本日の美術のお時間は、ひさびさにタトゥー・アート編なのですが...。
セガのゲームでおなじみ、あの青いハリネズミの名前は『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』ですよね。『ソニック』のタトゥーを入れたと聞けば、当然あのハリネズミだと、フツーは思うハズです。 しかしトップ画像のタトゥー、ハリネズミじゃありませんよねぇ。でもこれ、正真正銘、学術的にも「ソニック・ヘッジホッグ」なのであります。 えーなんで!? まったく意味不明ですよね。
では以下にて、遺伝子に尋ねてみるとしましょう...。
これ、数年前に米Kotakuで紹介されていた話題なのですが、1995年のノーベル生理学・医学賞を受賞した、ふたりの科学者が発見したショウジョウバエの胚の分節パターンをコントロールする遺伝子...というのがありまして、それがハリネズミっぽいトゲトゲのモノであったため、テレビゲームの『ソニック』を元ネタとして、その遺伝子に同じ名前が付けられたんですって。
ということで、どうしてこのタトゥーが「ソニック」なのか、ここでやっとナゾが解けますよね。そこで、生物学を専攻している学生のブライアンさんが、その背中に入れたタトゥーは...そのタンパク質の形状を3D化したモノ。おそらくこんなタトゥーは他に入れている人なんていないだろう、と大変お気に入りのご様子です。
つまりこれも立派に「ソニック・ヘッジホッグ」なのですが、誰かから尋ねられたときの説明が長くなりそうですよね(苦笑) ナニやら芸術的なもんかと思いきや、美術だけではなく生物学もお勉強できてしまいました。
A Different Sonic the Hedgehog: A Protein Tattoo [Geeky Tattoos via Kotaku]
(岡本玄介)
コメント
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有名な話。ちなみにこのソニック遺伝子,生物に必ず入ってないとダメみたいです。
欠如していると生物としての形のシンメトリー性が保てないとか…
生きている動物たちを支える非常に重要な遺伝子だったりです。
似たような経緯で,ナックルズ遺伝子やピカチュリンといった物質もあったりします。