映画の中にはどこかで見たようなシーンが登場することもありますが、それらは大抵「別の作品からインスピレーションを得ている」だったり「その作品に敬意を表して」だったりするケースが多いです。
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しかし、中にはスタジオ側の「大人の事情」で、他の映画のシーンをそのまま使用している場合もあります。
そこで今回は、「視聴者にばれたくない」というスタジオの密かな願いを破壊するScreenRantの暴露動画(?)とその要訳を紹介します。
■『トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン』
ロボットが地球でやりたい放題する『トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン』と、近未来の保険会社が臓器売買のためにクローン人間を作って囲っている『アイランド』は似ても似つかない内容。
しかし、マイケル・ベイ監督は『アイランド』のカーチェイスシーケンスを『トランスフォーマー』3作目にそのまま使うことで強い結びつきを作りました。
そのままといってもロボットがシーンに付け加えられていますが、並べて見てみると同じ素材なのはすぐにわかります。
■『スタートレック ジェネレーションズ』
『スタートレックVI 未知の世界』の爆発シーンと、3年後に作られた『スタートレック ジェネレーションズ』のクライマックスは同じです。驚くべきことに、同じシリーズで全く同じ爆発シーンを使い回しています。
クライマックスなんて1番大事なシーンなのにとも思いますが、爆発させるためだけに新しいモデルを作るのは時間とお金の無駄と判断したのでしょう。
■『ブレードランナー』
リドリー・スコット監督の本作には独特の世界観があり、他の映画からシーンを持ってきているとはなかなか考えられませんが......。
リドリー・スコット監督はハリソン・フォードが人間なのかレプリンカントなのか曖昧な終わり方にして、ファンに予想してもらいたいと考えていましたが、スタジオ側はヒーローが新恋人と未来のLAのゴミゴミした街並みから離れて田舎に行くというハッピーエンドを希望。
この注文を受けて監督は、スタンリー・キューブリック監督の『シャイニング』のオープニングシーンを思い出し、上空から撮ったあの映像を使いたいと望んだそうです。
しかし、全く同じシーンを採用しているわけではなく、撮影された膨大なフィルムの中からピックアップしたものが使われています。
■『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』
ジョージ・ルーカスの『スター・ウォーズ エピソード2』には『1』のジェダイ評議会のシーンが使い回されています。これはシーンに出てくるキャラクターやリアクションをカット・アンド・ペーストしているだけです。
■『ヒットマン』
ゲームがもとになっている本作において、監督は「遺伝子組み換えで誕生した殺し屋」というアイディアを持っていましたが、スタジオは観客がヒットマン誕生のシーンまで見るべきだと考え、訓練の様子を入れることに。
しかし、新たに撮影するのではなく、ジェシカ・アルバ主演の『ダークエンジェル』のシーケンスをまるまる使っています。
■『ビルとテッドの大冒険』
歴史の成績次第で落第と言われたビルとテッドは、突然現れた謎の男にタイムトラベルさせられ、そこで彼らは様々な歴史を巡って沢山の歴史上の人物と出会い、冒険していく――といった内容の作品。奇妙なのにまとまりのあるストーリーが魅力の映画です。
本作に登場する他の映画の使い回しは、1805年のオーストリアのナポレオンの軍隊の前にたどり着いたときのシーン。これは、ヘンリー・フォンダとオードリー・ヘプバーン主演の『戦争と平和』と同じです。
本作のようにジョークとして使い回すのはアリととらえる人は多いかもしれませんね。
Movies That Stole Footage From Other Films[ScreenRant]
Movies That Stole Footage From Other Films[YouTube]
(中川真知子)
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