ハロウィンの季節がやってまいりました。本来なら仮装して各家庭をまわり、「トリック・オア・トリート」と言いながらお菓子を貰うのが習わしですが、Kotaku的にはそんな子供じみたイベントではなく、痛ーい恐怖映画を見てイヤ~な気分になっていただきたいと思います。 今回選んだ5本は、音やタイミングで驚かせるチープなホラーやサスペンスではなく、見終わった後も思い出したり考えたりしてしまう、余韻まで楽しめる作品ばかり。選んだ基準は、劇場で1800円出して見たとしても満足出来るレベルかどうか、です。 では、以下からハロウィンに見たい痛い映画5選をお楽しみ下さい。
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【ホワイトドッグ】
身体的痛い度:☆☆
精神的痛い度:☆☆☆☆
犬を抱きしめたくなる度:☆☆☆☆☆ 人種差別の道具にされた犬を拾った女優の話。この映画の恐怖ポイントは、歯をむき出しにして人を襲うジャーマンシェパードでも何でも無く、人間の心でしょう。ホラーというより問題提起作品と言うべきでしょうか。見終わった後、本当にこんなことがあったのか...と考えさせられる1本です。『ゆりかごを揺らす手』レベルの恐さを求めている人にお薦めです。
【オーメン】
身体的痛い度:☆
精神的痛い度:☆☆
子供が嫌いになる度:☆☆☆☆☆ 悪魔の子供を引き取ってしまったエリート夫婦の話。ダミアン役の子供は憎たらしいことこの上ありません。観ている間中イライラし、見終わってからは後味の悪さにモヤモヤすることでしょう。『ローズマリーの赤ちゃん』のように子供を産むのが恐い、とはならないと思いますが、子供が嫌いになる可能性は高いかもしれません。スティーブン・キングのサスペンスホラー程度のドキドキ感を求めている人にお薦めです。
【クライモリ】
身体的痛い度:☆☆☆☆
精神的痛い度:☆☆☆☆
性能の良いカーナビが欲しくなる度:☆☆☆☆☆ 映画『テキサスチェーンソー』とソニー・ビーンを足して割ったような、近親相姦あり、カニバリズムあり、家族愛あり、な話。食べきれないほど人を殺してミンチにしているせいで、ドラム缶の中には処理しきれなかった血や肉片がいっぱい。食べきれないならソーセージにでもしてガソリンスタンドで売れば良いのに。 『クライモリ』は4作目まで出ていますが、全部面白いと思います。『テキサスチェーンソー』レベルの生々しさを求めている人にお薦め。ゾンビやジェイソンのようなファンタジーをホラーだと思っているような方はご遠慮下さい。
【ホステル】
身体的痛い度:☆☆☆☆
精神的痛い度:☆
スロバキアが恐くなる度:☆☆☆☆☆ セックスとドラッグのことしか頭にないような煩悩全快のバックパッカー達が行き着いたのは、金持ちが人間ハンティングを楽しむホステルだった、というお話。前半の浮かれ具合と、後半のゴアっぷりがたまりません。電気ドリルで足に穴をあけたり、チェーンソーで体を切断したり、と見ているこっちが体をさすりたくなるような描写が盛り沢山。 個人的にはオープニングの「お楽しみ後のお片づけシーン」がお気に入りです。続編の『ホステル2』は謎に満ちたホステルの秘密を暴く内容で、恐さは半減していますが美しさが加味されているのでそちらも是非。でも、『3』は『ホステル』らしさを失っているのでファンを裏切る出来映えです。スナッフフィルムに興味があるけど...、という人にお薦め。
【オーディション】
身体的痛い度:☆☆☆☆☆
精神的痛い度:☆☆☆☆☆
年の差婚が恐くなる度:☆☆☆☆☆ 目を塞ぎたくなるほど痛い映画は何だろうと考えて、1番に思いついたのがコチラ。知る人ぞ知る痛い映画『オーディション』。この映画は「キリキリキリキリ...」という有名なフレーズと残酷描写ばかりが一人歩きしがちですが、前半のダラダラ部分に「長きに渡って訓練された人間は自信がある」と言うような、思わず考えさせられる良い台詞を言っているから侮れません。痛いレベルで言えば、『ソウ』シリーズよりも上。目を背けること無く問題のシーンを最後まで見れたら凄い!
如何だったでしょうか。これを参考に、楽しい恐いハロウィンを満喫してくれたら嬉しいです。ちなみに、明るく健全なハロウィンにしたい方は『ハロウィン』やゾンビ物で盛り上がることをお薦めします。ホームパーティで流すBGなら、『ショーン・オブ・ザ・デッド』のような軽めの作品が良いかもしれませんね。
(中川真知子)
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