擬人化キャラのハッピーさんが主役です。
世の中の色々なモノが、ゆっくりとゲーム化される方向に進んでいる......と予言した人がいるそうなのですが、ゲーミフィケーションってのはスゴいですね。最近のゲームは、新たな層をターゲットにしたようで、今回ご紹介するゲームは女性のマスターベーション......つまり自慰行為までをもゲームにしてしまったと言うのだからオドロキです。
まずは、女性が昨年1年間にどれくらいの頻度でマスターベーションしていたのか? という、グラフから見てみましょう。
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恐らくはアメリカのデータですが、ハッピーさんのコメントでは、46.6%の女性が毎年、1ヶ月に1回以下の頻度で自慰行為をしていると書かれています。
イチバン多いのは、1ヶ月に1回未満の34%ですが、棒グラフが右に行くに従って、1ヶ月に1回(17.5%)、1ヶ月に1回以上(14.3%)となって、1週間に1回未満(10%)、1週間に1回以上(6.2%)、ほぼ毎日(3.6%)そして毎日欠かさずする女性(0.5%)と続きます。ちなみに、去年1年間で1度も行為に及ばなかった女性も、12.2%いらっしゃいます(1番左の棒グラフ)。
答えるのがチョット恥ずかしい質問ですので、中にはちゃんと答えていないヒトもいたかもしれませんが......正直な方々もいるでしょう。そういう行為は恥ずかしいと、純血を大事にしているいる方々だって、ちゃんと相当数おられるかと思われます。
せっかくなので、例えば25歳から29歳の年齢層が、一番マスターベーションをしている世代だったりですとか、最初に自慰体験をしたのは10歳から14歳までの間だったりですとか。ほかにも、もっと別の統計が知りたい方は、このゲーム独自のリサーチを掲載したページも興味深いのでゼヒどうぞ。
というコトで、こうした統計を取って、女性のマスターベーションを教育的な見地からスマートフォン用ゲームにしたのが、『HappyPlayTime』というアプリ。ここのサイトでは、女性の膣を「友好的なご近所さん」と呼んでいるのですが......一応コレはジョークではなく大マジでやっているようです。
そして、お腹のワレメがくぱぁっと開いたガニ股のハッピーさんは、女性器をゆるキャラ化(!?)したモノ。公式サイトのトップページで動き回っているハッピーさんは、ちょっと見ものかもしれませんヨ?
ではここで、そのサイトに書かれている紹介文を読んでみましょう。
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性的関心は、人間が持っている基本的な本能のひとつです。性的な充足感について心地良くいるためには、健康的に外から悦びを受け入れ、他人を悦ばせることが必要となります。自分自身の身体が好むものを理解せずに、他人と歓びを分かち合うことができましょうか? だじゃらマスターベーションが必要となるのです。どのように自慰行為をするのかを学ぶことが、根本的な人生の勉強となります。
残念ながら、たくさんの女性たちは文化的な恥じらいによって、自分自身を刺激し、興奮させることを妨げられています。ですが『HappyPlayTime』は、可能な限りこのバリアーを取り除き、オープンに、そして気軽に女性のマスターベーションについて話すことで、社会的偏見から性的に自由になるべく第一歩を踏み出します。
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ディベロッパーとしては今までタブーとされてきた話題を、コミカルなキャラクターを使って、気軽に話し合えるレベルに持って行きたいようです。以下のスクリーンショットでは、女性器のハッピーさんをモデルにして、どのようにマスターベーションをするのかを解りやすくイラストに表したりしています。
ハッピーさんのデカい頭......つまりクリトリスをどのように刺激すれば良いのかが、指南されているようです。円を描くようにクルクル触ると、アツくなって準備完了となるようですね。
しかし女性の性的欲求と恥じらいは、サジ加減がとても難しいようです。だって、どれくらいの量をこなせば男性と比較して「普通」のマスターベーションと呼べるのでしょうか? このゲームのディベロッパーである、メリット・コーパスさんいわく......
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もしも女性が、男性が行為に及ぶほどの回数をこなしていないのであれば、ソレは何かがおかしい。
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とおっしゃっているようで、その仮説のもとにこのゲームは出来ているのだそうです。コーパスさんの友人であるリリアンさんも、また別の角度から鋭い観察をしています。
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セックスとマスターベーションは、もう既にゲーム化されています。それも競争のようになっています。ダレが1番ウマいのか、ダレが1番多くGスポットを見つけられるのか、など。でもそれは全然助けになっていません。
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以下は、このゲームのディベロッパー、アナ・アンソロピーさんによる、ゲームの存在意義を訴えかける文章です。
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充分なセックスや悦びを味わっていない人たちに対して、もっとやりなさいと勧める「性についての前向きな考え」という人々を恥ずかしい気分にさせるモノに、私はしょっちゅう遭遇しているんです。
マスターベーションを世界規模の競争に仕立て上げることによって行き着く先は、規範的になれという身勝手な決め付けで、人々は使った身体に強引なプレッシャーを受けるのです。
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なるほど、世の中には色々な考えがありますね。
たとえば性転換手術を施した人たちなどは、女性器を持ちあわせていませんので、このゲームはあまり意味が無いモノになってしまうかもしれませんが......学校で教えるような、当たり障りの無い性教育などよりは、よっぽど試す価値があるかもしれません。
だからと言って、このゲームが女性の性教育に対して最良の解決策だってコトはありません。しかしながら、これまでタブー視されてきた事を明るくオープンに話し合えるのは、必ずしも悪いコトではありませんよね。
マイルドな表現ながらも、けっこう繊細な部分をテーマにしたこのアプリ......これからも、良くも悪くもゲーミフィケーションは、このように世論に一石を投じるキッカケになるものが増えていくのかもしれませんね。
A Game That Wants To Teach Women How To Masturbate[Kotaku]
(岡本玄介)
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