2000年に出版された『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』は、ダークかつ対象年齢が高めな内容で、J.K.本人も「分岐点となった作品」と考えている重要な作品です。しかし、見方を変えるとこんな疑問も出てくるのだとか......。
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今回は、Black Bagのレオン記者が考える「J.K.ローリングは『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』を執筆中に『マリオパーティ2』をプレイして影響を受けたのではないか?」という説をご紹介します。
なお、各作品のネタバレを含みますので、ご注意ください。
『炎のゴブレット』には、ボーバトン魔法アカデミーとダームストラング専門学校の3校による三大魔法学校対抗試合(トライ・ウィザード・トーナメント)や、J.K.ローリングの作品の中で最もおどろおどろしい名前の「死喰い人」といった新しい設定がたくさん登場します。
三大魔法学校対抗試合の最後の挑戦、それぞれの学校のチャンピオンがモンスターのうようよする巨大な迷路やパズル、障害を乗り越えて優勝杯を手に取るところで、ストーリーは最高潮の盛り上がりを見せます。ハリー・ポッターとホグワーツの生徒でそれまでハリーと助け合ってきたセドリックが共に優勝杯を手にとるのです。
しかし、優勝杯は実は移動キーになっており、2人はワームテールが待ち構えるヴォルデモート卿の墓へテレポート。そこでセドリックは死の呪文でワームテールに殺されてしまい、蘇ったヴォルデモート卿とハリーが対決します。
ここでゲームと似ている小説の部分をざっとご紹介(日本語訳された公式出版の内容ではなく、訳者の要訳です)。
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ヴォルデモートとハリーは互いに呪文を唱え、ヴォルデモートの杖の先からはグリーンの光が、ハリーの杖からは赤い光が発せられ、真ん中で衝突。ハリーは極限まで集中してヴォルデモートにビームを押し込もうとした。とてもゆっくりながらも震えは止まり、ハリー徐々に前進していく。ヴォルデモートの杖は激しく揺れ、彼は驚きで目を見開いた。そして...
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こうしてハリーは勝利し、ヴォルデモート卿の杖からはセドリックやハリーの両親の姿が現れたのでした。
『炎のゴブレット』は『ハリー・ポッター』サーガの中で、最もシュールかつダークなものと言われています。しかし、本作が出版された同じ年、全く同じような描写の登場するファンタジーシリーズがリリースされていたのです。
■『マリオパーティ2』のホラーランドとの類似点
『炎のゴブレット』が出版される数ヶ月前に発売されたのが、すごろく風のボードゲームとミニゲームがセットになった、最大4人~8人同時対戦できるゲーム『マリオパーティ』シリーズの2作目。ゲームをプレイしながらコインを獲得し、一番多くコインを得た人が勝利というシンプルなルールです。
『マリオパーティ2』は前作『マリオパーティ』とほぼ同じシステムですが、ボードゲームのルールやバトル、テーマランドといった多くの新要素を取り入れています。そして、このテーマランドの中の一つが、魔法使いになっておばけの住む森を探索する「ホラーランド」。
プレイヤーがここで勝つためには、おばけだらけの巨大な迷路やパズル、障害をクリアしなければいけません。この設定、『炎のゴブレット』に似ている気がしませんか?
ホラーランドのエンディングでは、ノコノコがテレサに攻撃されます。さらにクッパがやってきて、彼を魔法でカエルに変身させてしまいます。そこへゲームの勝者が颯爽と登場し、ノコノコを救出。勝者とクッパの対決に繋がります。
両者の魔法の杖から激しいビームが飛び、クッパのビームを負かすまで、押したり引いたりの勝負が繰り広げられるのです。そして、クッパを打ち破った勝者は残りのメンバーと合流。みんなで喜びを分かち合います。
この類似点は『ハリー・ポッター』ファンにも指摘されています。
「ホラーランドのエンディングの魔法使いクッパとスーパースターのやりとりって、『炎のゴブレット』のハリー・ポッターとヴォルデモートのシーンみたい」(LucinaSmashのコメントより)
果たして、J.K.ローリングはマリオシリーズのファンなのでしょうか? そして、その影響を受けて自身の作品を書いたのでしょうか?
■可能性を高める要素
実は、J.K.ローリングがゲーマーだという証拠があります......というのは言い過ぎかもしれませんが、彼女はとなるゲームについてツイッターで言及しています。
.@Dere_He_Is Along with books bought for research that are too interesting to put down, 24 hour news and, of course, Minecraft.
— J.K. Rowling (@jk_rowling) January 19, 2015
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@jk_rowling「ソーシャルメディアってやり始めると止まらなくて、ついついやらなきゃ行けないことが先延ばしになるよね」
@Dere_He_Is「資料のために買った本が面白すぎるとか、24時間ニュースとか、もちろん『マインクラフト』もね」
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■否定要素
発売日の問題(※クリックで拡大、ソース: Harry Potter Wikia, Giant Bomb, The Scotsman)
『マリオパーティ2』が『炎のゴブレット』よりも前にリリースされたのはアメリカのみ。実はヨーロッパでは本の出版の数ヶ月後に発売されています。
ヨーロッパよりもアメリカでの発売が早い理由は、ヨーロッパでは複数の言語にローカライズしなくてはならないため。また、当時のヨーロッパではコンソールのゲームよりも、PCゲームの方が受け入れられていると信じられていたためです。
実際のところ、ヨーロッパ人がコンソールゲームにそこまで興味がなかったのかどうかは分かりませんが、『マリオパーティ2』はそういった理由でアメリカよりも発売が遅くなりました。
■考察
強引ですが......
しかし、次のようには考えられないでしょうか? J.K.ローリングが、当時5歳の娘ジェシカとエディンバラの家で『マリオパーティ』をプレイしており、後に『2』が発売されることを知ったとしたら?
幼いジェシカは大喜び。その姿を見て、親なら誰しもそうであるように、J.K.ローリングも必ずや手に入れてあげようと思ったことでしょう。
『賢者の石』『秘密の部屋』『アズカバンの囚人』でスマーティーズ賞を取ってハイになっていた上に、ワーナーブラザーズに映画の権利を売ったばかりで懐も温まっている時だったのですから、多少の無理をしてでも娘の喜ぶ顔を見たいと思っても不思議ではありません。心にも財布にも余裕があったJ.K.ローリングは、ヨーロッパの発売を待たずにアメリカから手に入れようと考えたのではないでしょうか? まして、超有名人の彼女が手に入れることは簡単なことでしょう。
ここで引っかかるのがヨーロッパの原電電圧がPALということ。しかし、きっとここまでのセレブならアメリカのNINTENDO64も手に入れたに違いありません。こうして、ジェシカがヨーロッパでいち早く『マリオパーティ2』のホラーランドをプレイしているのを見て、後の名作のヒントを得たとは考えられないでしょうか?
■本人に質問
『ハリー・ポッター』シリーズは『Harry Potter: Quidditch World Cup』や『Lego Creator: Harry Potter』といったゲームも展開していますが、残念ながら、これらは相当なファンでもない限り手に取らない、決してメジャーとは言えない作品です。
少し前に、任天堂が無名時代のJ.K.ローリングに『ハリー・ポッター』のゲーム化の権利を交渉したことがあるという記事がTechno Baffaloによって報じられましたが、もしそれが実現していたら、「ホラーランド」のエンディングのような激しい戦いを見せるハリー・ポッターの姿がゲームでも見られたのかもしれません。
ちなみに、Black Bagのレオン記者はJ.K. ローリングに向けて以下のような質問をしたようですが......
@jk_rowling have you ever played mario party
— leon (@leyawn) April 8, 2015
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『マリオパーティ』をプレイしたことがありますか?
残念ながら返答は得られていないようです。
Image by Sam Woolley.
[via Black Bag]
(中川真知子)
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コメント
作者が他の作品で強い影響を受けた場合、設定とストーリー両方踏襲する可能性は極めて低いと思うよ。
もちろん盗作する意図がなければという前提ですけどね。
設定を踏襲してしまう時、あえてストーリーは違うようにするのが人情だと思う。
だから、むしろマリオパーティ2はプレイしていない可能性が高いでしょう。
タイトル見て何言ってんだこいつと思ったけど
ちゃんと否定要素も載せてある面白い記事だった
人種差別は良くねえこの説が信じるのか信じないのかはあなただけ
(ID:43367272)
糞記事過ぎてコメントされない気分だどうだ?www やっべ釣られちった(。(゚)ω(゚)。)