいえ、ホラーではない儚く美しく、そして温かい気持ちになれる内容というのが非常にユニークな作品。
とにかく美麗なグラフィックと相まって、カレー女史が紡ぐメロディーのまぁなんと美しいこと。女性ヴォーカルのコーラスにはウットリさせられます。
●『ウィッチャー3 ワイルドハント』
作曲者:マルシン・プリズィビィロウイッツ、ミコライ・ストロインスキ
「【閲覧注意】ゲーム『ウィッチャー3』のセックス・シーン集」に加えて、「【閲覧注意】逆に笑える? 『ウィッチャー3』の修正事情」では、主人公のゲラルトおじさんが夜の剣技もお強いことを学びました。
エッチなイベントは物語のホンの一端を担っているだけで、ゲームはマジメなRPGです。もちろん作中の音楽もそうで、あたかも古いイギリスやアイルランド民謡のような曲調のサウンドとなっています。
最近の流行なのか、他のファンタジー系ゲーム音楽でも聴かれる、女性がドラマティックに雄叫びをあげる歌声がお約束的に入っています。
●『英雄伝説VI 空の軌跡SC』
作曲家:園田隼人、宇仁菅孝宏、竹下遼
日本ではウィンドウズPC用にリリースされたのが2006年でしたが、北米では2013年に英語版のローカライズを始めたものの、あちらの翻訳スタジオの社長が自殺してしまったため延期になり、ようやく2015年に発売されたという背景があります。
日本のファンからすると少々古く感じるかもしれませんが、こうしてここに紹介されているということは、海外のファンには時代を感じさせない素晴らしいゲーム・ミュージックとして聴こえているのでしょう。
●『スプラトゥーン』
作曲家:峰岸 透、藤井志帆
たとえば『ジェット セット ラジオ フューチャー』のゲーム音楽や、ゲーム・ミュージック・バンド「アナマナグチ」のような、とびきりポップでいて、チップチューン的な要素も含まれているのが本作。
イカ娘がカラフルなペイント弾でバトルしている様子が目に浮かぶようです......よね?
●『カーマフロウ:ザ・ロック・オペラ・ビデオゲーム』
作曲家:イーヴォ・ファン・ダイク
アクションゲームでありながらも、有名なメタル・バンドのミュージシャンたちを起用し、彼らをゲーム内に登場する不思議なキャラクターたちに見立てたロック・オペラ作品。
メンバーが非常に豪華で、たとえばドラゴンフォース、クレイドル・オブ・フィルス、エピカ、ソナタ・アークティカ、アーク・エネミーといった大御所バンドが参加しています。出演人物は公式サイトのページでチェックしてみてください。
●『Ori and the Blind Forest(オリとくらやみの森)』
作曲家:ギャレス・コカー
あたかも映画『もののけ姫』で、シシ神が棲むかのような森を舞台に繰り広げられるアクションRPG。非常に幻想的でもあり、画面的にはアニメ映画の背景のようなステージを進む『メトロイド』と言った雰囲気の作品です。
ゲームを一目見れば、恐らくジブリ映画の影響を受けていると感じますが、この美しい旋律も久石譲氏の影響を受けているのかも? と思わせます。
以上、米Kotakuが選ぶ2015年ベスト・ゲーム・ミュージックでした。
一昔前のゲームと違って、映画並みのクオリティーで音作りができ、またそれをユーザーがプレイしながら自然に聴ける非常に良い時代になりました。今回は10本しか選ばれていませんが、まだまだ他にも素晴らしいゲーム・ミュージックが2015年にはあったはず。「これもオススメ! 」というものがありましたら、ぜひとも教えて下さい。
ソース:Kotaku、YouTube①、②、③、④、⑤、⑥、⑦、⑧、⑨、⑩、ウィキペディア①、②、③、④、ニコニコ大百科、Game*Spark、KARMAFLOW
(岡本玄介)
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