ゾンビ映画は非常に人気のあるジャンルで、ホラー映画は苦手という人でも、「ゾンビ映画だけは別腹」というほど。日本が誇るゾンビゲームの『バイオハザード』を元にした映画なんて、5作目が公開される程の人気です。その秘密は、単に人を襲って生きたまま貪り食い、襲われた人間が徐々にゾンビ化するという大道から、コメディ要素を入れたもの、恋愛要素を入れたものまで、そのジャンルは多岐にわたるからかもしれません。 そこで、「io9」が史上最高のゾンビ映画を様々なジャンルに渡って勝手に13本選んでみたようです。あなたのお気に入りの映画も入っているかもしれませんよ。 それでは、以下からゾンビ映画13選をお楽しみ下さい。
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1. 28日後... (2002年製作)
ダニー・ボイル監督の『28日後...』は、ゾンビはのろのろと歩くものだという概念を覆し、猛ダッシュで追いかけるゾンビが特徴。その足の速さたるや、逃げるのを諦めたくなる程。また、感染速度の早さも話題に。淡々と進む内容と、時折血走った目で襲いかかる感染者達が恐怖でしかありません。加え、生き残った人間達も"未来や希望"である女を巡って血みどろの争いを始めるところがリアルで恐ろしいです。ただ、ずっとハイテンションで恐怖を楽しめるホラーかと問われれば、訳者的答えは「No」。しかし、ゾンビジャンルの新境地を開拓したと言える本作は、近年のゾンビムービーを語る上では欠かす事の出来ない作品だと思います。続編の『28週後』のチェックもお薦めします。
2. ナイト・オブ・ザ・リビングデッド (1968年製作)
ジョージ・ロメロのクラシック・ゾンビ作品。この映画を見ずにはゾンビ好きは語れないほど。本作以降、人を襲うゾンビ映画が量産されました。
3. ゾンビランド (2009年製作)
『ゾンビランド』はユーモラスでスマートなゾンビコメディ映画。他の多くのゾンビ映画でキャラクター達が直面する問題点をあげ、オタクで引きこもりのモヤシ男が独自に作った32のルールに従いゾンビだらけの世界を生き延びるサバイバル映画です。この映画では、ゾンビやホラー映画に登場する「あ〜〜〜、それやってるから死ぬんだよ! 学習しろよ!」というイライラをズバズバ指摘してくれるのでスッキリすること間違い無しでしょう。
4. サンゲリア (1979年製作)
ホラーやスプラッター映画の製作で知られるイタリアのルチオ・フルチ監督の作品はどれも素晴らしいと思いますが、その中でも群を抜いて凄いのは、海中でのサメとゾンビの戦いを描いた『サンゲリア』でしょう。今となってはギャグとしか思えないシーンが多々ありますが、一見の価値有りです。
5. ブレインデッド (1992年製作)
今でこそ、ピーター・ジャクソン監督というと『ロード・オブ・ザ・リング』や『キングコング』なんてタイトルが出て来ますが、その昔は泣く子も黙る超おバカゾンビ映画を作っていました。訳者は数あるゾンビ映画を見て来ましたが、この作品ほど印象に残るシーンが多かったものはありません。ゾンビの飼いならしや赤ちゃんゾンビの育児、首が切れたゾンビに切断面から流動食らしきものを流し込んだり、ゾンビの体をミキサーで細かくしたり...。馬鹿笑いできる映画ですが、訳者は何故かこの映画を見て食欲を無くしました。
6. ParaNorman (2012年製作)
2012年8月に米国で公開されたばかりの子供向けゾンビアニメ映画。幽霊と会話することが出来る内向的な少年ノーマンは、ある日、彼が住む街に関する恐ろしい呪いを知ってしまう。その呪いは街にいる幽霊達がゾンビになって大暴れしだすと言うもの。この呪いを解く為には、ノーマンの能力が必要で、彼は幼いながらも懸命に呪いに立ち向かって行かなければいけない...。この『ゾンビ』x『グーニーズ』とも言える本作は、3Dストップモーションアニメで、動画を見れば分かる通り、全く恐い感じがしません。しかし、プロットはしっかり練られているし、アニメーションも大変美しいので大人も子供も楽しめる映画だと思います
。 7. ゾンビ (1978年製作)
ロメロ監督の『ゾンビ』は素晴らしいゾンビ映画というだけでなく、人類の消費主義にも焦点を充てた奥深い映画です。昔の習慣でショッピングモールに集まってしまうゾンビの群れと、ショッピングモールの商品を手に入れたい主人公達の戦い、そして主人公達が勝利をおさめた後に勃発する、人間同士のモールを巡る争い。生き残った者が協力し合い、未来に向かって進むのではなく、永遠に満たされることの無い消費欲求の為に滅びて行く姿を描いており、非常に考えさせられます。後にザック・シュナイダーが同作を『ドーン・オブ・ザ・デッド』という名でリメイクしていますが、そちらはロメロの『ゾンビ』程メッセージ性が無いように感じます。 8. ショーン・オブ・ザ・デッド (2004年製作)
『ショーン・オブ・ザ・デッド』と言えば、有名なのはレコード投げ。コメディ色の強い本作ですが、ゾンビ映画に必須と思われるキャラクターの死、家庭の崩壊、最後には出演者が良い人になる、という要素も含まれている愛すべき作品。これも軽めに楽しめるゾンビ映画としてお薦めです。 9. 永遠に美しく... (1992年製作)
ゴールディ・ホーンは別として、昨今のメリル・ストリープの貫禄を見ていると、彼女がこんなブラックコメディ映画に出たことがあるなんて到底信じられません。しかし、本作の弾けっぷりと言い、『ステップフォードワイフ』と言い、以外と、自分の天才女優のイメージを壊す役柄が好きなんじゃないかと思われます。人間を襲い脳みそを食べるシーンが出て来ないこの映画を、ゾンビ映画とカテゴライズするのは賛否両論ありそうですが、美しさと若さを追求するために死闘を繰り広げる女性の姿はゾンビそのもの、と言えるかもしれません。
10. ホワイト・ゾンビ(1932年製作)
世界初のゾンビ映画として知られる『ホワイト・ゾンビ』。この作品には人を襲うゾンビは登場しません。むしろ、ゾンビは労働を強いられてしまいます。本作に登場する恐ろしい魔物は、ゾンビでは無く人間です。"面白いゾンビ映画"ではありませんが、ロメロ監督作『ゾンビ』と共に、抑えておきたいゾンビムービーでしょう。
11. キャプテン・スーパーマーケット (1992年製作)
『死霊のはらわたII』の続編で、一応ゾンビ映画ではあるけれど、それよりもファンタジーやコメディ要素が強く、スプラッターを期待して見てしまうとガッカリしてしまうので注意。しかし、ゾンビも出て来ることは出て来るし、なによりアッシュ役のブルース・キャンベルの演技がコミカルで笑える要素満載なので、B級(いや、C級かも)映画好きには非常に人気があります。ホラー初心者にもお薦めの作品かもしれません。 12.バイオハザード (2002年製作)
『バイオハザード』はゲームの映画化として成功を納めた良作です。オリジナルのゲームのゾンビやケルベロス、リッカー等のキャラクターの他にも、変形自在のレーザートラップが登場する等、ハラハラする要素が多かったのもポイント。3作目以降はミラ・ジョボヴィッチのプロモーションビデオ化してきているのが残念でなりません。シリーズを続けるのであれば、初心に戻って欲しいと思うところです。 13. ZONBIO 死霊のしたたり (1985年製作)
マッドサイエンティストがゾンビを生み出すホラー映画。1985年作品なので映像美は期待できませんが、内容は今見てもしっかり恐いです。 この他、訳者が独断と偏見でお薦めするのは、ルパート・エベレット主演で美女ゾンビとの官能的なセックスシーンが見所の『デモンズ95』と、クレイアニメーションが見事な『コープスブライド』。両方とも恐い内容ではありませんが、美しいゾンビが登場する映画としてお気に入りです。
[via io9] (中川真知子)
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