ステーキもヨーグルトも全部混ざってジューシーなサウンドが!
今回は『Diablo III』の素晴らしいサウンドデザイン、その秘密を探ってみましょう。「Kill Screen」のインタビューにて、ブリザードのサウンドデザイナー、ジョセフ・ローレンスさんがどうやってあの生々しい音を作ったのか明かしています。
詳細は以下より。
このゲームに関わりはじめた時には、我々誰もが、膨大な量のグシャ、ネバ、ビシャなサウンドが作品に必要だとわかっていました。なぜならこのゲームの中にはそんな音を出すものがわんさかあるのです。長い年月をかけ、我々は数え切れないほどのセッションを行ってきました。大樽に入ったヨーグルトや糊の中に手を突っ込んだりしてね。
その中でも一番気持ち悪かったセッションは私の手を使ってのものだったのですが、終了時の見た目がもうダメでした。まずスパゲッティから始まり、そこにヨーグルト、そしてチョコレートソースを入れたんです。
梱包用の緩衝材も混ざっていた気がします。液体によって粘性が違いますし、それによってクチャクチャいう音も変わるんです。野菜はあらゆる種類のものを使いましたね。セッションが終わる頃には、大きな気持ち悪い茶色のカタマリが存在していました。一番下にはニューヨーカー・ステーキが入っていて、それを叩いてビチャッっていう音を出していたんです。
数え切れないほど食料品店に足を運び、その度に経理部に報告しなければ行けませんでした。スイカ10個と蟹の足を買った時には「おやおや、今日のディナーはなんだい? あんまり美味そうなものはできなさそうだね!」なんてね(笑)。食料品店はサウンドデザイナーにとっては遊園地ですよ。面白い音を出すものがたくさんあって、それらを潰しあい、ぶつけあうコンビネーションを考えるとキリがありませんからね。
なんと、『Diablo III』の生々しい音が生肉やヨーグルト、その他が混ざり合った音でできているとは。生々しいはずです。ローレンスさんによれば、セッションでは通常二人が部屋に篭もって、一人がぐちゃぐちゃやって、もう一人が録音機器を操作するんだとか。
色々混ぜて「ピタペタベチャッ」。サウンドデザイナーたちが真剣に、子供心にかえって楽しみながら作られた音の数々。その裏側を知ってからまた音を聞き直すと新たな発見がありそうですね。
『Diablo III』の生々しい「グシャ」音の秘密[Kotaku Japan]
The Sounds of Violence [Kill Screen via Kotaku]
(abcxyz)