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人のダークサイドが描かれるがゆえに怖い、人間嫌いホラー映画11選

2013/11/13 22:30 投稿

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人のダークサイドが描かれるがゆえに怖い、人間嫌いホラー映画11選


本当に恐ろしいのはホラー映画に出てくるモンスターでしょうか? 私たちが恐れるべきものは、怪物や怪獣なのでしょうか? きっと違います。本当に恐るべき相手は、人間ではないでしょうか

私たちの中に潜む弱さ嫉妬心集団心理間違った方向への探究心......それらはモンスターよりも危険です。そんな人間のダークな部分を描いた映画を、io9がまとめていたので、ご紹介します。
 


【大きな画像や動画はこちら】

 
1.『ぼくのエリ 200歳の少女』(2008年公開作品)

人のダークサイドが描かれるがゆえに怖い、人間嫌いホラー映画11選


いじめられっ子の少年オスカーは、隣に住むバンパイアの少女エリと出会い、恋に落ちます。オスカーは淡い恋を実らせていきますが、同時に止むことの無い、いじめに頭を悩ませませていました。

そのいじめは徐々に悲惨さを極め、最後には死に繋がってしまうような危険なモノへと発展していきます。その後、エリによって助けられるオスカーですが、バンパイアの彼女以外に、誰もオスカーを助けなかった事が恐ろしいです。オスカーの目にうつる人間は、いじめを楽しみ、飲んだくれ、人が苦しんでいる姿に快楽を覚える最低の生き物でしょう。


2.『ゾンビーノ』(2007年公開作品)

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ゾンビをリモコン操作可能する首輪を開発したことで、この時代の人々はゾンビを奴隷やペットに出来るようになりました。ゾンビを一家に迎えることは、中流階級家庭のステータスとして広まっていきます。

そして、地域で唯一ゾンビを飼っていなかったロビンソン家にも、遂にゾンビがやって来ました。ゾンビ恐怖症の父親は、ゾンビを目の前にして差別発言や嫌味三昧自分と違う存在であれば、何を言っても、何をしても良いという考えだったのです。

ゾンビに「ファイド」という名前を付けて仲良くしている息子のティミーは、無邪気な顔をして、首輪が壊れて理性を失った「ファイド」をけしかけ、いじめっ子や相容れない近隣住人を殺害

母親のヘレンは、良い人間に見えますが、夫が死んでもあっけらかんとしていて、まるで感情が麻痺しているかのよう。人間の汚い部分というと大げさかもしれませんが、ゾンビであるファイドの方が、心優しくて愛情深い、家族思いの素晴らしい人間に見えます。


3.『ゾンビ・ストリッパーズ』(2008年公開作品)

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近い未来の話。ジョージ・ブッシュが政権4期目に突入し、世界各国で戦争を繰り広げる中、政府は軍の兵士不足に頭を悩ませていました。そこで、解決策としてゾンビウィルスを開発。1度死んだ兵士をゾンビとして蘇らせようと計画します。

厳重に管理されていたはずのゾンビウィルスですが、1人の感染した兵士が脱走し、ストリップ小屋のストリッパーに噛み付いたことで被害は拡大することに。感染したストリッパーはゾンビになり、超人的な体力で観客を魅了するスーパー・ストリッパー・ゾンビに変身します

ゾンビは観客を食べ、被害者は次々とゾンビ化してしまいますが、ゾンビ・ストリッパーの人気に金儲けのチャンスを見出した経営者側は、被害者やゾンビが増えること、そして他のストリッパー達がそのエネルギッシュで躍動感あふれるゾンビのポールダンステクニックを得ようと、自らゾンビとなることに目を瞑り私腹を肥やしていました

この映画には、金、人気、人の不幸、危機的状況などなど、己の欲求を満たすことだけを考えているイヤらしい人間を極端に描写した作品です。

ちなみに、本作には『エルム街の悪夢』でフレディ役を演じたロバート・イングランドと有名ポルノ女優が出演しており、全体の流れもリズムが良く、訳者的にも是非オススメしたい1本。ただ、グロ描写も結構あるので注意が必要です。


4.『キャビン』(2012年公開作品)

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ラストの超絶展開に開いた口が塞がらなくなる『キャビン』には、ホラー映画の「古き神」に5人の生け贄を捧げ、地球を守ることを使命とするプロ集団が登場します。

プロ集団は毎年行われるこの恒例行事に飽きており、マンネリ防止の為に、若者を殺すモンスターが何になるのかと、賭け事の道具にしてみたり、若者が殺されれば乾杯する始末。特に、若い女性が生きる為に必死になっている様子がスクリーンに映し出されているにも関わらず、祝杯をあげるシーンは、狂っているとしか言いようがありません。


5.『地球が凍りつく日』(2006年公開作品)

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人間のエゴが原因で、遂に地球が牙を剥くという設定の『地球が凍りつく日』。この映画の中では、人間は地球をジワジワを侵すウィルスのような描かれ方をされています。そのため、地球は自らを守る為に人間と戦っているのです。

クリーチャーは、登場するキャラクターを殺し、ラストに流れるニュースでは、天災が世界規模で起こっていると伝えられます。「地球のため」、「自然のため」と口にする人間ですが、長年人間を見て来た地球からしてみれば、「お前ら程ダークな存在は無い」と思っていることでしょう。


6.『死霊のえじき』(1985年公開作品)

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ゾンビ映画の巨匠、ジョージ・A・ロメロ監督の『死霊のえじき』は、「どんなに小規模な人間社会であろうと、コミュニケーション不足はカオスと崩壊を引き起こす」ことを描いた作品です。

フロリダ州のフォートマイヤーズ近くにある地下壕に避難した科学者や軍人達。科学者はゾンビの治療や制圧する方法を研究していました。しかし、食料が減り、研究に関して意見が食い違うと、少ない生存者の中でも争いが勃発。人間は、どんなに危機的状況でも、ひとつのゴールに向かって協力出来ない悲しい生き物なのです。


7.『デッドガール』(2008年公開作品)

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一言で言えば、若者が監禁され拘束されたゾンビの女の子をレイプしまくる映画です。これだけで、お腹一杯だと思いますが、折角なのでもう少し内容に触れます。気分が悪くなるかもしれないので、一応、読み進める際は注意してください。

冴えないけれど粋がった男子高校生のリッチーとJTは、廃墟と化した精神病院の地下室で拘束された傷だらけの女性を発見します。異常な事態に怯える2人ですが、女性が美人だということに気付くと、JTはレイプに及びます。

抵抗する女性に対して、JTは力いっぱい殴ります。殴れば大人しくなりますが、それでも抵抗を続ける女性。JTは繰り返し殴り、終いには銃で女性に向かって発砲。しかし、女性は死ななかった...。彼女は「死なない女」だったのです。

彼らはその女性を「デッドガール」と呼び、心のよりどころを見つけたと感じたJTは、彼女を毎日レイプするようになります。リッチーはJTの度を超した行動とレイプに嫌気を感じ、心底嫌悪していました。

一方で、調子にのったJTは地下室を支配する王の如く振る舞うようになります。仲間を呼び込み、話の流れで同級生にもデッドガールをあてがい、デッドガールが感染すると知ると、他の女性も意のままにしようとデッドガールの元に連れて行く...。

この極悪非道としか言いようが無い一連の行動の発端は、JTの自信の無さと埋めることの出来ない孤独、そして誰かに必要とされたいという欲求(勿論性欲も)から来ていると考えられます。ゾンビをペット化、奴隷化する映画はありますが、ここまで酷いものは珍しいのではないでしょうか。


8.『28日後...』(2002年公開作品)

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感染力の高いウィルスが蔓延し、世界が崩壊。政府は機能停止状態。そんな中、生き残った人たちは、マンチェスター付近に軍の基地を見つけ、そこへ逃げ込みます。しかし、安全と思ったその場で、女性が軍の男性によってレイプされそうになるという事件が起こります。軍を指揮するウェスト少佐が統率する手段のひとつに男性の性欲を利用したのでしょうが、新たな世界を作り上げるのも目的だったはず。女性の立場からしてみれば、死ぬのも生きるのも恐ろしい展開です。


9.『ミスト』(2007年公開作品)

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嵐の後、スーパーマーケットに訪れた人たちを襲った霧と触手。混乱と恐怖の中、狂信的なミセス・カーモディは、これがハルマゲドンであり世界の終わりだと言い始めます。

そして、度重なる謎の生物の襲撃で極限状態となった人たちが、ミセス・カーモディの言葉を信じてカルト集団化します。この即席カルト集団は、人々の不安につけ込んであっという間に信者を増やし、ミセス・カーモディの言葉に従い生け贄を出すことを強要し始めます。判断力を失った大人達が、子供を生け贄にしようとする恐ろしさ。そして、ラストの衝撃展開。真の極限状態とは、このことを言うのかもしれません。


10.『フランケンシュタイン』(1931年公開作品)

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フランケンシュタインのモンスターは、恐れられる存在として描かれていますが、彼が誕生したばかりの時は、恐ろしいモンスターでは無く心優しく平和を愛するキャラクターでした。

しかし、勘違いと助手のフリッツの残虐性により凶暴化し破滅していきます。もし、フリッツが焼き殺そうとしなければ、もしドクター・フランケンシュタインが初期のモンスターの行動を勘違いしなければ、彼の人生は違うものになっていたでしょう。

しかし、モンスターは傲慢な人間によって生み出され、恐れられ、攻撃され、最終的にモンスター退治の為に一団となった町人たちによって生きたまま焼かれるのです。


11.『マーターズ』(2008年公開作品)

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ある目的の為に、若い女性を監禁し、淡々と拷問し続ける秘密結社。彼らの目的は、激しい拷問の先に訪れる死の世界を少女たちに見せ、その内容を知ること。その為に、罪も無い女性を黙々と痛めつけます。

自らの探究心を満たす為に、他者を犠牲にする...。しかも、その非道は秘密結社の中では高貴なことを知るための手段でしか無く、暴力が正当化されているのです。ラストには触れないでおきますが、一言いうなら「ババア、自分でやれよ!」です。


ちなみに、訳者がこの中で1番怖いと思ったのは、『ミスト』のカルト集団です。短時間で指導者を作り、その言葉を盲目的に信じる不特定多数の人間達。普段ならば守られるはずの存在である子供を生け贄にしようと考える判断力の無さ。あれが、スーパーに来ていた何処にでもいる一般人に起こってしまうことに恐怖を感じます。


[via io9

中川真知子

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