ボクだったらモッフモフのグラキファーボウIIかな!!
ここ数年、巨額を投じて制作されたビッグ・タイトルの、特にアクションゲームをプレイしていたゲーマー諸兄であれば、とある共通点に気が付かれたかもしれません。
グラフィック性能は格段に向上し、ムービーなどは現実世界にソックリなヴァーチャル空間となり、爆発シーンなどは獄炎がメラメラと舞い、爆煙が立ち昇るほど。
そしてテクノロジーが進歩し、画質がリアリスティックになればなるほど、何故か中身は退化するかの如く原始的な武器...弓矢を扱う主役キャラが増えるようになったのです。
たとえばここ半年ばかりの新作『ファークライ3』や『クライシス3』、『アサシンクリードIII』に『トゥームレイダー』など、弓矢を使って戦うゲームが数多く登場しました。
そこで、映画『ランボー』の主役ジョン・ジェームズ・ランボー先生のお墨付きでもあるこの武器、以下でゲームごとに掘り下げてみました!
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先にちょっとだけお断り。今回はクロスボウ(ボウガン)及びメカニカルな弓矢はカウントせずに、原始的な機構で射る弓と矢を扱う作品のみに絞って取り挙げます。別の武器はまた改めて。では気を取り直して、まず最初の作品は...?
『アサシンクリードIII』
標的を選んで狙えば、あとはコナーが射ってくれる『アサクリ』の弓矢は、ほとんどの人間キャラに対して有効です。ですが動物には効きません。拳銃のように発射音がない弓矢は、暗殺者にとって、とても都合の良い飛び道具ですよね。
『アサクリIII』の弓矢は、今回ご紹介する弓矢の中でも相当リアリスティックな出来栄えかと思われます。ゲームらしいフィクションはあまり見られないようです。木の上から獲物を狙う様子もまた、原始的な狩りの様子そのものとなっています。
自動追尾がイマイチなようで、操作した感覚はあまりプレイヤーを満足させる仕上がりにはなっていないそうですが...それでもランボー先生は、
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こいつに狙われるなんて、サイアクの悪夢だ
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とおっしゃっています。ヤバそうなので次へ行きましょう。
『クライシス3』
左のトリガーでズームして右で弓を引き、離せばそれで射ることができる『クライシス3』の弓矢は、実は銃火器よりも使える武器でゲーム・バランスが狂ってしまうほど強いのだとか。爆発する矢も、電撃を与える矢もあり、非常に強力な一撃を放ちます。
このゲームでは、弓矢を使用する時の効果音からして強そうで、弓を引いている時はギリギリを音を立て、放つ時は重い感じでバシュッ! と矢が飛んでいきます。ホントに強烈な一撃を放ったと実感できますね。
ミリタリー系の最新科学で造られたような、けっこう重厚な弓なので今ひとつ現実的ではないかもしれませんが...もしかしたらアメ横で買えるかな? といったデザインでもあります。ハイテクすぎてあんまり原始的ではないかと思われますが、ランボー先生のお言葉では...
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皆殺しにすることもできた、オマエを殺すこともできた。街での法律はお前でも、この山じゃ俺が法律だ
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という、なかなか物騒なコメントをいただきました。ワタシたちは街中に留まっていたほうが賢明ですね。
『スカイリム』
アビリティがあれば、もの凄く遠くで飛んでいる鳥すら仕留めることが出来るようになる弓矢。モノによっては、ズーム時に25%時間の流れが遅く(スローモーションに)なるユニークなスキルもあったりします。しかし他のゲームと違って、『スカイリム』の弓矢はそんなに破壊力に優れた武器ではないようです。
ですがもっと強い弓矢となると、光が走り魂を捕まえるようになれるのだとか!? いくらファンタジーとはいえ、リアルなグラフィックと反比例した非現実さ。もはや神の領域ですね。
ではまたランボー先生のお言葉に耳を傾けてみましょう。
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それは血液に流れているんだ! 自然のことなんだ!平和だと? そんなのはアクシデントだ!
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常に戦いの中に身を置いている漢だからこそ言えるセリフですね。頼もしいです。
『ファークライ3』
ファークライ3には、ショットガンやアサルトライフル、ランチャーから火炎放射器まで登場しますが、赤いドットで狙った海賊にヒュッっと飛んで行く矢にはなかなかの爽快感があります。火炎矢や爆弾矢もあるので、バラエティーに飛んだ攻撃が可能となっています。
このゲームは、バランス的にやはり弓矢よりも後半に開放されて使えるようになる銃火器のほうが強いようですが、やはり銃声を出さずして静かにターゲットが狙えるのは長所です。まぁでも、サイレンサー付きのスナイパー・ライフルを持ってしまえば、より遠距離を狙えるそっちのほうが便利なんですけどね。
虎などの猛獣狩りに弓矢を使うと、孤島でのサバイバル感がより一層ソレっぽくなり、楽しい『ファークライ』体験となるでしょう。
ランボー先生に言わせると...
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自分が何者か知っているだろう、何から作られたのかを。戦争はオマエの血の中に流れている、抗うな、国のために殺したんじゃない、自分のために殺したんだ。
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サバイバルから何か、ソルジャーの血を呼び起こしてしまったようですね。では最後の作品紹介に移りましょう。
『トゥームレイダー』
やはりサバイバル的なテーマの『トゥームレイダー』も、原始的な武器である弓矢が活躍し、しかもゲーム内容にかなり合っています。音もなくスカベンジャー達を仕留めるだけでなく、ファイアアローで火を放ったり、ボムアローで爆発させたりと非常に強力。強化リムやスタビライザーなどで、どんどん弓を現代的なものへ強化させられるのも特徴の1つ。
使い道はコンバットだけに留まらず、ロープに繋いだ矢を射れば、矢が刺さった場所への移動できるようになったり、オブジェクトに刺されば、ロープを手繰り寄せたり離れた場所にある仕掛けを作動させることもでき、武器以上に応用の幅がとても広いのです。自由な使い道が用意されているのがかなり現実的ですね。
ゲーム中盤に辿り着く場所には、ランボー先生が
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人は追い込まれたら、殺しは息をするのと同じくらいカンタンになる。
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と、おっしゃるようなシーンがでてきます。それは夜の森の中で守衛がウロウロしており、ララは物陰に隠れて1人ずつ狙いを定めて静かに、そして確実に倒していくのですが...ここはやはり、弓矢じゃないと出来ない戦術ですよね。ララはライフルやショットガンなども扱えますが、このゲームではやはり弓矢を使うのがしっくり来るのではないでしょうか?
ということで、それぞれ好みが分かれるかと思いますが、人によってはゲーム的にカッコ良くて、強い弓矢がお好きかもしれませんし、より現実的でいろんな用途に使える便利な弓矢に魅力を感じるプレイヤーもおられるでしょう。
攻撃力よりも使い方を重視した結果、米Kotakuとしては、『トゥームレイダー』がテレビゲーム界で最強の弓矢であり、ララ・クロフトが最強のアーチャーであると決定を下しました。おめでとうございます!
最近はゲームだけではなく映画でも、『ハンガー・ゲーム』でカットニス・エヴァディーンが、『メリダとおそろしの森』でも王女メリダが、『アベンジャーズ』ではホークアイ、さらに『アロー』もまたオリバー・クイーンが、弓矢を武器として華麗に扱っています。
今回の記事で紹介したゲーム同様、これらもやっぱり近年の作品ばかりですよね。ホントにどうして弓矢を携えたキャラたちが出だしたのか、不思議でしょうがありません。
古くは『ゼルダの伝説』、『光神話 パルテナの鏡』もあれば、ちょっと前には『ワンダと巨像』や『ゴッド・オブ・ウォー』などにも弓矢が登場します。どれも思い出深いゲームばかりですが、みなさんがお好きな弓矢キャラや、武器として登場する弓矢はなんでしょうか?
もし何かありましたら、是非ともコメントやツイートで教えてくださいネ!
Video Games Have Become Obsessed With Bows And Arrows. But Which Game's Bow Is Best?[Kotaku]
(岡本玄介)
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