Illlustration:Atsuko Kato
都心郊外にある某大学のキャンパスで知り合い、仲良くなったナギサ、カエデ、ハルカの女子3人組、通称「ダベリ部」。 夏休み前の中間テストも一段落したダベリ部の3人。ついに今回は噂のナギサの料理が初披露されるはずですが、果たして腕前はどうなんでしょう? おや、何やら聞こえてきますが、これは...
なんで...こんな事になっているのだろう...。
こんな...こんな事は誰も望んでいなかったはずなのに...。
たった...たった3時間前は美味しい料理を食べてたのに...。
なんで...なんでこんな事に...。
何やらホラーな心の叫びが聞こえてきますが、一体どうしたんでしょうか?
気になる事件の真相を、時間をさかのぼって見てみましょう。
【大きな画像や動画はこちら】
~3時間前~ ナギサ:「じゃーん! ハモそうめん、真鯛のカルパッチョ、杏仁豆腐だよー」 カエデ:「本当に和洋中で、しかも女子大生の一人暮らしでハモが出てくるなんて...」 ハルカ:「え、これさばいたの? ハモって小骨が多くてさばきにくい魚じゃないの?」 ナギサ:「やだなー、さばくなんてまさか! おばあちゃんからの仕送りに入ってたやつだから、だいたいの処理はされてたんだよー。さすがにハモ切り包丁は実家だから、あたしもここじゃさばけないってー」 カエデ&ハルカ:「ん? 包丁があったらさばけるの? ハモを?」 ナギサ:「まぁ話もなんだし、食べて食べて~♪」 カエデ:「そ、そうね。それじゃあ、いただこうかしら... ハルカ、何してるの?」 ハルカ:「えへへ~、じゃーん! お酒もってきたよー。イラストがかわいいのー」 ナギサ:「わあ! かわいいねー! ハルカちゃん!」 カエデ:「これ『純米大吟醸』って書いてあるんだけど、大吟醸って『もやしもん』で贅沢の代名詞みたいなことを言ってたような... てか、なんかググると『限定商品』とか出てくるんだけど...」
もやしもん(11) (イブニングKC)
ハルカ:「あ~、貰い物だからよくわかんない~。知り合いのお店にあったんだけど、可愛いからもらってきちゃった。ちなみに、まだお酒はあるよ~」 ナギサ:「わー! たくさんあるねー!」 カエデ:「あれ、この塔とライオンのラベルのワインってもしかして... こっちのボロボロのウィスキーは、なんか「特級」の表示があるんだけど...」 ハルカ:「まぁ、気軽に飲んじゃって~。全部もらい物だからさ~」 カエデ:「全部!?」 ナギサ:「ありがとー! そしたら、かんぱ~い!」 ~3時間後(冒頭)~ カエデ:「だからさー、もう本当にイラっときたから、そこで『スーパー宝貝を全部言えないくせに、封神演義を語ってんじゃねぇよ!』と言ってやったのよ!」
封神演義 完全版 全18巻 完結セット (ジャンプ・コミックス)
ナギサ:「あはははははは、カエデちゃんやるー!」 ハルカ:「あ、あの、2人とも少し飲み過ぎじゃ...」 カエデ:「何言ってんのよ、あんたが全然飲んでないだけでしょー。つーかさー、どう考えても一番可愛い宝貝は哮天犬だと思わない?」 ナギサ:「そうだよー、ハルカちゃんがぜんぜん飲んでないだけだよー。ねー?カエデちゃん?」 カエデ:「そう! ナギサいい事言った! 正解あげちゃう!」 ナギサ:「わーい! カエデ先生のハナマルもらっちゃったー! あはははははははは!」 ハルカ:「なんで...なんで、こんな事に...。ナギーが笑い上戸なのがわかりはじめて、これ以上飲ませないためにカエカエがボトルを空けようとペースアップしたけど...。結果として、ナギー以上のモンスターが誕生してさらなる地獄に...ハ、ハルカは、哮天犬よりも花狐貂のほうが可愛いと思う...」 ナギサ:「あ、そうだ。カエデ先生、質問があります!」 ハルカ:「スルーされた...」 カエデ:「んー? 何かなー?」 ナギサ:「先生! 『コミケ』って何ですか!」 ハルカ:「!?」 カエデ:「あー、えー」 ハルカ:「流石のカエカエも、急なオタクワードに動揺してるね...」 ナギサ:「えー、先生知らないのー? 先生なのにー?」 カエデ:「な!? 馬鹿言うんじゃ無いわよ! 狙ったサークルはシャッターだろうと、なのはだろうとゲットしたことのある私を見くびるんじゃないわよ! いいわよ、何でも教えてあげようじゃない!」 ナギサ:「きゃー! カエデ先生かっこいー!」 ハルカ:「どうしよう、リアクションに困る...この空間に、お酒しか味方がいない...ゴク」 カエデ:「そんで、ナギサは何が聞きたいわけよ? 何でも答えるからバンバンきなさい! 島中、お誕生日席、偽壁、壁、シャッターの違いみたいな基本情報から、混雑しないで入れるトイレの場所、牛歩するサークルなどのお役立ち情報、┌(┌^o^)┐ホモォ...、なのは完売!!、 青封筒、設営マニュアルみたいなネタ話まで幅広く答えるわよ!」 ハルカ:「初っ端から飛ばしてるなぁ...ゴクゴク」 ナギサ:「えっとねー、まずはコミケ自体について教えてもらいたいかなー。何する場所なのかが、そもそもよくわかんないや」 ハルカ:「まぁ、ナギーのこれまで歩いてきた道を考えれば、そうだわね...グビ」 カエデ:「えーと、ナギサにわかりやすくいうとに言うと、コミケってのは『コミックマーケット』という世界最大の同人誌の即売会ね。夏と冬の年2回行われるわ」 ハルカ:「いや、企業ブースもあるじゃん...グビグビ」 ナギサ:「はい、先生! 同人誌って何ですか?」 カエデ:「簡単に言うと自費出版、つまり個人やサークルが自分たちで作った本よ。コミケではアニメや漫画の二次創作を行ったものが主流になってるわ」 ハルカ:「エロイ本が少なくないって話はしたほうがいいんじゃないかね~...グビグビグビ」 ナギサ:「へー、そうなんだぁ。じゃあ、ネットの噂は本当? 例えばトイレがすごい行列とか、徹夜で並ぶ人が居るとか、近くのコンビニがコミケのシーズンだけ特別な品揃えになるとか、色々あるんだけど」 カエデ:「そうね、トイレに限らず、あらゆる場所で行列ができるのは本当よ。コミケ3日間の参加人数は公式発表で約56万人くらいになる訳だしね。だから、それだけの人間と商売をするためにコンビニが特別な品揃えをする必要があるのよ」 ハルカ:「ATMがスッカラカンになるまで金を下ろして使おうって連中がいるのは、確かにあそこくらいだわなぁ...あ~、コップに注ぐのめんどくさいわ...」 カエデ:「それと徹夜に関してだけど、残念な事にそれだけの人数が参加するイベントだから、そういったマナー違反をする人がいるのも事実よ」 ナギサ:「徹夜はマナー違反なの?」 カエデ:「コミケ運営が発行している出展サークルの情報や規則について書かれているカタログというのがあって、そこでも徹夜はマナー違反である事が明記されているわよ」 ハルカ:「徹夜するような奴は、海に沈めちゃえばいいんだよ!」 カエデ&ナギサ:「!?」 ハルカ:「大体、思いつく限りでも、増える一方の参加者、先が見えない著作権や肖像権の問題、テロ行為の危険性、表現規制なんていう様々な問題を抱えながら開催されているのに、徹夜するような不届き者の面倒まで見れるかっつーのよ。ナギィ! 酒!」 ナギサ:「ハ、ハルカちゃん...?」 ハルカ:「マジ、徹夜してる連中が欲しい商品買えないの見ると超気分いいわー。徹夜で並んで、チケット組に全部の商品を買われて涙目とか大爆笑だわ!」 カエデ:「ハルカ、気持ちはわかるからもうちょっと声のトーンを抑えて...」 ハルカ:「何よ、自分はあんだけ気持ちよさそうに演説かましといて人にはケチつけるわけ? 大体ねぇ、今年はgoogleや新日本プロレスまで幅広い企業が参加する事で話題になってんだから、企業ブースの話もするべきなんじゃないの? そもそもエロの話もしないで同人誌を語るとか、カマトトぶってんじゃないわよ!」 カエデ:「カマトトってあんた、いつの時代よ...」 ナギサ:「そうだよー、ハルカちゃん、ほら、お水飲も?」 ハルカ:「ちが~う! 水じゃなくて酒だって言ったでしょ! このおたんこなす! 大体、あんた達と違ってこのハルカちゃんが酔ってる訳ないでしょ! 二丁目のウワバミと呼ばれた、このハルカちゃんがよ?」 カエデ:「あんた、普段どこで飲んでるのよ」 ナギサ:「ハルカちゃん、落ち着いて~!」 ハルカ:「うっさい! 大体、ちょっと料理ができるって偉そうな顔してんじゃないわよ。ハモがさばけるから何だってのよ、コミケスタッフの人捌きのほうがよっぽど偉いわよ! あんたにあの野獣どもを抑える技があるわけ!?」 カエデ:「いや、できるならあんな野獣の前に晒されないほうが女性としてはいいから」 ハルカ:「コミケはねぇ、りんかい線のダイヤ増発なんかを初めとして、様々な協力の下で成立してるイベントなわけ! それをお祭りか何かだと思ってるお客様感覚の奴が参加しようとしてんじゃないわよ! 良識ある人間だけが参加していいイベントなんだから! 少しはアノニマウスを見習いなさいよ!」 カエデ:「いや、そこを見習うのもまたちょっと違うような...」 ナギサ:「ハルカちゃん、冷静になってよー。ほら、顔色悪くなってきたよ~」 ハルカ:「マラソン走ってるだけの某なんとかテレビなんかよりもよっぽど、ボランティア精神ででき上がってるイベントな訳よ! あれだけのスタッフがボランティアってそうそうないわよ? いつだったか、 「押さないで下さい! トラブルを起こさないで下さい! 僕は今日、家に帰って『グレンラガン』を見ないといけないんです! みなさんにも見ないで死ねないアニメや漫画があるでしょう!」 というスタッフの名言を会場で耳にした時には「あぁ、この人にも帰る家や家族があるんだな、二次元的な意味で」と思ったもんよ。あんた達に爪の垢でも煎じて飲ませてやりたいわ~.........うー、気持ち悪い...」 ナギサ:「ほらー、無理するから~」 カエデ:「公式サイトの熱中症ページに載ってる人よりも酷い顔してるじゃないの...」 ハルカ:「うぅ...ダメだ...気持ち悪い...すいません...無理です...死にます...」 ナギサ:「えー、ちょっと、洗面器持ってくるからそれまで吐くのは我慢ね!我慢! このカーペット、高いんだよ!」 カエデ:「一瞬の間に、傍若無人の限りを尽くしたわね...」 ハルカ:「さ、酒は飲んでも飲まれるな...バタリ...」 カエデ:「だから、いちいち昭和臭いって...」 * えー。約1名が途中から全ての勢いを持っていきましたが、それぞれの酒乱っぷりが垣間見えた今回は、この週末に開催されたコミックマーケットに関するものでした。現代日本で漫画を買うのなら、確かに同人誌でも商業の作品に見劣りしないものや、そもそもプロ自身が参加していることもあるわけですから、注目せざるを得ないイベント。この週末に参加された方々、本当にお疲れ様でした! ベテラン諸氏も、次回こそはコミケ初参戦!と意気込んでいる諸兄も、このやり取りから、しっかりとした準備や心構えで毎回臨んで頂けたらと思います。こちらのページでもカタログに掲載された書注意を読むことができますので、カタログも持たずに参加される方(さすがにそれは、無謀だとは個人的に思いますが...)は是非ご覧になって下さい。 とりあえず、宴会では一番酔った奴が最強ってことを学んだ二人をよそに...
つづくっ! (ダベリ部製作委員会)
バックナンバー トリオdeダベリ部 第1話! ~ 気になる4コマ漫画 2012梅雨編 ~
トリオdeダベリ部 第2話! ~気になる7月の新作コミックスなう!~
トリオdeダベリ部 第3話! ~ 働くってどうよ? 編~
トリオdeダベリ部 第4話! ~ ファースト・インプレッション編~
トリオdeダベリ部 第5話! 〜 料理は味わうものだ!編 〜
トリオdeダベリ部 第6話! 〜 気になる8月の新作コミックスなう! 〜
都心郊外にある某大学のキャンパスで知り合い、仲良くなったナギサ、カエデ、ハルカの女子3人組、通称「ダベリ部」。 夏休み前の中間テストも一段落したダベリ部の3人。ついに今回は噂のナギサの料理が初披露されるはずですが、果たして腕前はどうなんでしょう? おや、何やら聞こえてきますが、これは...
なんで...こんな事になっているのだろう...。
こんな...こんな事は誰も望んでいなかったはずなのに...。
たった...たった3時間前は美味しい料理を食べてたのに...。
なんで...なんでこんな事に...。
何やらホラーな心の叫びが聞こえてきますが、一体どうしたんでしょうか?
気になる事件の真相を、時間をさかのぼって見てみましょう。
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~3時間前~ ナギサ:「じゃーん! ハモそうめん、真鯛のカルパッチョ、杏仁豆腐だよー」 カエデ:「本当に和洋中で、しかも女子大生の一人暮らしでハモが出てくるなんて...」 ハルカ:「え、これさばいたの? ハモって小骨が多くてさばきにくい魚じゃないの?」 ナギサ:「やだなー、さばくなんてまさか! おばあちゃんからの仕送りに入ってたやつだから、だいたいの処理はされてたんだよー。さすがにハモ切り包丁は実家だから、あたしもここじゃさばけないってー」 カエデ&ハルカ:「ん? 包丁があったらさばけるの? ハモを?」 ナギサ:「まぁ話もなんだし、食べて食べて~♪」 カエデ:「そ、そうね。それじゃあ、いただこうかしら... ハルカ、何してるの?」 ハルカ:「えへへ~、じゃーん! お酒もってきたよー。イラストがかわいいのー」 ナギサ:「わあ! かわいいねー! ハルカちゃん!」 カエデ:「これ『純米大吟醸』って書いてあるんだけど、大吟醸って『もやしもん』で贅沢の代名詞みたいなことを言ってたような... てか、なんかググると『限定商品』とか出てくるんだけど...」
もやしもん(11) (イブニングKC)
ハルカ:「あ~、貰い物だからよくわかんない~。知り合いのお店にあったんだけど、可愛いからもらってきちゃった。ちなみに、まだお酒はあるよ~」 ナギサ:「わー! たくさんあるねー!」 カエデ:「あれ、この塔とライオンのラベルのワインってもしかして... こっちのボロボロのウィスキーは、なんか「特級」の表示があるんだけど...」 ハルカ:「まぁ、気軽に飲んじゃって~。全部もらい物だからさ~」 カエデ:「全部!?」 ナギサ:「ありがとー! そしたら、かんぱ~い!」 ~3時間後(冒頭)~ カエデ:「だからさー、もう本当にイラっときたから、そこで『スーパー宝貝を全部言えないくせに、封神演義を語ってんじゃねぇよ!』と言ってやったのよ!」
封神演義 完全版 全18巻 完結セット (ジャンプ・コミックス)
ナギサ:「あはははははは、カエデちゃんやるー!」 ハルカ:「あ、あの、2人とも少し飲み過ぎじゃ...」 カエデ:「何言ってんのよ、あんたが全然飲んでないだけでしょー。つーかさー、どう考えても一番可愛い宝貝は哮天犬だと思わない?」 ナギサ:「そうだよー、ハルカちゃんがぜんぜん飲んでないだけだよー。ねー?カエデちゃん?」 カエデ:「そう! ナギサいい事言った! 正解あげちゃう!」 ナギサ:「わーい! カエデ先生のハナマルもらっちゃったー! あはははははははは!」 ハルカ:「なんで...なんで、こんな事に...。ナギーが笑い上戸なのがわかりはじめて、これ以上飲ませないためにカエカエがボトルを空けようとペースアップしたけど...。結果として、ナギー以上のモンスターが誕生してさらなる地獄に...ハ、ハルカは、哮天犬よりも花狐貂のほうが可愛いと思う...」 ナギサ:「あ、そうだ。カエデ先生、質問があります!」 ハルカ:「スルーされた...」 カエデ:「んー? 何かなー?」 ナギサ:「先生! 『コミケ』って何ですか!」 ハルカ:「!?」 カエデ:「あー、えー」 ハルカ:「流石のカエカエも、急なオタクワードに動揺してるね...」 ナギサ:「えー、先生知らないのー? 先生なのにー?」 カエデ:「な!? 馬鹿言うんじゃ無いわよ! 狙ったサークルはシャッターだろうと、なのはだろうとゲットしたことのある私を見くびるんじゃないわよ! いいわよ、何でも教えてあげようじゃない!」 ナギサ:「きゃー! カエデ先生かっこいー!」 ハルカ:「どうしよう、リアクションに困る...この空間に、お酒しか味方がいない...ゴク」 カエデ:「そんで、ナギサは何が聞きたいわけよ? 何でも答えるからバンバンきなさい! 島中、お誕生日席、偽壁、壁、シャッターの違いみたいな基本情報から、混雑しないで入れるトイレの場所、牛歩するサークルなどのお役立ち情報、┌(┌^o^)┐ホモォ...、なのは完売!!、 青封筒、設営マニュアルみたいなネタ話まで幅広く答えるわよ!」 ハルカ:「初っ端から飛ばしてるなぁ...ゴクゴク」 ナギサ:「えっとねー、まずはコミケ自体について教えてもらいたいかなー。何する場所なのかが、そもそもよくわかんないや」 ハルカ:「まぁ、ナギーのこれまで歩いてきた道を考えれば、そうだわね...グビ」 カエデ:「えーと、ナギサにわかりやすくいうとに言うと、コミケってのは『コミックマーケット』という世界最大の同人誌の即売会ね。夏と冬の年2回行われるわ」 ハルカ:「いや、企業ブースもあるじゃん...グビグビ」 ナギサ:「はい、先生! 同人誌って何ですか?」 カエデ:「簡単に言うと自費出版、つまり個人やサークルが自分たちで作った本よ。コミケではアニメや漫画の二次創作を行ったものが主流になってるわ」 ハルカ:「エロイ本が少なくないって話はしたほうがいいんじゃないかね~...グビグビグビ」 ナギサ:「へー、そうなんだぁ。じゃあ、ネットの噂は本当? 例えばトイレがすごい行列とか、徹夜で並ぶ人が居るとか、近くのコンビニがコミケのシーズンだけ特別な品揃えになるとか、色々あるんだけど」 カエデ:「そうね、トイレに限らず、あらゆる場所で行列ができるのは本当よ。コミケ3日間の参加人数は公式発表で約56万人くらいになる訳だしね。だから、それだけの人間と商売をするためにコンビニが特別な品揃えをする必要があるのよ」 ハルカ:「ATMがスッカラカンになるまで金を下ろして使おうって連中がいるのは、確かにあそこくらいだわなぁ...あ~、コップに注ぐのめんどくさいわ...」 カエデ:「それと徹夜に関してだけど、残念な事にそれだけの人数が参加するイベントだから、そういったマナー違反をする人がいるのも事実よ」 ナギサ:「徹夜はマナー違反なの?」 カエデ:「コミケ運営が発行している出展サークルの情報や規則について書かれているカタログというのがあって、そこでも徹夜はマナー違反である事が明記されているわよ」 ハルカ:「徹夜するような奴は、海に沈めちゃえばいいんだよ!」 カエデ&ナギサ:「!?」 ハルカ:「大体、思いつく限りでも、増える一方の参加者、先が見えない著作権や肖像権の問題、テロ行為の危険性、表現規制なんていう様々な問題を抱えながら開催されているのに、徹夜するような不届き者の面倒まで見れるかっつーのよ。ナギィ! 酒!」 ナギサ:「ハ、ハルカちゃん...?」 ハルカ:「マジ、徹夜してる連中が欲しい商品買えないの見ると超気分いいわー。徹夜で並んで、チケット組に全部の商品を買われて涙目とか大爆笑だわ!」 カエデ:「ハルカ、気持ちはわかるからもうちょっと声のトーンを抑えて...」 ハルカ:「何よ、自分はあんだけ気持ちよさそうに演説かましといて人にはケチつけるわけ? 大体ねぇ、今年はgoogleや新日本プロレスまで幅広い企業が参加する事で話題になってんだから、企業ブースの話もするべきなんじゃないの? そもそもエロの話もしないで同人誌を語るとか、カマトトぶってんじゃないわよ!」 カエデ:「カマトトってあんた、いつの時代よ...」 ナギサ:「そうだよー、ハルカちゃん、ほら、お水飲も?」 ハルカ:「ちが~う! 水じゃなくて酒だって言ったでしょ! このおたんこなす! 大体、あんた達と違ってこのハルカちゃんが酔ってる訳ないでしょ! 二丁目のウワバミと呼ばれた、このハルカちゃんがよ?」 カエデ:「あんた、普段どこで飲んでるのよ」 ナギサ:「ハルカちゃん、落ち着いて~!」 ハルカ:「うっさい! 大体、ちょっと料理ができるって偉そうな顔してんじゃないわよ。ハモがさばけるから何だってのよ、コミケスタッフの人捌きのほうがよっぽど偉いわよ! あんたにあの野獣どもを抑える技があるわけ!?」 カエデ:「いや、できるならあんな野獣の前に晒されないほうが女性としてはいいから」 ハルカ:「コミケはねぇ、りんかい線のダイヤ増発なんかを初めとして、様々な協力の下で成立してるイベントなわけ! それをお祭りか何かだと思ってるお客様感覚の奴が参加しようとしてんじゃないわよ! 良識ある人間だけが参加していいイベントなんだから! 少しはアノニマウスを見習いなさいよ!」 カエデ:「いや、そこを見習うのもまたちょっと違うような...」 ナギサ:「ハルカちゃん、冷静になってよー。ほら、顔色悪くなってきたよ~」 ハルカ:「マラソン走ってるだけの某なんとかテレビなんかよりもよっぽど、ボランティア精神ででき上がってるイベントな訳よ! あれだけのスタッフがボランティアってそうそうないわよ? いつだったか、 「押さないで下さい! トラブルを起こさないで下さい! 僕は今日、家に帰って『グレンラガン』を見ないといけないんです! みなさんにも見ないで死ねないアニメや漫画があるでしょう!」 というスタッフの名言を会場で耳にした時には「あぁ、この人にも帰る家や家族があるんだな、二次元的な意味で」と思ったもんよ。あんた達に爪の垢でも煎じて飲ませてやりたいわ~.........うー、気持ち悪い...」 ナギサ:「ほらー、無理するから~」 カエデ:「公式サイトの熱中症ページに載ってる人よりも酷い顔してるじゃないの...」 ハルカ:「うぅ...ダメだ...気持ち悪い...すいません...無理です...死にます...」 ナギサ:「えー、ちょっと、洗面器持ってくるからそれまで吐くのは我慢ね!我慢! このカーペット、高いんだよ!」 カエデ:「一瞬の間に、傍若無人の限りを尽くしたわね...」 ハルカ:「さ、酒は飲んでも飲まれるな...バタリ...」 カエデ:「だから、いちいち昭和臭いって...」 * えー。約1名が途中から全ての勢いを持っていきましたが、それぞれの酒乱っぷりが垣間見えた今回は、この週末に開催されたコミックマーケットに関するものでした。現代日本で漫画を買うのなら、確かに同人誌でも商業の作品に見劣りしないものや、そもそもプロ自身が参加していることもあるわけですから、注目せざるを得ないイベント。この週末に参加された方々、本当にお疲れ様でした! ベテラン諸氏も、次回こそはコミケ初参戦!と意気込んでいる諸兄も、このやり取りから、しっかりとした準備や心構えで毎回臨んで頂けたらと思います。こちらのページでもカタログに掲載された書注意を読むことができますので、カタログも持たずに参加される方(さすがにそれは、無謀だとは個人的に思いますが...)は是非ご覧になって下さい。 とりあえず、宴会では一番酔った奴が最強ってことを学んだ二人をよそに...
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