アナタの風邪はどこから?
「私は熱っぽさから」、「僕は喉から」...などなど、風邪ひとつ取っても色々な症状がありますし、人間の身体には、頭痛や腹痛だけでなく肉体的な筋肉痛や腰痛なども起これば、打ち身や捻挫なんていうダメージにも遭ったりします。
一方、SF映画やゲームの世界では、大体が細菌感染か毒にやられる症状ばかり。中には完全に死亡してしまうケースもよくありますよね。しかし作中に登場する万能薬は、それひとつで全て元通りに完全復活! 死んだキャラも見事にぶっ生き返すという、ほとんどチートな不死の薬、またはアイテムがチョイチョイ出てきます。
というワケで、今回は「io9」がピックアップした、「フィクションによくある効果絶大の万能薬」を5つのカテゴリーに分けてお送りしたいと思います。
常に健康体の皆さんも、不健康なそこのアナタも以下へどうぞ。
【大きな画像や動画はこちら】
1:自然界に自生する薬草
古来からの知恵で、薬草はフィクションにもよく出てきます。体力が回復したり、アオキノコと調合したりして、RPGではお世話になりっぱなしのアイテムです。
ファンタジー小説の金字塔『指輪物語』では、中つ国で使われる「キングスフォイル」なる薬草があります。旅の仲間たちとモリアの奥深くに行った時、アラゴルンはナズグルに攻撃されたフロドの傷口に、この薬草を使ってあげるのです。さらにアラゴルンは、黒い息にヤラれたファラミア、エオウィン、メリーにもこの薬草を使いました。
デイヴィッド・エディングス氏が書いた『マロリオン物語』でも、魔法で育てられた花の香りに癒やしの効果がありますし、『ナルニア国物語』に登場するリンゴも、病気を治す効果が見られます。そのほかファンタジー小説では、治癒効果を持った植物や果物がいろいろありますが...やはり私たちに馴染み深いのは、巨大化したりライフが1人分増えたりする、『スーパーマリオブラザーズ』のキノコでしょうかね。よくジョークにされますが、ある意味マジック・マッシュルームです。
2:魔法で生成された人工物
コレもまた、万能のアイテムとして有名なのがいくつも在るかと思いますが、よく聞く「賢者の石」は最強クラスではないでしょうか?
最近では『仮面ライダーウィザード』で、死んでいるはずのコヨミちゃんを生かしていたのが「賢者の石」だというのが判明しました。魔法石を加工した指輪を媒介して、晴人の魔力を分けてもらって延命していたのです。
ほかにもアギトやBLACKでも、ベルトに埋め込まれていたりですとか、『ハリー・ポッター』では映画のタイトルになったくらいです。『ルパン三世 ルパンVS複製人間』ではピラミッドの中からルパンが盗み出し、『ドラクエ』シリーズでも3作目以降に登場し、パーティー全体のHPを回復するアイテムとして知られています。
元々は錬金術で生成された化学物質なのだと思われますが、現代では扱われ方がバラバラ...でも万能、または不老不死の薬として使われるのは大体ドレも同じではないかと。
3:魔法の生き物から出るレア・アイテム
と言えばもう、死んだキャラを蘇らせる「フェニックスの尾」が代表格じゃないでしょうか。『ハリー・ポッター』でも、ヴォルデモート卿がユニコーンの血液で生きながらえていましたし、フェニックスの涙もまた、バジリスクの猛毒を治す唯一の薬だったコトがあります。
4:科学技術による延命治療
魔法や空想上の動物が落とすアイテムが手近な場所にない場合には、もっと現実味を帯びた、偉大なる人類の発明によって病が治るパターンもあります。
『スターゲイト ユニバース』では、ゴアウルドが古代エジプト神殿の石棺で、生き返らせたり、傷を癒したり、何千年も寿命を延ばりします。これこそ不老不死のテクノロジーですが、何度も使うと悪い心が芽生えてくるという、トンでもない副作用があったりします。
『スター・ウォーズ』ではバクタという透明の液体で満たされた、バクタ・タンクという装置が登場します(トップ画像参照)。酸素供給マスクを着けて、この円筒形のタンクにドボンと漬かっていると、アラ不思議とキズまで痕が残らずキレイさっぱり治ってしまうのです。
治癒ではなく交換になってしまいますが...何度その身体が破壊されても、また新たなボディーで復活する草薙素子などもまた、このカテゴリーでしょうかねぇ。
5:ちょっと危険かも? なドラッグ
大体において自然界に存在するものを、科学技術で生成して生まれるドラッグ。これは丸薬やシロップ状、または注射するタイプなどに分かれます。
1969年に出版された、マイケル・クライトン氏によるSF小説『アンドロメダ病原体』では、あらゆる病原菌やバクテリア、寄生虫や感染菌を治すという奇跡の薬カロシンが出てくるそうです。しかしこのクスリはあまりにも万能すぎるため、使っていると人間の身体は自然治癒するコトを止めてしまう...という違った意味で恐ろしいドラッグです。
あんまり科学的ではないかもしれませんが、『ドラゴンボール』の仙豆もまた、体力を瞬時に回復するミラクル・アイテムですし、ロールプレイング・ゲームではエーテルやポーションといった、明らかに人の手によって調合された回復アイテムも登場します。
ゾンビを題材にした作品でも血清や薬が出てくるかと思います。『デッドライジング』では、ゾンブレックスが欠かせないアイテムですよね。ゾンビ化を抑制するドラッグ......できるコトなら一生お世話にならずに済ませたいモノです。
うってかわって、『メタルギアソリッド3 スネークイーター』でもドラッグが出てきます。これはかなり現実的にスネークが食中毒や腹痛、風邪などにかかったり、骨折や火傷、切創や銃創を負った時に使う胃腸薬や固定具、包帯や止血剤などのアイテムで、しょっちゅうお世話になるアイテムです。
各種この症状にはコレというのが決まっていますが、一度使えばその患部は完治してしまう万能っぷり。いや、それも強靭なボディーを持つスネークだからこそ、スグ治ってしまうのかもしれませんね。
というコトで以上の5パターンが出たワケですが、皆さんけっこう「あーあるある」というアイテムが多かったのではないでしょうか?
しかし病院が舞台のドラマならいざ知らず、そもそもナンでそんな大雑把に、万能薬でぜーんぶの病やケガが治ってしまうのかと言いますと...設定があまりに細かいとか、マイナーな症状ですと、視聴者がそこで思考停止してしまいますし、ストーリー上でも説明に時間が掛かってしまうというデメリットがあるんです。なので万能薬は究極的に、大人の事情でストーリー的につじつまと尺合わせのための万能薬だったりもするのです。
ま、そんな身も蓋もないコト言ってないで...皆さんが現実で欲しい万能薬などありましたら、ぜひともコメントやツイートで教えてください。
The Most Miraculous Fictional Cure-Alls (and Where to Find Them)[io9]
(岡本玄介)
関連記事