Akron(リンク先音が出ます)は、H.R.ギーガーにタロットカードを作る依頼をしたそうですが、1990年代当時のギーガーは新しい仕事に取り掛かる時間が無いと判断。そのため、すでにデザイン済だったものの当時は未発表だった作品を22枚選び、アルカナ(タロット占いの2つの組みカード)にしたそうです。
タロットに詳しい方は、ギーガーのイラストのセレクションとタロットの持つ意味のコンビネーションの興味深さを、タロットの知識が無い方には新しいジャンルのギーガー作品として楽しめるものになっています。
では、以下からギャラリーをどうぞ。
2001年に行われたJ.カーリン記者のインタビューで、ギーガーはタロットについて学んだ事は1度も無いし、タロット占いで未来を見てもらうことにも興味は無いと語ったそうです。しかし、イラストを表現する方法としてタロットカードは興味深いと考えていたとのこと。
このカードの面白いところは、タロット本来の意味とは全く異なったギーガー独自のコンテクストがあることと言えるでしょう。ギーガーのオカルト象徴的表現方式と超人的なオーガニズム、そして彼のトレードマークと言える生命力学の美学は、タロットのイラストを非常にダークにしています。
ギーガーのタロットは2000年にプリントされた後、絶版になってしまったそうです。しかし、{ feuilleton }によると、Abebooksではお求めやすい価格で販売しているとのこと。全カードのデザインはCunei Mediaで見る事が出来ます。興味がある方はチェックしてみてはいかがでしょうか。
HR Giger's Tarot of the Underworld[Cunei Media via feuilleton via io9]
(中川真知子)
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