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アイアンマンやアトムのような足のジェット飛行は実現可能らしい

2014/10/16 12:30 投稿

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ロケット ブーツ ジェット 科学


セグウェイの技術よ、ありがとう! 

たとえば『アイアンマン』や『鉄腕アトム』のように、足の裏からジェット噴射をして中空を駆け回る、あの空想科学独特のアクション。あれ、カッコ良いだけでなく、もし出来るのなら自分でもやってみたいモンですよね。


【大きな画像や動画はこちら】

でも皆さん、「あんなのしょせんはSFの中だけじゃん」などと思うなかれ。大学にお勤めの博士に言わせると、なんとあのメカニズムは現代科学で実現可能なんですって。今回は、ノースカロライナ州立大学のラリー・シルヴァーバーグ博士からのお話を元に、その辺詳しくみてみましょう。

「JALOPNIK」で紹介されていたこのお話。シルヴァーバーグ博士は「疑問に思うまでもなく可能である」といっています。

シルヴァーバーグ博士の研究分野は、空気力学、推進力、宇宙探査システム、エネルギー・システム、構造整備、力学、振動、それらの制御システムに至るまで、かなり多岐に渡ります

まるで平成のお茶の水博士といった絶倫科学者っぷり。今回の質問をぶつけるのに、これ以上頼もしい方はいないかもしれません。


ロケット ブーツ ジェット 科学

ジェットがカカトから出る場合は特に


1作目の『アイアンマン』では、トニー・スタークが直立した姿勢で空中浮遊のテストをしていた場面などがありましたが、やっぱりあれは映画の中の描写です。

素人考えでは、現実の世界でロケット・ブーツを履いて起動させた時、浮いた直後に上のイラストのように頭からつんのめって、ひっくり返されてしまうのではないか? なんて思ってしまうのですが...?

シルヴァーバーグ博士は、とあるヒントを提示してくれました。それがあの「セグウェイ」

乗っている姿は、決して超クールとは言いがたいセグウェイでも、ジャイロ・センサーがロケット・ブーツに応用できるとなれば、かなりイカした発明であったことが理解できるかと思います。

簡単に機能を説明しますと、手のひらを上にして、そこに逆さまに立てたホウキが傾く方向に自分の手を前後左右に動かして、重心を上手にとるのと同じことを、センサーが機械的にやってくれるのがセグウェイの動きとなっています。

なのでまず、ブーツにジャイロ・センサーが組み込まれたら、上のイラストのようにはならないのです。


ロケット ブーツ ジェット 科学

セグウェイのおかげで、いつか可能になる


シルヴァーバーグ博士いわく、人間の脚が重力に対して2本脚で立てる限り、ジャンプした着地の衝撃が約453キログラムでも耐えられると言っています。

それを基に考えると、ほぼどんなロケット・ブーツが足の裏から強烈な推進力を放出しても、人は耐えられる計算になるのだそうです。しかしながら、膝はそんなに強くないそうですので、ブーツは膝上までをプロテクトしつつ、固定するデザインにしなければいけません。

下のイラストは、シルヴァーバーグ博士のアイディアをブーツにしたものです。固定可能な膝パーツや、前後2対ずつのジェット、そしてジェットが当たる部分には耐熱素材でしっかりカバー、底面にはショック・アブソーバー、そしてSFっぽさを演出するためだけに付けられたライトといった機能もマストでしょう。


ロケット ブーツ ジェット 科学

※燃料タンクは別の場所に装備が必要です


デザイン的には『アイアンマン』や『鉄腕アトム』なんかとも違いますが、むしろこっちのほうがSFチックですよね。膝の固定にはバックルではなく、バイクに取り付ける油圧ダンパーなんかでも良さそうな気がします。

上のイラストにも描かれていますが、スネの辺りにあるのが制御用コンピューター。これもまた非常に大事なパーツです。各種センサー類やジェット噴射の量をコントロールしてくれるCPUもないことには、手動で空を飛んだりするなんてトンでもないことです。

ただし注意が必要なのが...飛行中、常にのしかかる強烈な「G(重力加速度)」。これのせいで飛んでいる最中に気絶なんかしたら大事故に繋がってしまいます。ある程度の訓練と、『ロケッティア』的なヘルメットの着用が好ましいですね。

それに、ロケットがどれほどの燃料を必要とするのかここでは触れませんが...数秒だけ浮くにしても飛行するにしても、それ相応の燃料+タンクを背負わなければいけません。なので全装備の総重量が、身体にかなりの負担をかけることも念頭に置く必要が有りますね。

そんな装備面も踏まえると、一発だけズドーンを空めがけてジャンプするだけなら現実的でも、街中を飛び回り、高層ビルの最上階でしばらく女性のお風呂シーンを覗くのは、まだまだ遠い未来のことになりそうです。


ロケット ブーツ ジェット 科学

『ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー』スター・ロードのブーツはかなりイイ線


博士と取材にあたった記者は、爆発の力ではなく、長いケーブルから電力を供給するプラズマ・モーターを使ったロケット・ブーツだったらどうだろうか? という話にも及んだそうです。

ですが話は横道に逸れてしまい、飛んでいる間に座席に座れたら良いんじゃないか? 雨風をしのげたら良いんじゃないか? なんてアイディアを出していたら気付いてしまったのです。人類はすでにそれを発明したことを。そう...スキー場の「リフト」という偉大な乗り物の存在を。

とにもかくにも、空想科学でしかなかった念願のロケット・ブーツは、現代科学の力があれば実現が可能というのが判明しただけでワクテカですよね。

いつ、誰がどこで造るのかはまだわかりませんが...そのうちあの、「マジでロケットが撃てる、ガチな自作『アイアンマン』ガントレット」を自作された人とかが、このロケット・ブーツを造っちゃうかもしれませんね。他力本願で期待しておきたいところです。


Engineering Professor: Rocket Boots Are Possible Thanks To The Segway[JALOPNIK]

岡本玄介

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コメント

つまり限定的ではあるけどストライクウィッチーズが可能になると・・?

No.1 122ヶ月前

↑それや!

No.2 122ヶ月前
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