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まだ諦めない! デル・トロ監督がクトゥルフ映画『狂気の山脈にて』の制作を再挑戦

2013/01/09 19:02 投稿

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狂気山脈


トム・クルーズ主演?

怪獣vsロボット映画『パシフィック・リム』が世界中で大きな話題となっている、「俺達のトトロギレルモ・デル・トロ監督。怪獣好きの監督自身の夢を全力で実現しているかのような作品ですが、実は『パシフィック・リム』を作る前に制作が中止になってしまったデル・トロ監督の夢の作品がありました。その名も『マウンテンズ・オブ・マッドネス(原題)』。

クトゥルフ神話で知られるH・P・ラヴクラフトさんの小説『狂気の山脈にて』の映画版です! そして先日、その映画版『狂気の山脈にて』の制作に再び挑戦することをデル・トロ監督がインタビュー上で明らかにしました。詳細は続きからどうぞ。
 

 
まず『狂気の山脈にて』を知らない方に簡単なあらすじをご紹介。

1930年に南極の研究調査へ向かった探検隊が、南極の山脈で超古代文明の遺跡と謎の遺体発見。実はその遺跡は地球に植民をするため宇宙から太古の地球に飛来した「古のもの」達の都市であり、その都市と彼らの遺体を発見してしまった探検隊に襲いかかる恐怖を、生き延びた隊員による手記という形で描く作品です。

原作ファンであるデル・トロ監督は2006年ごろから映画化しようと取り組んできていたのですが、配給会社が「ラブストーリーかハッピーエンドにしろ」と無茶苦茶な要求を行い、もちろん監督がそれを拒んだため制作が中止に。

2011年には配給会社を変えて再始動。『殺人魚フライングキラー』と『アバター』でおなじみのジェームス・キャメロンさんをプロデューサーに迎え、トム・クルーズさん主演で制作が始まり、順調かに思えた所で製作会社がPG-13指定で映画を制作するように要求。デル・トロ監督はR指定でこの映画を作りたがり(それに伴い、資金などの問題もいろいろ発生)またしても制作が一旦中止に。

わがままなトトロだなぁ」と思うかもしれませんが、デル・トロ監督はそれだけこだわりをもっているということ。彼は、別の配給会社と交渉して再再始動。ところが、2012年の4月になってリドリー・スコット監督の『エイリアン』の前日譚『プロメテウス』に内容が似すぎているかもしれないということで、またまた制作中止を決定。

2013年になり、もはや『パシフィック・リム』やその他のデル・トロ作品の公開&制作ラッシュで、『狂気の山脈にて』の計画は完全に死んだかと思いきや、デル・トロ監督は諦めていなかった! 監督は海外のエンタメ情報サイトTHE PLAYLISTのインタビューに対しこのように語りました。

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もう一度挑戦しようと思っている。もう一度、暗い深淵にね(笑)。このプロジェクトの大きなプレゼンテーションを今年の初め頃にやって、興味を持ってくれるところ(スタジオ)がいるかどうか探して見てみたいと思ってるんだ。

トム・クルーズはまだこのプロジェクトに参加している。彼と一緒にこれを作ることはとても素晴らしいことだと思っているよ。彼はこのプロジェクトにとって大きな盟友でいてくれているからね。
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というわけで、またしても映画を作らせてくれる配給会社探しから始まるようですね。原作通りに作ろうとすると、巨大な山脈やらモンスターやらがトム・クルーズさんやら登場する(お金の掛かりそうな)大作となるので、ぜひ頑張っていい会社を見つけて欲しいところ。また、前回の製作中止の理由となった『プロメテウス』に関して、こんな事も言っています。

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やっとあの映画を見れたんだけど...そうだね、確かに共通点はあるけど、まぁいいのさ。ラヴクラフトの方が先なんだからね。
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「早く気付けよ!」と思った方もいらっしゃるかもしれませんが、映画版『狂気の山脈にて』は振り出しに戻った感じはありつつ、再び制作が始まりそう。とにかくまずは『パシフィック・リム』が大成功して、好きな映画を好きなだけ撮れるようになるといいですね。

デル・トロ監督は今まで書きましたように、ラヴクラフト作品の映画化に並々ならぬ力を注いできている人物(さらにクトゥルフ関連作とも言うべき『ヘルボーイ』を撮っている)だけに、個人的には、『パシフィック・リム』に登場する怪獣の設定などにクトゥルフ神話めいた何かを絡めてくるのでは無いかと予想していたりします。

実際、海底にあるポータルを通じて別次元からやってくる怪獣とか、直球ではないにせよクトゥルフ神話的なものを感じますよね。と、こんな妄想をしつつ映画版『狂気の山脈にて』にも期待を寄せて、2013年夏の『パシフィック・リム』の公開を待ちましょう。がんばれデル・トロ監督! SAN値を温存して待ってますよ!


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(傭兵ペンギン)

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