昨今は物騒な事件が多いですよね。特に銃社会のアメリカでは、定期的に銃を使った痛ましい事件が発生しており、早急な対策が求められています。
ただ、銃を規制すれば銃の売り上げが急激に伸びるなんてこともあり、アメリカ人が心から安心して過ごす社会が訪れるのは、まだ先のことになりそうです。そんな中、近い将来の治安維持に向けて、ある会社がロボット警備員を開発しているとio9が伝えています。
それでは、以下から詳細をどうぞ。
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『スター・ウォーズ』のR−2D2に似た外見を持つ、「K5 Autonomous Data Machine」はモバイル監視ロボットです。大型のお掃除ロボットにも見えますが、このK5は、近い将来、ショッピングモールや学校、商業ビルのエントランスホール等で我々の安全のために活躍するようになるかもしれないのです。
このロボットを開発しているのは、ウィリアム・サンタナ・リー氏が創設したKnightscope社。サンディフック小学校中乱射事件の後に創設されました。リー氏は、ニューヨークタイムスに「全ての学校に武装した警官を装備させることは出来ません。」とコメントしており、学校の治安維持をこのロボットたちで図っていきたいと語っていたそうです。
K5は以下の機能を備えています。
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•GPSロケータ
•LIDAR 3Dマッピング
•360度HDビデオ
•赤外線画像カメラ
•光学行動解析
•音声録音
•生物/科学物質、放射能感知
•近接センサ
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また、K5は事前に組み込まれたルートを辿って行動するなどの限られた自主性を持つようになり、最終的には、中枢のデータサーバーにワイヤレスで接続し、顔やライセンスプレートに留まらず、怪しい物体を認識できるようになるそうです。
完成すれば活躍が期待されるこのロボットですが、権利団体はこのような監視ロボットを導入することは、監視管理者会の始まり、つまり「ポスト・オーウェリアン」になるのではないかと懸念しているとニューヨークタイムスは書いています。
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「これはR2−D2の邪悪な双子のようなものです。」とワシントンを拠点とするプライバシー権利グループ「Electronic Privacy and Information Center」の指揮官であるマーク・ロッテンバーグ氏は語っています。
さらに、労働市場にこのようなロボットが加わることになれば、マサチューセッツ工科大学のエコノミストであるデビッド・オーター氏が唱える「テクノロジーが中産階級を破壊する」という理論を再考させることにもなるでしょう。
アメリカ国内での最低賃金は、7.25ドル。カリフォルニアでは8ドルです。Knightscopeのロボット警備員が導入されれば、人工知能とロボット工学が、中産階級だけでなく、労働力のトップとボトムの両方にも影響を与えるのではないかと危惧されています。
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プライバシー保護や労働者を守るという観点で言えば、K5の導入は喜ばしいことではないのかもしれません。しかし、学内での銃乱射事件のような悪質で悲惨な事件を少しでも減らせる可能性があるのならば、教員に銃を持たせるよりも、ロボット警備員を歓迎したほうが良いのかもしれません。
画像:Knightscope.
[via io9]
(中川真知子)
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