近年稀な大迫力レースでした。バリバリの漢字の競輪VSカタカナのケイリンって感じが全くしないまさに競輪。という決勝戦でした。
強引に先手をとった菅田壱道も、強引に捲って出た平原康多もちょっと遅れて踏んで出た新田祐大も、いや見事でした。
残り2周は先手争いで、うわ!失格?と思った瞬間はありましたが、力勝負のゴールは良かった!
最終3コーナーから4コーナーの新田と平原のバトルは今年1番の名勝負になりそうですね。
この名勝負には、ドラマがあったのがいいですね。
菅田の心意気というか男気が泣けます。
それに応えた新田も本当に良かった。
良い勝負が競輪ですよね。
《ダッグアウトから》
■11レース 決勝戦
●優勝の新田祐大
「すごく嬉しいし、ドキドキしています。壱道はあっせん停止の関係でこれが(今年)最後のGIになるだろうという中で、今日は力を出したいって言ってくれました。それに対して一成さん、慎太郎さんも『壱道は一皮、二皮むけた。男らしくなった』って話していて、本当に頼もしかったですね。GI決勝もGPも数えきれないくらい走っているけど、今までにない緊張感でした。平原さんとの並走は、本当に生きたここちしなかったですね(苦笑)。壱道の先行が強い走り方だったので僕自身はかなり苦しくて、ギリギリで仕掛けてしまって、平原さんがその前に仕掛けたので、そこがラインでしっかり決められなかった部分かなと悔しく感じています。オールスターという大きい舞台で、ファンの皆さんも見てくれただろうし、北日本の若手も見て、色んな思いを背負って走っているんだっていうことを感じ取ってくれたんじゃないかと思います。日本の競輪という舞台を盛り上げてくれる若手が出てきてくれることを願っています。今回、しっかり走り切ることができて、今後の競輪、そして、オリンピックに向けて力がみなぎっています」
●2着の佐藤慎太郎
「一成が『新田はオリンピックがあるし、ここで』って最初に、自分が前で言ったんです。でも、壱道が『前回、新田さんの後ろを走って自分で自分にストップをかけてしまって悔しかったので、今回は自分が前で走りたい!』って言ったんです。壱道も一成も新田のためにっていう気持ちがあって、俺としては北日本が1つになったのを見て嬉しかったです。若手がそういう気持ちなら、俺は4番手をかためようって思いました。その結果、新田が優勝して、これ以上ない結果ですね。今、残っている競輪ファンは、全員が勝ちにいく中でも、そういう人間味のあるレースを望んでいると自分は思っています。ただ、お客さんの誤算は俺が2着にきたことかな? 脚がありますから(笑)。年末に向けて、守りに入るのではなく攻めていきたいと思っています」
●3着の諸橋愛
「並走は『康多、頑張れ!』って思って見てました。もう紙一重でしたね。あれが出れていたらよかったんですけどね。走っていて、僕も楽しかったです」
●4着の渡邉一成
「(並走を後ろを見ていて)だいぶ新田が平坦を走って、姿勢を崩していたので、平原さんの方が勝つかなと思ったので。平原さんが勝ったら内からはムリかなと思って、外に持ち出そうと思ったのが結果的に誤りでしたね」
●5着の平原康多
「力負けしました。乗り越えたと思ったけど、新田はあそこからの加速がすごかったです。打鐘のところでも、あんなにフカすと思ってなかったから車間が空いちゃって、その分、全く脚が溜まりませでした。でも、仕掛けての負けなので納得しているし、また頑張ります」
●6着の中川誠一郎
「一応、外仕掛けたんですけど、全然出ませんでした。また頑張ります」
●7着の郡司浩平
「何かさせてもらいたかったけど、何もさせてもらえませんでした。自分の調子は思っていた以上に戻っていたけど、でも、このクラスになるとなかなか難しいですね。久々にこういう舞台で走れたし、応援してくれる方のためにも、また頑張っていきたいです」
●8着の中村浩士
「何か貢献して終わりたかったけど、何も貢献できないで終わって、郡司に申し訳なかったですね」
●9着の菅田壱道
「最近、西日本に勢いがあったけど、今回、北日本で別線じゃなく、こうして結束して力を示せたと思います。これを見ていた北日本の若手も何か感じるところもあると思うし、早くS級にあがって、トップで一緒に走りたいですね。自分は準備はできていると思うし、チャンスがきた時のために練習もしているので、次また頑張りたいですね」
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競輪マガジン編集部
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