物語の素晴らしさもさることながら、物語の中の挿絵の美しさやユニークさ忘れがたい作品『不思議の国のアリス』。版によって、時代によって、また国によって様々に違う人が描いたアリス本が出版されていますが...。
roomieが紹介している、芸術家・草間彌生さんがアートワークを手がけた不思議の国のアリスの挿絵(つまりアートワーク)が、現在では、飛び出す絵本で有名なロバート・サブダの人気もかくやという仕上がり。水玉模様のモチーフを使うことで知られる氏の特徴がよく現れた、美術書的な絵本になっています。
【大きな画像や動画はこちら】
イギリスの作家Lewis Carroll(ルイス・キャロル)の名作を草間彌生の挿画で装飾した『不思議の国のアリス With artwork by 草間彌生』は、昨年イギリス版が刊行され、楠本君恵が翻訳を担当した日本語版。これまでの作品概念にとらわれない自由な着想のアートを通じて、解放感や楽しさを感じさせる全194ページの愛蔵版に仕上がっています。
アリスが不思議の国に落ちていく場面では、皆さんご存知の「Down, down, down」の言葉に添えられた、落ちたら二度と戻って来れそうにないドットのアートワークが。
日本語版にのみ「わたくし草間は今を生きるワンダーランドのアリスです」と、草間彌生のあとがきが掲載されているそうです。価格は2,500円。ルイス・キャロルの原著全文の新訳なので、はじめて読む方でも、再度読み直したい方にもうれしい作品ではないでしょうか。
草間彌生がアートワークを手がけた大人向けのアリス本[roomie]
(ロバーツ町田)
関連記事