Hanson Roboticsが「世界で最も賢いロボット」、その名も『Adam Z1』を開発するプロジェクトを始動し、Indigogoで資金を募っていると「io9」が報じています。
この『Adam Z1』は、体と顔、そして愛情を持っていますが、まだ意思や思考、感情等といった精神を持っていません。そこで、ロボットデザイナー/研究者のデビッド・ハンソン氏を筆頭に、OpenCog Artificial General Intelligenceプロジェクトの創設者であるベン・ゴーツェル氏、ロボット学者のマーク・ティルデン氏、そして意識理論者のギノ・ユ氏の4人のエキスパートが集結し、最終的に玩具で遊んだり、話したり、絵を描いたり、感情を持って応対する、3歳児程度の知能を持つロボットにしたいと計画しているのだそうです。
それでは、以下から資金提供を呼びかけるAdam Z1の動画と詳細をどうぞ。
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Adam Z1を完成させるのに必要なのは、エキスパート達の知識と技術、そして何より開発費用です。Indigogoで呼びかけているのは、約3000万円。集められた資金は、「Mind Version1」というAIソフトウェアの開発費にあてられます。
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私の目標は、人間レベルのAGIと強いAIを作ることです。しかし、そこに到達するには、人間社会における基本的な常識を理解するAGIを作る必要があります。AGIに人間社会の基本的な常識を持たせる最も簡単な方法は、人間を具現化したものの大まかな近似を与え、それに人間のように世界を体験させることなのです。これが研究の意図です。
またHanson Robokindには、短期的な計画もあります。例えば、このロボットを教育プログラムのための教材として使う事を目先の目標としています。既にHanson Robokindのロボットは、自閉症の子供達の教育援助目的で使用されています。
遠くない未来で、等身大人型ロボットが個人のアシスタント等として広く利用されるようになり、格安バージョンが玩具として広まることとなるでしょう。愛らしい顔をして意思のあるRoboSapienを想像してみてください。
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「io9」によると、彼らはAdam Z1のソフトウェアをオープンソースとして無料にし、誰でも改良出来るようにしたいと考えているとのこと。映画『A.I.』のように人間と変わらない知能や感性を持ったロボットが現れるのも、夢じゃないのかもしれません。
[Via Laughing Squid and KurzweilAI via io9]
(中川真知子)
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