キューバ初のゾンビ映画、そして40歳無職のおっさんが暴れまくる映画として注目を集めている『ゾンビ革命 フアン・オブ・ ザ・デッド』。 広がる青空と太陽、バックに流れるラテン・ミュージック、しょうもない下ネタ、セクシーなレディーたち、そして何よりキューバらしいアイデアに溢れたゾンビアレンジ。そして、ボンクラのニューアイドル候補が出演しています。 極力ネタバレを避けつつ、革命と情熱のあいだを行く試写会鑑賞後記は以下より。
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キューバといえば「革命と情熱」。その一般的なキューバへのイメージがゾンビ描写にもしっかり宿っているのが、『ゾンビ革命』最大の見所です。 まず『ゾンビ革命』という邦題の通り、「革命」という言葉は作中でも度々登場。作品全体を通して政治的なメッセージは多いです。しかし、説教臭いゾンビ映画なんて勘弁してくれよ...という方もご安心を。ゾンビ映画特有のボンクラの考える「ヒャッハーッ」なゾンビ殺戮法や登場人物の駄目さなどのおかげで、それらのメッセージも鼻にはつきません。 とはいえ、ゾンビ映画の神・ジョージ・A・ロメロ氏の「なにか言いたいことができれば、クローゼットからゾンビを引っ張りだして映画を一本撮ればいいんだよ。」という言葉を思い出す程度には、皮肉やメッセージがゾンビを通じて飛び込んでくるので、この作品を最大級に楽しむには、キューバという国に関しての知識が多少はあるといいかもしれません。
次に「情熱」の部分ですが、ゾンビ殺戮描写やコメディ要素への情熱は満載。銛、手裏剣、オール、ヌンチャク、パチンコ、ワイヤーなどの武器でゾンビをぶっ殺しまくります。これが明るいstrong>太陽と青空の下、そして海辺で炸裂するのが爽快。冒頭画像の通り、カンフー風のアクションもところどころ見られ、ゾンビ映画とカンフー映画が好きな層は大体同じ、というのが世界的であることを確認できました。 そして、忘れてはならないのがゾンビと対峙する、主人公フアンら登場人物。基本的には駄目な人が多いものの、ラテンのノリで陽気に危機を乗り切ったり不都合を誤魔化す姿は非常にコミカルで笑えます。
そういったコメディ描写の中でも目立つのが今作のヒロイン・カミーラのかわいさ。やはりボンクラ映画に登場する美少女は5倍増しでかわいいですね。ボンクラアイドル界に強力なニューカマー登場を感じたので、カミーラ役のアンドレア・デューロさんの活躍には今後も期待しています。 というわけで、ゾンビ映画が本来持っているメッセージ性とバカバカしさ、そしてラテンのノリが好きな方、そしてその融合が生み出すキューバ産ゾンビを感じたい方にはオススメです。残虐描写は若干弱めに感じたので、苦手な方にもオススメできますが、血みどろを期待している人には少々物足りないかもしれません。 『ゾンビ革命 フアン・オブ・ ザ・デッド』は10月27日(土)より、新宿武蔵野館にてレイトショー。ほか全国順次公開です (c) La Zanfoña Producciones - Inti Herrera 2011 all rights reserved
[映画『ゾンビ革命』公式サイト] (スタナー松井)
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