ちょっと音楽的なお話。 Rolandから発売されたサウンドビジュアライズコントロールソフト「R-MIX」は、ある楽曲の特定のパートや楽器の音を大きくしたり消したりできるちょっとした魔法みたいなソフトです。 ギターの耳コピやボーカルの抜き出し、もしくはボーカル消音化でカラオケトラック作成など応用の幅は広そうですね。その原理は以下の様な感じになっています。
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「R-MIX」はRolandが開発した新技術V-RemasteringとVariPhraseをベースにして様々な信号処理を実現したもの。音を視覚的に表示し、周波数ごとに様々な操作が行えます。ボーカルにあたる部分を大きくしたり小さくしたり、ギターの音量をグイっとあげたりなどですね。 しかし、万能ではありません。この楽曲ではうまくいったけれど他の曲ではピンとこない、そんな時もあります。なぜなら、ボーカルやギターなどの各パートだけを完璧に取り出すという技術は現在のところ不可能だからです。 イラストでいうのなら、レイヤー統合してしまったイラストをもう一度線画だけ抽出したくても困難なのと同様です。複数のチャンネルをミックスしてしまっている楽曲について、特定の音域・周波数をばっつりと抜き出すのは困難です。しかし、「R-MIX」はそれをとても自然なかたちで抜き出してくれるのが特徴。 パート編成がシンプルな曲なら、音の定位が比較的はっきりしてるので抜き出しやすいですが、パートが多かったり空間系をやリミッターなどを多用した音圧重視の曲の場合は抜き出しにくい、と言えます。このあたりは楽曲次第(さらにいうならプロデューサー次第)なので、最近のJ-POPは抜き出しにくいと一概に言うこともできません。 「R-MIX」の価格は1万6000円。公式サイトにてデモ版が公開されているので、使い心地が気になる方はダウンロードしてみるといいでしょう。デモ版はインストール不要なのも嬉しいですね。 機能限定版のiPad版も850円で提供されています。前述の通り、楽曲によって効果が得られやすいものとそうでないものがありますので、そこは悪しからず。技術の進歩を待ちましょう。 ウワサではSONARの新バージョンであるSONAR X2にR-MIXが搭載されるとか。本当ならSONERユーザーには朗報が期待できそうですね。残念ながら筆者はLogicユーザーなのですが。
R-MIX [ローランド] (ヤマダユウス型)
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