『スター・ウォーズ』のダース・ベイダー、『羊たちの沈黙』のハンニバル・レクター、『ダークナイト』のジョーカー、『アメリカン・サイコ』のパトリック・ベイトマンなどなど、彼らは様々なジャンルに登場する素晴らしいヴィラン＝悪役／悪者です。そんな彼らの姿を見て、「悪」に憧れを抱いている人もいるのではないでしょうか？

しかし、ヴィランはそう簡単になれるものではありません。例え決意したとしても、9割の人がどうしようもない理由で捕まったり、最悪の場合「中二病」扱いされて終わります。では、優秀なヴィランになるにはどうすればいいのでしょうか？　

そこで今回は、MoviePilotがまとめた「ヴィランになるための6つのステップ」をご紹介します。

■明確なゴールを決めろ

目標は果てしなく大きくても良い

行動へ移す前に明確なゴールを持つべきです。「金持ちになりたい」でも「有名になりたい」でもかまいません。「打倒ヒーロー」以上の目的があるとなお良いでしょう。もし目的が見つからなかったら、あなたにヴィランの適性はないです。

ダース・ベイダーは魅力的で素晴らしいヴィランですが、実はヴィランとしては成功者ではありません。彼は息子であるルーク・スカイウォーカーに破れただけではなく、皇帝の言いなりでした。彼はベイダーになった時点で、何があっても成し遂げたい目標を持っていなかったので、情に流されるといったヴィランとしてあるまじき失敗をしたのです。

■誰に対しても傅くな

恩も仇で返すくらいの姿勢で！

ダース・ベイダーの敗因の一つに、皇帝の言いなりだったことが挙げられます。ヴィランたるもの、誰にも傅いてはいけません。あなたがヴィランとして歩き出したことを知れば、色んな人が近寄ってくるでしょう。中にはあなたの恩師もいるかもしれません。

しかし、その人に従属してはいけません。あなたを支配し、あなたを利用するのは目に見えています。ヴィランになることを決めたなら、あなたは恩も情も捨てなくてはならないのです。利用価値があるなら一時的に従うフリをするのは良いでしょう。しかし、利用価値が無くなったらズルズルと行動を共にするのは止め、スッパリと（色んな意味で）切るべきです。

■備わった特別な能力を見極めろ

自分の力を研究せよ

真のヴィランには、凡人にはない特別な強さがあります。例えば、体には不釣り合いな怪力、類稀なる頭脳、または超能力といったものです。ヴィランを目指す前に、これらの能力に気づいておくと良いでしょう。

また、強さを知ると同時に弱点も知っておく必要があります。そして、それを掘り下げるのです。先祖まで遡って、その力の歴史を学びましょう。あなたの前に立ちはだかる人物は、あなたの力をあらゆる方向から研究し、弱点を突いてきます。そうなった時のことを想定し、返り討ちにできるだけの備えをしておくべきです。

正義の前に倒れた多くのヴィランが己の力を過信、または学ばなかったためにムザムザとやられました。先人の失敗から学びましょう。

■親子供、友情は捨てろ

ウィークポイントを無くす

ヴィランに最も必要ないもの、それは親、子供、友情といった足枷です。それらを切ることは並大抵の苦しさではありません。しかし、そうしなければ、それらはあなたの最大の弱点となります。

少し前の映画やドラマには、立てこもった強盗犯に向かって警察が「親御さんが泣いてるぞ」の常套句で降伏を呼びかけ、中で犯人が背中の曲がった田舎の母親の姿を思い出して咽び泣くといった（安っぽい）シーンが多く使われていました。大きな野望を持つヴィランと強盗犯を同列に並べるのは少し違うかもしれませんが、大切な人たちへの思いが邪魔をするという点では同じことです。

ヴィランになるなら、あなたは孤独。親も兄弟も子供も友も死んだものと割り切らなくてはいけません。

■軍隊を作れ

数で勝負

どんなに優秀なヴィランでも、たった一人で全てを実行することは不可能です。自分の言いなりになる大勢の、時には命すら投げ出すような忠実な人間が必要になります。

あなたは悪のリーダーとなり、恐怖政治で世界を牛耳ろうとしたとします。その場合、反乱軍のような存在が必ず出てきます。その軍を叩き潰す「MY軍隊」を作るのです。

同時に、軍に属する人間に背中から撃たれることの無いよう、あなたは強く、魅力的である必要があります。恐怖や金品といったものでは寝返られる恐れがあるので、人を常に魅了し続けるリーダーシップを持ちましょう。

■名無しを貫け

ヴィランにとって「個性的」は褒め言葉ではない

ヴィランを目指すくらいなので、あなたは自己顕示欲が強い傾向にあるかもしれません。だとすると、自分が行った悪事を自慢したり、名を轟かせたいと思うことでしょう。しかし、それは決して賢い行動ではありません。ヴィランとして長く活動していたいのであれば、間抜けな死に方を避けるためにも公の場には出ず、暗躍するのです。

新聞や雑誌、テレビに登場することは当然だめ。ネットに書き込むことも止めましょう。あなたの行動一つで周囲の人間が騒ぐのが面白くて「実はこれは私なのだ」と言いたくなるかもしれませんが、その行動は命取りです。

認証欲求があるのなら、あなたはその時点でヴィラン向きではありません。善行をして、周囲の人から一目置かれる方がよっぽどいい人生を送れます。真の悪は、認証欲求は持たないのです。

Being Evil Can Be a Challenge. Here's How to Become a Villain in 6 Easy Steps［MoviePilot］
How To Become A Villain!［MoviePilot］

（中川真知子）

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