小さい頃は外で遊ぶことが多かった。
毎日陽が暮れるまで遊んだ。いつからだろう、そうしなくなったのは。

ささいな事にも感動し――

ささいな事にも感極まり――

ささいな事にも胸が高鳴る――

そんな時代も確かにあった。大人になるということは感受性を失っていくということなのかもしれない。失うと同時に得るものもたくさんあるのだけれど。

麻雀の漫画が大好きだった。登場人物の考え方に共感し、展開の行方に興奮し、結末のシーンで感動する。何度も何度も繰り返し読み返しては、無性に麻雀が打ちたくなった。

そんな時期も確かにあったのだ。

南4局・西家

五索五索六索六索七索七索八索 ポン發發横發 ポン一索一索一索横

オーラスの仕掛けは2着キープが精一杯だった。
トップ目からのマンガン直撃、ハネマンツモ以外では着順は上がらない。

下家のラス目のリーチ。ここに放銃は2着4着まである点差。
その頃の麻雀は、1~2着と2~3着の差が同じの順位点配分だった。

ほどなく下家がツモ切りした五索に――

この状況