サボタージュ
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今日7月30日は「筋肉の大統領」アーノルド・シュワルツェネッガーの生誕記念日。今年は生誕67周年であり、映画デビュー45周年という記念すべき年。というわけで俺たちの中では祝日の今日は、シュワの映画俳優としての歴史を一気に振り返ってみたいと思います。


■俳優シュワ誕生

オーストリアに爆誕したシュワは、15歳でボディービルダーとしての活動を始めて以来バキバキと成長していき、1970年にはボディービル界でトップに君臨。しかし、そこに満足せず今度は俳優にチャレンジ。こうして筋肉任せのコメディ映画『SF超人ヘラクレス』で映画デビューします。



そして、ヒロイック筋肉ファンタジー映画『コナン』シリーズと筋肉タイムトラベルSF『ターミネーター』の大ヒットで人気を獲得。アクション俳優としてのパンプアップを完了させます。


■爆撃期


第三次大戦映画『コマンドー』、頼りになるのはコブラより『ゴリラ』、キンメリアンvs『プレデター』、実はスティーブン・キング原作『バトルランナー』、ソビエトロシア製シュワ『レッドブル』など、世界文化遺産級のアクション映画でハリウッドを絨毯爆撃。

筋肉もアクションも究極無敵のパーフェクトな状態に達したかと思われましたが、シュワはここからさらなる進化を遂げます!


■筋肉至上主義


90年台に入り『トータル・リコール』、『ターミネーター2』のSF超大作で大ヒットを記録。これにより世界中でより多くのファンを獲得し、ハリウッド映画業界はシュワにより平定され、筋肉至上主義の時代へと突入します(あくまでも筆者の意見です)。

しかし、トップスターとしての地位にあぐらをかくことはなく、筋トレを続け、アクションヒーローにも家庭があること、ハリアーが途方もなくカッコイイことを教えてくれた『トゥルー・ライズ』、EM銃と港湾労働者組合の強さを教えてくれた『イレイザー』など、俺のVHSが擦り切れるレベルの名作に出演。

それと同時期に、シュワにダメな双子の弟がいたら映画『ツインズ』、幼稚園の先生シュワ『キンダガートン・コップ』、妊娠シュワ『ジュニア』、シュワの買い物奮闘記『ジングル・オール・ザ・ウェイ』、結果的に『ダークナイト』を生み出した『バットマン & ロビン Mr.フリーズの逆襲』など、今まで以上にコミカルな路線も開拓します。



この開拓事業は興業的には失敗に終わったものもありましたが、シュワのチャレンジ精神を感じさせられる時代でもあります。その中でもシュワが自ら製作総指揮にも入ったアクション・コメディ・ファンタジー『ラスト・アクション・ヒーロー』は魅力的な作品です。

少年が魔法のチケットの力で映画の世界へ入り込み、憧れのアクションヒーローと一緒に大冒険というワクワクするストーリーに心を踊らせた私のようなキッズも少なくないはずですが、何故かあまり評価は高くないらしい...。「みんな子供心をどこへおいてきちまったんだ...。」と、ここで改めて遺憾の意を表明しておきます。


■州知事就任からの大空位時代

挑戦の成果があまり得られず『エンド・オブ・デイズ』、『シックス・デイ』、『コラテラル・ダメージ』、『ターミネーター3』と今までのアクション路線へ戻るというちょっとディフェンシブな体勢に入ったかと思いきや...なんとカリフォルニア州知事に就任さすがチャレンジする男シュワ

とはいえ、正直、世界中の人々がシュワにアクションヒーローに戻って欲しいと思い続けていたはず。「シュワ、カムバック!」という悲嘆にくれたシュワ・ファンボーイの叫びアメリカのストリートのこだましていたことでしょう。違う?


■王の帰還


エクスペンダブルズ』にカメオ出演の後、2011年に州知事の任期終了。『エクスペンダブルズ2』で準備運動を終え、『ラストスタンド』に主演。同作は筋肉アクションと笑いを織り交ぜたシュワの今までの歴史をぎゅっと凝縮したかのような作品であり、シュワが「老い」という新要素を持ち込んだ素晴らしい復帰作。

また、このころから自らのYouTubeチャンネル「シュワちゃんねる(筆者が勝手に命名したもので公式の名称ではありません)」で、名言動画お料理動画などおもしろ動画を次々と配信し、ネット上でも多くのファンを魅了しています

そして、記憶に新しい2014年1月公開の映画『大脱出』では、盟友スタローンをサポートする役回りの筋肉と知性を兼ね備えた人物を熱演。シュワの俳優としての円熟を感じると同時に、今までにない役に挑戦するという飽くなきチャレンジ精神に驚かされました。


■新時代へ


こうして「カリフォルニアの州知事」を辞め、俳優に復帰し支持率1000%の「筋肉の大統領」へと就任したシュワが次に挑戦するのは、なんとアガサ・クリスティーの名作『そして誰もいなくなった』をベースとする映画『サボタージュ』(2014年11月公開)。

シュワは、捜査の際に麻薬組織から金を盗んだことがきっかけで、暗殺のターゲットとなってしまったDEA(麻薬取締局)特殊部隊のリーダーを演じます。部下を次々と殺され、その部下たちですら信用できなくなり、次第に追い詰められていくという複雑なキャラをシュワがどう演じるのか、彼の歴史を語る上でも非常に重要な作品となりそうです。

ちなみに、11月はシュワがアクションスターたちと肩を並べ全力で大暴れする映画『エクスペンダブルズ3』も公開されるので、2種類のシュワが味わえるというシュワ強化月間ともいえます。

また、来年はシュワが老いたターミネーターを演じるというこれまた面白い設定の『ターミネーター:ジェネシス(原題)』とシュワ初のゾンビ映画『マギー』が公開予定。また、老コナンの活躍を描く『レジェンド・オブ・コナン』も制作中です。どれも楽しみすぎるぜ!

こうしてまとめて見るとシュワは挑戦と進化を繰り返し、俳優としての歴史を刻んできたことがわかりますね。あと数年で70歳ですが、これからもファンを感動させる素晴らしい筋肉映画俳優であり続けていて欲しい! 誕生日おめでとう! 筋肉万歳! シュワ万歳!


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アーノルド・シュワルツェネッガーのSF超人ヘラクレス (字幕版) - 予告編[YouTube]
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トータル・リコール(1990年) 日本版劇場用予告篇[YouTube]
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傭兵ペンギン

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