![最小サイズは50ミクロン!3Dプリンターで生き物みたいに動く組織を作ることが可能に](http://www.kotaku.jp/photo/130410synthetictissue.jpg)
なにこれちょっと気持ち悪い!
オックスフォード大学の科学者たちが、3Dプリンタを使って人工細胞、人工組織を作っちゃいました。何千もの小さな水滴を液膜によって閉じ込めたこの人工組織、生き物みたいにみたいに動くようにもできちゃうんです。
将来は人の体の内部や外部を補ったり置き換えたりなんかに活用できるかもしれない、と考えて作られている組織なんですが、立体出力するときの構造によっては、まるでダンゴムシが丸くなる時の様な動き、『ランゴリアーズ』がパクつくような動きをするモノが作れちゃいます。さっそく動画で見てみましょう。
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なんでもこの「水滴網」組織は、これまで体内にありながらも薬品が届かなかった部位に届けたり、損傷した組織を置き換えたりするなどの活用が考えられているようです。また、ホンモノの体の組織とインタラクトしたり、整合させたり、組織エンジニアリングの基盤としても活用出来るように作ることもできるんだとか。また、3Dプリンタで好きな形に作ることが可能なため、これまでの組織になかったような、まったく新しいナノサイズの生物的機能をもたせたモノを作ることもできるそうですよ。
そしてこの人口組織、ゲノムもないし、増殖したりもしません。そのため、多能性幹細胞を使うと問題が出るような状況にも対応できます。
それぞれの水滴は直径が大体50ミクロン程度ですが、研究主任のガブリエル・ヴィラーさんは、もっと小さいものも作れるのでは、と考えているそうです。現在のところ、研究チームが自作した3Dプリンタでは、最高で水滴3万5000個で構成された網を作ることができるとのことです。
『サイエンス』誌にも掲載されているこの実験。現在のところまだ2種類の構造の網状組織でしか実験が行われていませんが、将来的にはもっと大きな規模の網状組織を作ることが可能になり、その構造も50以上の様々なもので実験することを考えているようです。
水滴網の構造によって、このようにクルッとまるまるようにもできちゃいます。この動きは、水滴と水滴の間の水分の移動によって引き起こされているんだそうです。
こういう技術が発達したら、構造を変化させて強度を変えたりできる『クライシス』のナノスーツとかもホントにできちゃうかもしれませんねー。
もっとくわしくこの技術について知りたい方は『サイエンス』オンライン版記事「A Tissue-Like Printed Material」でお読み下さい。
画像元: University of Oxford/G. Villar.
[via io9]
(abcxyz)
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