洋画でよく聞く定番の罵倒語「ファック」。使えるシチュエーションの幅は広く、みなさんも日常のふとしたタイミングでよく使っていることでしょう。
しかし、英国の作品を見ていて、米語じゃなく伝統と格式のある英語で素敵に罵りたいと思っている方も多いのではないのでしょうか?
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そこで今回は、ベネディクト・カンバーバッチやトム・ヒドルストン、ジェイソン・ステイサムといった素敵な英国俳優に憧れる皆さんのために、英国式の罵倒語をまとめて解説する動画を紹介します!
最初に登場するのは「Bloody(ブラッディー)」。直訳すると「血だらけ」ですが、ファックのように形容詞的に使うことで、「すごい」や「ヒドい」といったような意味を持たせる罵倒語。
その期限は、「Bloody」は17~18世紀頃に「Bloods」という若い貴族の集団が酔っ払う姿から生まれた「Bloody drunk」という言葉が短くなって「Bloody」になったというものから、同じ意味をドイツ語とするものなど、いろんな説があるようです。
時代は進み、「Bloody」はキリストの血を起源とするという誤った説が主流に。冒涜的な言葉として考えられるようになり、上流階級の間で不快なものとして扱われ、貧民の間で一般的に使われるようになったとのこと。
そのため、「Bloody」のかわりとして同じような意味を持つ「Blimey(ブライミー)」や「Blasted(ブラステッド)」、「Blooming(ブルーミング)」といった数多くの言葉が生まれたそうです。
続いて、「Bollocks(ボロックス)」。直訳すると「睾丸」。「ちくしょう」、「くだらない」、「ばかげている」、「すばらしい」といった意味で、感嘆詞的に使うこともあります。
すばらしいものを指して「睾丸!」というのは日本語から考えると不思議かもしれませんが、英語ではさらにすばらしいものを「Dog's bollocks(ドッグズ・ボロックス)」と言います。動画では「犬の睾丸のように、あからさまに見えること」から転じて生まれた言葉という説が語られています。
3個目は「Pissed(ピスド)」。直訳すると「小便される」。アメリカでは「ムカつく」的な意味で使われていますが、イギリスでは同じような意味もありながら、他の言葉と組み合わせることで「On the piss(オン・ザ・ピス=酒を飲みに行く)」、「Take piss out of(テイク・ピス・アウト・オブ=馬鹿にする)」などいろんな使い方ができるんだとか。
最後は「Sod(ソッド)」。直訳では「芝生」ですが、「Bollocks」のように幅広く活用可能。言葉の組み合わせや使い方によって、「Sod off(ソッド・オフ=失せろ)」やネガティブな強調表現「Soding(ソディング)」といった風に使えます。
いかがでしたか? これだけの罵倒語知識があれば、あなたも立派な英語話者になれる......かどうかはわかりませんが、英国人が出てくる映画や小説、コミックなどを原語で楽しむときの理解が深まるかと思います。
今回、英国の素敵な罵倒語を楽しく教えてくれたチャンネル「Anglophenia」では、この他にもイギリスの地方別の訛りを学べる動画など、様々なおもしろ英語動画が公開中です。
How to Swear Like a Brit - Anglophenia Ep 29[YouTube]
(傭兵ペンギン)
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