モンスターパパ、リーアム・ニーソン主演のアクション映画『96時間/リベンジ』が2013年1月11日(金)に全国公開されます。そして去る12月20日に、そのことを記念した「『96時間』シリーズ「イッキ観」試写会 井筒和幸&ライムスター 宇多丸トークショーイベント」が行われました。
試写会の前に行われたトークショーでは『96時間』シリーズについての話だけでなく、意外な他作品にも話が飛躍、否、飛び火。二人の強烈な映画トークに場内は爆笑に包まれました。
詳細は以下より。
井筒和幸さんといえば『ガキ帝国』、『パッチギ』、『ヒーローショー』などの名作日本映画、そして今年公開された『黄金を抱いて翔べ』の監督。さらには、テレビ朝日の人気番組『虎の門』のコーナー「こちトラ自腹じゃ」でとがった映画批評を行っていたことでもおなじみです。
一方の宇多丸さんはヒップホップグループ・RHYMESTERのMCであり、TBSラジオの人気番組『ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル(通称タマフル)』にて論理的な映画評を展開している「シネマハスラー」として多くのファンの支持を得ています。
過去二度実現した共演でも井筒監督と宇多丸さんの共演ですが、今回のトークイベントでも二人の個性が大爆発しました。
まず、宇多丸さんが一作目の『96時間』を「スティーブン・セガールの皮をかぶったリーアム・ニーソン映画、『ハードコアの夜』のポール・シュレイダーmeetsセガール」と形容し、加えて93分という短さがタイトで良いと指摘すると、井筒監督は「『スカイフォール』は長かった」と『007 スカイフォール』(宇多丸さんの2012年の映画ランキング1位)に批判的な言葉を返し、場内は大爆笑。
さらにリーアム・ニーソンの暴走っぷりはいい線をいっているが、『ユニバーサル・ソルジャー:殺戮の黙示録』のジャン=クロード・ヴァン・ダムくらいいってほしかったと、井筒監督は俺たちのヴァン・ダムもプッシュしてくれました。
「娘さんが誘拐されたら?」という質問が飛んでも、リーアム・ニーソンと同い年(60歳)の井筒監督は「なんだってするよ。棒持っていったる!」と力強いお言葉。「でも96時間の家族はちょっと親離れ、子離れできなすぎでしょう」との宇多丸さんの苦言にも、「こんなもんだよ」と井筒さんは自分の家族の仲の良さもアピールしていました。
『96時間/リベンジ』の舞台であるイスタンブール、そしてとある箇所でのアクションに話が及ぶと、井筒監督の「あれ誰かもやってたぞ、この間」からの宇多丸さんの「スカイフォール、それスカイフォール」というコンボが炸裂。その後も「あそこのアクションは『スカイフォール』より『96時間』のほうがちゃんとやってた」などと、終始『スカイフォール』や他の映画に苦言を呈す井筒監督、『スカイフォール』を馬鹿にするなと言いつつ、しっかり『96時間』シリーズに話を戻して、丁寧に論じる宇多丸さんという展開になりました。
30分という短い時間でしたが、もっと宇多丸さんと井筒監督の話が聞きたいと誰もが感じたであろうトークショーに、来場したお客さんは大満足だったようです。
映画『96時間/リベンジ』は2013年1月11日からTOHOシネマズ 六本木ヒルズ他全国ロードショー。『96時間』シリーズの魅力を宇多丸さんはずばり「さらわれる瞬間」と語っていたので、前作『96時間』でのさらわれシーンも復習して、『96時間/リベンジ』を鑑賞してみてはいかがでしょうか。
(スタナー松井)
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